午前2時。
テレビの光、煙草の煙。
色んなことを思い浮かべる。
夢見心地。
去年の今日は君がいた。
夜の野球場。星空。沈黙。衝突。
俺は全てが愛しかったんだよ。
....
手紙を書くときの始まりは
どうしてもこうなってしまう
「お久しぶりです」
大変便利な世の中で
携帯やら電子メールやら(「電子」って古臭い)
いろんな意味で距離が縮まって
僕なん ....
冬の雨が 雪に変わりつつあった午後
凍る寸前の雨は
テラスの さみしそうな植物をぬらした。
ヒーターの音だけが 響く部屋で
僕は彼女をベッドに誘った ....
チンザノロッソバック頂戴な
寂しさとか虚しさとか
そのようなものが
グルグルぐるぐる
アタシの真ん中で
ループしてやがんの
チンザノロッソバック頂戴な
流した涙とか
零れ落 ....
見慣れた鳥が私の前をかすめて
心の影をくわえました
鳥は私の上の枝に止まり
影を飲み込みじっとたたずんで
やがて大きく揺らした羽根から
虹色の砂粒がさらさらと舞い散ってきました
氷柱が ....
親戚のおばさんが
欠片になった
親戚のおじさんが
欠片みたいな顔をして
おしえてくれた
お茶を飲む
欠けた茶碗の
欠片を補うには
涙はあまりにも多すぎた
ひとはこうして
欠片に近づ ....
オレンジジュースを買う。
嗚呼、わくわくするぜ。この世は全く無意味だが、俺はオレンジジュースを買って飲む。
誰も邪魔はできないだろう。
神様
あの子に想いを伝える勇気を
半分だけ、下さい
残りの半分は
どうにかしてみせるから
ペダル漕ぐ脚 少しずつ速くなる 弾む吐息に弛む焦燥
輪転するタイヤ からからと唸りをあげる まるでかざぐるまのよう 泳ぐ風と軽妙にセッションする
小さな秋 鈴虫のハープ ざわめく森 ....
感動の深さを伝えるよりも
感動の在りかを伝えたいの
それ以上の理由はないわ
私が生きてる理由なんて
私が決めたのではなくて
....
君を縛りつけるのに
5ヶ月という時間は短すぎただろうか
永遠を誓った
そんなすべてが
灰となり
遂には存在証明さえできなくなりそうだ
君の居ない恐怖を
できれば君に ....
雪のように
北の国から降り
都会の空を卑小だと罵ったり
(氷花は枯れ
また、狭苦しい檻の内側では
しおらしく澄んでいた
*
閉じられた鳥かごの街にて
虚脱に溺れて座り ....
私はわたしでしかないのに
理想論に追い付かぬ
哀しくなるたびに
あなたがミエカクレ。
すすみゆく
日常に
あなたのすこしの残像すらも
期待してしまうの ....
その駅は
人がぷつりと途絶えることも無く
名前も割と知られていたが
急行の止まらない駅だった
ああ電車だと頬に風が吹いてきても
何喰わぬ顔で通り過ぎて行ってしまう
次の駅まで私を連れて ....
さしのべて
私に
助けてほしいの
私は
私だけの
あなたじゃなくていいから
あなただけの
私でいさせてよ
ねぇ その手をさしのべて
傷つけることしか知らない
この手を
掴 ....
期待させるようなことを しないでほしい
どれだけ振り回されてきたか
それでもいいって 納得させてきたけど
ちょっとずつ 悲しい気持ちが溜まっていく
キスしてくれるなら
も ....
この果てしない空より
大きな悩みってあるかい?
この雄大な雲より
もやもやした気持ちになった事があるかい?
この三日月の欠けた所より
心に大きな穴が開いた ....
今度は チョコミントが良いなぁ
藍いろの町に
ワルツの煙り
雨のアスファルトに
やわらかな音
寂しいことも
おんなの吐息が
俺の台詞を語りだす
秋のともしびが
俺の町にながれだす
....
長所と短所
うらおもて
さびしくなろうよ
九月の雨は
人に優しく
おまかせしようよ
藍のいろ
煙っている
アスファルト
ただの夜のいろ
....
必然は
哀しいことのほうが
多いようです
偶然は
寂しいことのほうが
多いようです
藍の色
夜のはじまり
中秋の
月が鏡のよう
必然 ....
口ぐせになっている
おとなも
こどもでさえも
何かと言えば口にする
死ぬほど頑張ったのか
どれだけ努力したと言うのか
口にすればするだけ
逃げていってしまうものがある
それ ....
携帯電話のアドレス帳に
何件登録可能かなんて知らないが
今のところ
私のケータイには
189人分入ってる
189人もいれば
もちろんもう顔もわからない
高校のときの先輩や
綺麗すっ ....
私は見た
花柄がらっと
ガラガラっと
花柄
がらっと
花柄
ガラガラっと
がラット
花がラット
花柄っと
柄がラット
花柄
ガラガラっと
がらっと
花がラット
がラッ ....
張り巡らされた電線で
空色のパズルがほら
2ピースだけ盗んでポケットへ
握り隠して逃げてきた
君に1ピースあげるから
二人だけの秘密、僕たちだけの秘密
秘密基地の中に潜り込もう ....
風をつかむ風の溝から
はがれ落ちる空の白から
鳥の爪跡につづく音
空を少し圧し上げる音
はざまを呑む日
双つの光球
においのまつり
音の粒の日
まぶたのまつり
ひ ....
熱く、季節が
とばされていくなか
黄金に、ビルが
白い、壁が、こんなにも
強く、握りつぶした飛沫が、散って
染め上げていくなら
いま、青ざめながら
....
Amで始まるブルースを
ここに届けてはくれないか
そしたら僕はそれに合わせて
君の心臓をノックするよ
あぁ、視界がぼやけていく
なんて美しい世界なんだろう
靄にかかった世界のほうが美し ....
始まりはいつもここで
終わりもいつもここ
やり始めた今がスタートで
やり終えた今がゴール
この瞬間に
何かが始まり
何かが終わる
長い道にも終わりはくる
自分で決めたスタートラ ....
いつも飢えているね
皆、お腹を空かせているね
でも、なにに飢えているのかすらわかんないの
なにかが欲しいね
アレもコレも欲しいね
いつまでたっても飢えは満たされないの
いーや、満たされたっ ....
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