晩夏の草むらに足を踏み入れると
かわいた空気がひび割れて
よれた、真っ白いシーツが敷かれ
見たことのない男が横たわっている
あばらの上には、何本もの{ルビ径=みち}があり
そのどれもが、わた ....
この広い野原いっぱいきむちちげ
さみしいよるにはさむげたん
嗚呼 熱が出ると
こころが優しくなるね
不思議だね
空気を抱き寄せてはあはあはあはあ
うどんがアタマの中でぐるぐる
ス ....
暗い森の中を走っていた
見えない何かから逃げるように
傷だらけの体を引きずりながら
静かに暮らせる場所を探していた
だけど二人は気付いていた
楽園など何処にも無いと
これから二人は ....
――外国産と思しき、
ずいぶんと安っぽっちい杉板の木枠に
金槌で小ちゃな無数の鋲を打ち込み、
皺なく「ぴぃーん」と
白い亜麻布を張った
自分で拵えた七百号の白いキャンバスへ
左官が使うみた ....
君は強いね
同僚の男性社員にそう言われた日
ハイヒールのかかとが折れた
折れたかかとを拾い上げ
折れたままのハイヒールを履いて
電車に乗った
折れたほうのハイヒール ....
空 オレンジのカーテン
倒れこむように暮れてく街
夜に馴染もうとする
窓の三日月が悲しいな
目が回りそう
くるくる回る世界の色に
変わらなきゃその色に
寂しさたとえれ ....
けどる薬物に染まる街で
すおうのちや
すおうのかこが思考停止になる
なんでここにいるんだろうと
おれが二人いる
おれがまだどこかにいる
だれも取り付けない砌
だれもが憧れた夜に
....
いくつ 幾日を削いだならば、
いくつ 幾日を辿ったならば、
眼はかえる
月の朽ちる帰路が帰りゆくものを鎮める
憔悴した月影のした
息をした、
息の焼け付きを瞼の内にしまう
生 ....
人生にリセットボタンがあれば
こんな人生リセットするのに
って言うけど
本当はリセットボタンなんて無い
リセットボタンは無いけど
スタートボタンならあ ....
灯篭流し
夜に反射する黒川
夏祭りに
テキ屋で はす向かいの少女が買った
りんご飴浮かび
ボクが昨日朝食べた
欠けた月
コーヒーを入れたので
黒川に
流しました
「 人生は素晴らしい 生きているって美しい 」 白い顔の犬が笑う
嗚呼 そんなことは どうでもいい 可愛いオンナの手を握りたい
「 人類が みな兄弟なら どうして殺し ....
僕と貴女の気持ちは
割と一緒なのだろうか
だったら
あと何度貴女に助けられるかな
あと何度貴女を助けるのだろう
こんな言葉は鼻につくけど
恋とは不思議なものだ。
....
単線の始発に乗り、
誰もいない車両に一人きり
私はそっと小さな町に背を向けた。
振り切った家族の手とか
待っている恋人の顔とか
浮かんでは消えていく。
やっと始まっていくのだと
....
主人の入院している
病院の化粧室
隣り合った
鏡の前で
「主人の面会に来たの」
そう云って
微笑むと
いっそう増えた
やわらかな
しわの ある顔に
紅をさす ....
相変わらず冷たく微笑む月を覗き込んだ
奥底の燃える瞳と目が合って
思わず手をのばしたくなった
あまりにも切ない色をした その炎は
鋭く 冷たく 静かに 燃え盛っていた
欺けば、 ....
夢を夢でおわらせないで
前へ進んで
夢に向かって
でも夢は
ゴールじゃないんだ
スタートなんだよ
ドロドロの眠りから覚めて
僕は思った
こんなに深くまで
来るつもりじゃなかったのにな
きれいな水際で遊んでいて
ふと下を見た
薄い薄いガラスを
何枚も重ねたような
深い深い青
....
{引用=落花することに歓びがあるとするならば
目の前に横たわる海鼠状の災禍を受け入れてみたい}
あなたと
わたし
コロシアムと密かに呼び合う
誰ひとり立ち入ることの無い塔屋の片隅で
ふ ....
ダーリンダーリン What 感 eye
もう分っかんないよ陰謀論 インポ 辛坊 マジたまらんnoって
肉棒 鶏肉肉棒棒棒鶏 マジ肉棒 本気肉棒
キーボードから想起される西川きよし 大 ....
ボクハ、オモツタンダ。
世界は少年の持つ
小さなビー玉の1つで在って
何時無くなっても可笑しくなかったり
割れたって仕方無いとか
....
狭い食卓いっぱいに広げられた
トースト、スクランブルエッグ、母の匂いのする林檎も
気付けばもうとっくの昔に消滅していた
いつかの朝陽は今、閉じられようとする夜の瞼にすり替わり
夕闇の立 ....
君が部屋から出て行ったあと。
もう君はいないはずなのに、
君のぬくもり、君の香りがまだ、残っているよ。
今にも、君の声が聞こえてきそうで…
「全部持って帰ってよ」
と、迷惑そ ....
一面に広がる花畑
真ん中に大きな木があって
枝には天使が座っている
そんな柄の描かれたマグカップ
同じものを二つ持っている理由は
多分君と僕しか知らない
見飽きるほど溢れて ....
言葉にして詩にして
僕自身を運んで飛んでいってしまえ
素晴らしくなくてもいいから
言葉になって伝われば良い
忘れかけた自分を思い出そうとすることもしなくなった
面倒な時間が増えるたびに忙 ....
雑踏のオーケストラが
鳴り止んだ夜の街で
耳をすませば
バイオリンの泣く音
チェロの慰める声
そのふたつ届く
どこか遠くで
自分のふりをして
誰かの代わりに
誰かが生きている
今日 ....
ノスタルジックな夕陽に
息を吹きかける
(あかね、
呟いては繊細に笑い
凝りすぎた肩をぐるりと回す
過去の残像より
今の空のほうが余程親切で
おーいおーいと ....
霧雨に霞む都会は
わたしがいま居る位置さえも
残酷に浮き彫りにさせて
あの日から遠く離れたわたしを
責めるように
憎み罵るように
きょうもひとり静か泣いている
桔梗の匂いです
ほんのりぼかした地平線は
花のうねりが続いています
その上をすべる
乳白色 あおい月
輪郭はまだうすい
夜はさらさら
風はさやさや
月は花の ....
外から
窓を叩いている
さむかぜが吹いている
部屋のなかで
ふくらんだふうせんが
飛んでいる
鍵はかかっている
入れる扉もない
窓を叩き割ることも
思いつかなかった
ふうせ ....
世界の終幕のときがきたら
きみと、ぼくと、
ゼロから恋に落ちよう
最期のたった1日を
なにもかもしがらみを無くして
互いのためだけに存在したい
僕ら許されないんだ、だから、だ ....
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