ボナンザグラム/bonanzagram
世界に脚立が架かっても、私は世界を降りなゐょ、
支えがなゐ、したらば、命がある、
考えられる人のポーズで、はしごの途中、 ....
きょうが春なのか秋なのか
すこしもわからない
見当もつかない
半袖のシャツも温かい上着も
どっちも捨ててしまう
なんだか灰色になってしまうよ
灰色の奥でどうやっても変わらなくなってくよ ....
叶わない約束も
守れない約束も
三日月に置けば
死刑台のように
飛び立てるはず
浮かれた時間を
粉々にしたくて
ブレーキのない
乗り物を探した
君は来なかった
僕は寂しかっ ....
昨日夜中に息ができなくなった
上半身裸になって部屋中の窓を開けた
冷気だけが症状を和らげてくれる
今が冬で本当に良かった
このパニックから逃げられるなら
死ぬ方がマシだった
私が救 ....
雨
今夜わたしが
この傘にひらく雨を
きのう聞いた人
そこには星が見えますか
不安定な蛍光灯のように
意識がちぎれそうな夜
清潔な循環につつまれる人
ふくらむ海を感じますか
....
Yellow Brick Roadを駆け抜けてきた娘は
トルネードのように戸を開けて
「ドロシーにあったの!」
雨上がりの道々の端っこに点在する
青空を切り取った水たまりのような
あ ....
原初から欠けている
魂という命だから
命は何かを求めるのだ
欠けているから
満ちることができる
{引用=※五行歌とは、「五行で書く」ことだけがルールの、新しい詩歌です。}
耳には遠い音楽が響き
壁には醜い蜘蛛が這う
奇妙な屈曲、奇妙な距離
ブルーに流れてゆく雲
満天の星達が輝き
蜘蛛は行き場を失い
落下する、天から
叫び続ける声は孤独を打ち鳴らし
こ ....
遺伝子の乗り物である僕たちは
摂理の維持装置としての個体を
あたえられたのかもしれない
数学は世界を解析する不思議な詩
物理学者はたぶんときどき詩人
純粋哲学あるいは応用哲学
でも ....
変哲の無い偏光が輝いている。
球体としてのFeのすがたを、
実感するものは以前としていない。
ツーフィンガーが風を分割してゆく。
回転する動力はネズミでたくさんだ。
二週間も無休で遊 ....
あの華や。と指を往く仕種が
ずっとずぅっと。緒を弾いて
十六夜の鉢 と言うのよ
小さくてつまめない程の 硝子の欠片
ありもしないものを抱き抱え
貴方と呼んで
今から明日に迎える
毒があ ....
こどものころ
おとぉさんがさんたくろーすだって
しらなかった
けれどそれは
あまりかんけいなくてね
おとぉさんとおかぁさんは
けんたっきーふらいどちきんのばんごはんと
た ....
この地、ヨースマルテには、四つの天国と四つの地獄がある。
四つの天国とは、ノエルク、ロンデル、ヤーハン、ポランのこと。
四つの地獄とは、モスヴァル、ベイジャン、シボルト、エイジェスのこと。
いず ....
おお、カーガリンデ。美しく気高いカーガリンデの街よ。
カーガリンデの街は、アドスの平原より続く、
ガイエス河の河口にある。
それはアディアの海に面して、良好な貿易港となっている。
カーガリ ....
ゴメン
と
ひとこと言えなくて
いつの間にかクリスマス
わかっているけど
意地を通してゴメンと言えず
何人去ったかわからない
クリスマスの主役は
もちろん君さ
な ....
揺れるキャリーケースの
疲れたフィギュアたちに紛れた
俺はねずみ
湿気た袋の中の息苦しさに
もう眠たい
冬と夜はさびしいものだから我慢をするんだよ
誰のものとも分からない言葉が私の中で反響します
どうしてだか私の心に浮かぶのは
北海道やそれに近い景色ではなくて
東欧の冬枯れの景色です
血で贖わ ....
やわらかく包む結び目のすき間から
ほんのりと匂いくるりんごのまるみ
そんなことば
太陽を溶かした夜を柄杓からグラス
唇から四肢へと移す食卓の綺羅
そんなことば
まな板を叩く音
単 ....
ケチャップ工場の爆発のせいで、
全部が真っ赤に、染まったこの街。
生クリーム、宙に浮かび上がって、
雲の居場所を奪った。
閻魔大王が、休日にしてるファッションは、
ジェラートピケ 地 ....
あの落書きは
花火よりも
明るい色にした
真面目な名前だから
怒ってるように見えるけど
きっと呼んだら
僕の舌は甘くなる
何も食べていないのに
お腹が空かずに
君を思うなら
....
ここがどこなのか
どうやってここに来たのか
わからない場所で
思う
花が花であったこと
風が風であったこと
今ここに
花かどうかわからないものが
咲いていて
風かどうかわからない ....
くしゃくしゃに
丸める明日は
色をわすれた今日
あの日の
これからの
漆黒にかがやく
まぼろし
くしゃくしゃの
わたしの
こころの
からだの
すべての
ながれていった瞳 ....
その濡れ羽鴉が影一枚 羽織った面妖のピエロを炙り出す
柊の夜。大口を開けグロテスクな無垢な施しを与えん
おおぶりな川のせせらぎは寂しげに演舞を受諾する
手あぶりに凍りつく患部に聞き伝えの罪を ....
錆びた薔薇の手摺りから
想いの順に消えていく
これまでの人生よりもずっと
優しい灯火
凍った空
冬の長い影
後ろ姿
螺旋に落ちてくダイナモ
菊の花が散り、黒いスリッパの上に落ちる
どれほどたくさんの罪が
世界に広がっていくのかを誰も知らないんだ
馬鹿みたいに、
自分だけは全てを知ってるつもりになって、さ
....
96歳の山の師匠と僕と友人の3人で
久しぶりに県境の山に登った
急な登りじゃないから師匠も一緒に行こう
と友人がいうので行ったが
山の師匠には危険な急登だった上に
道があちこち崩れていたり
....
ことばが狩りと育児を済ませたので内側を向いた
から/わたし達は膨らみはじめて以来ずっと骨が
鳴りっぱなし犬も駆けっぱなし毛玉は転がりっぱ
なし/穴があればやさしく覗き/幹があればひと
まず揺す ....
「梅毒感染最多に」
上の感染だけでなく
下の感染にも
気をつけなければならない
上はマスクで
下はゴムで
風が強い日は
外を出歩きたくなる
向かい風に強く打たれて
心の隙間を埋めてみようと抗う
雨が強い日は
海へ出かけたくなる
雨だれが大海原を打ちつけては
飲み込まれる姿に夢を重ねる
....
いつも行くはずの近道は薄明を終えて神社の鳥居の脇を吹き抜ける
平坦な午後に並ぶ学生たちが少しのやすみを記憶するとき
みちゆきは確かに真新しいスーツを纏い 大きめの制服を着て
まばゆいほどキ ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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