消えて行く頭痛は、
僕の存在の消滅なのだろうか。
だんだんと、
治まっていく。
だんだんと。
だんだんと。
さらさらと、薬を飲む。
染み込んで、染み込んで、
眠りに ....
いまはもう
降り注がれた毒の
牙は抜け落ち
月がのぼるように
人は絶えている
それでもまだ
新しいモノクロ
様々な直立が
階調をまさぐり
どこまでも伸びようと
相殺できない
「蹴りたい背中」なんてのがあったけど 長身の彼の背中を小柄な私が蹴りつけるのは容易ではなくて
大抵は悔しさをまじえつつ自分でも頼りなく思える手のひらでその背中をはたくだけなのである
だけれどそ ....
比べたくなるものがある
幸せの度合いとか
それぞれの人生のありようとか
ひとと比べることで見いだせるものとは
柱に刻まれた幾筋かの古傷は
生を授かった証であり
輝ける未来への歓声で ....
一雨
あなたの ぬくもり思い出し
ふた雨
あなたの 冷たさ思い出す
録音したままのあなたの声が
私の眠り薬なの
きっといつか薄れてしまう思い出だから
取り出してみては大切に ....
一つとして同じ貌をしている者は居ないのに
名前まで持つ事を考えるなんて
先人は随分と神経質
神は思いのほか手抜きをしないし
誰かが死んでしまえば
同じ貌が生まれても何も起こらない
....
テキストサイトの盛衰について
ぼくたちは耳目を持たなかった
チューリヒやマンチェスターの
現代美術に眼をうばわれながら
シンプルなHTMLでえがかれた
スタイルシートもなく
SWFファ ....
走り出した僕らの鼓動は
どんなヤツにも止められない
流れる雲の速度で
いつも僕らは忘れているのさ
忘れている事を意識しながら
生きているのさ
君の歌声が
たと ....
大雨、にワイパーを動かさずぼんやりする信号待ち
君が隣にいないと「この雨男」って怒れないよ
私が運転席なら君は助手席にいなきゃ嫌
好きなお買い物も写真だって君が居ないと楽しくないよ
…変な ....
私たち 午後には散文を開いてエレクトロニカにする どうしても、というなら黒人霊歌でもいいわ だけど、こうして眼を閉じるわね 表通りのニレの木に(嗚呼、もうこんな時間)絹のつやをした鴉が居る 美しい眼を ....
星をしいし奉りて
繁茂の青い原を這い
この血は
痩せた醜い
器に
灯る燈よ
暗闇に啼かす事も
声高なうすい羅列さえも
この皮膚が
焦げ付く匂い
今際に
咽る喉と
....
近所の人が芸能の話題で盛り上がっていた。
聞き耳を立てつつ、玄関前の植え込みの草をむしる。
ああ、大御所と呼ばれる人たちは
ちやほやという栄養をたくさん食べなければ
生きていけないらしい。 ....
さあ行こう
すこしだけ
生きることを考えよう
ぼくたちはもう
生きることしかできないのだから
こわいものはないよ
ぼくたちは死を選ばないから
負けは認めるよ
だから
ぼく ....
小学校の時
夏休みの宿題で
日記を書いた
まだ 朝だったから
今日は何もしていない
でも 朝のうちに
勉強をすませたかったから
何もしていない今日の
これからする事を 日記に書 ....
満身創痍の豚は 空を飛ぶ
傷だらけになったら
耳が 大きな羽根になるんだ
嬉しそうに だけど
だけど その短い足は
慣れない空気の足応えに
ただ ただ 成す術も無く
ただ ただ ....
内側から
ほとばしる強い力で
殻を 割るの
抜け出したいのに
この殻から 抜け出たいのに
ああ 飛び出したいのに
殻が 割れない
足りないの?
力が 足りないの?
私はこ ....
ビニールの傘持って
忍び寄る夜から逃げて
敷き詰められた落ち葉を蹴って
去って行く夕日を追って
彼女は暗い森の中
ビニールの傘差して
溢れそうな涙こらえて
そしてタバコに ....
これからも少しずつ 君は綺麗になっていくだろう
そして いつかを境に 年老いてくだろう
そんな君を追いかけることに 全てを捧げる
昨日は泣く暇もなく寝てしまったから、少し体が重い。
生きることの意味とはなんだと、口々が問うけれど、きっと答えを知っている人と出会うことはない。だって、きっとみんな死んでいるから。
ど ....
ほどよく冷えた桃の
皮が剥けるのも
待ちきれない様子で
傾いでゆくあなたの
日焼けした首筋
滴る果汁か
それとも
戯れの残り香か
甘い匂いが
鼻腔の奥に絡んで
涙させる理由
....
雨から身を守る道具としては
七割の完成度
軽く三割は濡れてしまうもの
完璧でない
アン・バランス
正に
人が持つべき
人の為の
人に似た
道具ね
誰もいない学校の記憶には
目障りな人形の影がケタケタと耳障りな音をたてながら奇妙に歪んでいる
机の上に伏せて寝たふりをしていた僕は
その下にノコギリと木工用ボンドを隠し
使わないことを祈っ ....
病室やマンションには4号室と9号室が無い
昔から「4」と「9」は
死
苦
を現し不吉な数字と言われてきたけど
厄介だね
最初に言い出した ....
性能は読み違えた
解体処理は返品された
変形された甲殻は
背骨から突き出た石の傘
平行して過ちを犯す
A、B、の角度を測る
私はシーソーの上に立っている
その中心で子猿が
母親の骨をぶ ....
品川駅の階段に座り込んで聖書を読みふけっていた。
僕の靴を脱がしてくれないか。
もう歩かなくてもいいんだ。
携帯が鳴って、出てみると神様だった。
いまさら何を言いたいんだ。
....
うれしかったこと
悲しかったこと
楽しかったこと
辛かったこと
今日の箱を
棚の奥にしまい込んでくれる
夜の暗闇
どこに置いたかなんて
明日になれば
きっと
....
複雑と考えた
それも合わない
バランスだとも
それも違う
では不釣合いでもない
では無定形か
やはりそれでもない
ではもう無いのか
いやある
作れ ....
涙一粒
海に零れる
海に一粒
愛が混ざる
(ほろり)
愛が一粒
涙に溶ける
僕は一人
それに気づく
(ふわり)
君一人
僕に寄り添う
涙一粒頬伝う 頬伝う
僕一人
....
僕は菌の研究してる。
よく顕微鏡でかわいい菌たちを眺めてる。
いつもと表情が違う、いろいろ考える。
菌が生きてる器の中は雑菌がいなくて、
かわいい奴らのキングダム。
器の ....
あいつらは俺に言った。
この両手が何のためについているか、知ってるか?
知らないなら教えてやろう。
目の前にいる人を、抱きしめて離さないことだ。
愛する人に、さよならするために振るものでは ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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