この花を咲かせないために
この雨を止ませないために
背中合わせのぬくもりを
打ち消すために
吹く風のような
キレットの真下の残雪で
オレンジ色のジャケットが
タルチョのようだ
鳥たちの羽ばたきの音で
あちらへと招いている
おまえはもはや
ことばだけになった
ど ....
誰かの何かになれないと知り
片方を閉じ星を見つめた
道のむこうの道を見た
風はひと葉にひとつあり
ひたいの上で水になった
指のはざまで光になった
生まれたばかりの宙宇の ....
小さな丘の上
僕ら
家を建てた
誰もいないそこは
僕らだけの世界
見上げると
小さく光る
真っ黒のキャンパスに
光る雫が零れる
輝く絵の具
笑顔をくれる
真っ黒のキャンパ ....
貴方を始めて見た時に
幼い私は死にました
雷に打たれた衝撃で
初めて焦がれて死にました
貴方と初めて交わした夜に
乙女の私は死にました
動機が激しく息もまばらに
全てがとろけて死にま ....
考えている。
ずっと考えている。
毛羽立った毛布抱きしめながら、必死に考えている。
カーテンの向こうには相変わらず冷たく笑う月がいて
冷やかに優しげに私に手を伸ばしている。
....
おてもやんのすそをちょいと上げ
まんまるお月さんを眺めれば〜(よいよい♪)
おてもやんをちょいとちょいなめ
酒が出てきてビクビク〜(びくびく♪)
そこはだめよとほほを赤らめ
ええじゃ ....
人と人
国と国との摩擦を秘めた
力を擁護した悪魔の邪悪を
小さな体で受け止めた
天使のような女が一人
光の少女から
大地の母へと
変わり始めた朝に
血みどろになった指先を
緑の子宮口 ....
空を陽射しが 突き通し
清らかな大気が 流動する
空はあくまで 透明
これが 今風の秋なのだろう
小さな花壇 陽光は乱反射し謳歌し
静かな羽音が透明な秋の空にほどける
蜜蜂の羽が ....
窓際の席はいい
空と風にいつでも触れる
特に今日はとても気持ちのいい天気
あたしは青と白の完璧なコントラストを
ひだまりの中で見上げていた
女 ....
何処までも続く田んぼ道を
傘を差しながら歩いていた
泥濘に足を捕られ
踏み込んだ足音に
ため息が一つ、呼応する
辺りはすっかり暗くなった
バスの停留所が見えるまで
ひたすら途方も無 ....
一つだけ願い事が叶うなら
もう一度 裸眼で星が見たい
無理な願いとはわかっている
だから半分 諦めもついているけど
叶わない 無理ではない願いに
諦めは付け切れない
{ ....
夜が好きだった
暗くても明るくても 夜が好きだった
実家にいた頃 夜はすぐそこ
手の届くところにあった
今はもう 背伸びしても届かない
夜が好きだった
夜に抜け出す私も好きだった
夜 ....
有刺鉄線に裂かれた薬指から
流れ出たのは赤い色だけではなく
どうやら約束も流れてしまったらしい
薬指の約束でもなかったのに
{引用=
2000
}
一つ一つ、弱くなっていく自分を意識した。
一つ一つ、見失っていく自分を理解した。
総てを薙ぎ払い、総てを捨てて、自分は戦場に立たねばならないのに、
自分は彼の残像を背負いそこに立つ。
これ ....
暗い夜
湖のほとりに立つと
水面は青く光っていた
僕は湖にゆっくりと入り
深く潜って行った
底がまるで見えない海溝のよう
気がつくと僕はマグマの前に来ていた ....
{ルビ芥子=けし}の花が、揺れているだろう?
低い、音だ、それは
腹の底から、汚いそこから
聞こえてきて
始まりに、俺を殺す
誰のディレクションで
俺の人生は作られていて
くだらねえ ....
Triple SIX-6.6.6-
01. Pain to the maximum 詩 流希-Яuki-
02. 死亡予告 詩 流希-Яuki-
03. Requie ....
犬は見ている
ぼくを、ぼくらを
石碑は見ている
制服姿のぼくらを
死人の目がカッと見開く
最後の一言を落とすように
僕らが去り際の背中に向かい
「見ている!」
....
思えばどれもこれもが
規格の怪しいものさしばかりだ
醜悪きわまりない視力だ
なあ、太陽には愛がある
そう思わないか?
太陽がもし熱いのなら
俺の心は冷たいんだろうな
この世界を構築してい ....
そう読んじゃった
そうしか読めない と思い込み辞書を引く気にもなれない
黄色い小さな花を綿毛に変えるそれは
いつも 僕のあたまのなかに 生きている
よこでちいさないきがする
とてもちいさな それ
そのひそのひ おんていが かわる
ふしぎな これ
こ の 靄がかった 何か
私 の ために 何 に 役立て られるか
解る ようで 解ら な い
解らない ようで 解る よう な
奇妙 な
感 じ
心を正方形に切って
飛行機を作った
前を歩くあの人の背中に飛ばす
飛行機は心臓の裏側に
ピンポイントで突き刺さった
彼は気付かない様子で前を歩く
突然立ち止まり
背中 ....
メールするのも
電話するのも
傷に触れないようにって
いつも距離を慎重に測って保ってた
でもどこかで繋がっていたくて
どうしても切れなかった糸
なんとなくって距離で過ごした年月 ....
息切れには
吐息を感じている
ふたりぶん
ベッドのしわには
地球のあと
煮つめあっている
部屋の光り
せんぷうき
ぶーん
ふたり
せわし ....
眠り方さへ、忘れて
台詞を読んだピエロ
其れはまるで画集のやうな戯曲だと
照明係は踊つたのです
窓からの透き間風
静かなオペラを背景に
しゃらん、とカーテンを閉めた、彼の人でした
....
「本当に望むなら、この手でちゃんと殺してやる」
あなたは言った
「だからまたサッカーしよう」
あなたは言った
どんなに変な方向に蹴ったって
あ ....
訪れた倦怠期の食い物は砂の味がして
崩された生体師の吸い物は爪の味がする
移された民の嘆きと 染されたアミノ唾液の
起立の号令で気分を律する規律に察するよ
コラボレ トラブル 交わり ....
恋という物語り。
いくつかのお話を見てきました。
最終話は、きちんと在りました。
悲しい、終わる、世界のお話。
今もどこかで、始まる、恋のお話。
今もどこかで、終わる、恋 ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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