出張先でゴルフをした
あれが雲仙普賢岳だと
キャディが教えてくれた
あそこで火砕流があったのか
いや、あの裏側であったのだという
あの裏側で40何名かが亡くなったのか
....
最後に口にした紅茶は
裏切りとアーモンドの味
苦しくて床に倒れこんだ
貴方の顔が歪んでいく
それは許されない関係だった
貴方には婚約者も子どももいた
いつかは別れてくれると信じて
....
アルコールの勢いで
口にした本音は
居眠りしたあなたの前
泡になって弾けた
頬が熱いよ
その指が揺らすグラスの中
カラカラと回転する視界
コントロールさえうしなって
貴方という人に
酔わされる
後悔する日があった。
その日は雨が降っていた。
小学校の給食をいつも教室の前まで運んでくれたおばちゃん。
電話ボックスで親に迎えを請う時に
覚えてる?って、急に。
忘れて ....
散るよ 散る
私がここで散る
そして 夜の闇に消える
私がいたこと 誰か覚えてる?
涙を流しても 誰も悲しまない
いつの間に こうなったの?
夜の街がよく見える 高 ....
それは約束された儀式
かりそめの情熱
どちらが先に瞼を閉じるのか
けものの眼差しとなり相手の出方を窺い合う
わざとらしく歯を閉じ
拒んでみせるのは
初々しさをこころにまとい
....
くちびるが恋しい あなたの
くつろいだときの 醜く ゆるんだ 肉
に まんまと隠れたつもりでいる
あの ぬるい 感触 が
こんなにもつめたく つまらなく なってしまいました
それでも ....
昨日
柿を取ろうと
腕を伸ばした塀の上から
落っこちた親父が
とっさに捕まった物干し竿が
身代わりのように
ぐにゃりと折れた
午後
急に画面が消えたパソコンを
電気技 ....
いつも変わらず 君を思い続けるのは 辛いから
一番汚いところを 情けないところを 見せてくれないか
幻滅で消えるような想いなら 要らないから
君を滝のように浴びたいんだ
どうしよ ....
紅珊瑚のゆりかごの中で
柔らかな月が眠ってゐます
美しい薔薇が月にキスして・・・
(カステラの香り!)
薔薇に棘などありません
棘は一つ残らず
詩人の心臓が受け止めましたから
柔 ....
「寒い─!!」
あたしが白い息はきながら、家からでてそう言ったら
「今日もあっついな─!!」
なんてあなたが言うから
あたしびっくりして、あなたの顔、みつめたら
「言葉に ....
夫は
生まれてこのかた
一度も眠ったことのない人でした
『暖かい黒水晶』
苦痛や肉体疲労はありません
ただ
眠れないのです
疲れていても
安らかであ ....
大きくなりませんでした。
自己陶酔の狭間に
置き去りにされたメロディーを弾いた
メジャーな旋律は流れない
あなたを想いながら弾いたから
久しく使わなかった涙腺は
ろ過機能を失っていた
....
ああ、川よ
十月の川よ
田園を流れる幅広く底の浅い
生真面目な川よ
具体的には鹿児島県菱刈町を流れる{ルビ川内川=せんだいがわ}よ
上流にも下流にも
右岸にも左岸にも
人独りいない
真 ....
両手で水をすくうように
反射鏡は映し出すけれど
のぞき込むたびに奥歯で噛む
這いつくばって
いいわけ、うつむき加減に
明るい星空の下に
私の居場所はないのです
車窓に ....
残業の時刻
隣の机の同僚が ぼりり と
飴を噛みくだいた
「 お年寄りにもらったの? 」
「 はい、Tさんから 」
耳の聞こえぬTさんは
お婆さん達の会話にいつも入 ....
雨の名残は道の脇だけ
夏の名残は枯れた茎だけ
出した手紙の返信気にして
閉じたまぶたに弱気が群れる
携帯電話をいじくっていると
未整理のアドレスで肩が凝る
慣れた名前を ....
骨と脳の間を
細く
傷つけて
線を引いていくような
砂粒を
一粒ずつさらって
ためつ
すがめつ
引かれた線には
流して
血液
のようなものを
ただ、薄く
川筋は浅はかな
....
埃がとれない
枠組の窓は青色のオレンジ
壁紙を伝って
薄目をあけてなぞると
手のひらに体温が付着した
温度何℃?
八月の休暇の名残
この部屋の床が風鳴りをたてながら沈めていく時
午後四 ....
恋人なんだから手を繋ごうよ
恥ずかしがる必要はないでしょう?
恋人なんだからキスしようよ
周りは関係ないでしょう?
あなたはいつも急ぎ足で
遠くの景色を眺めているけど
....
すべているスパゲッティをすべている
わたしは
マッシュルームをすくいすくえすくう
わたしは
アサリをさらいさらえさらう
わたしは
スパゲッティをすするすするすする
かたむけて
スープを ....
まさか
あいつに「愛してる」なんて 言ってないよね
もし そんなこと言ってたりしたら
きっと 笑っちゃうよ 笑いすぎて涙がでてきちゃったりね
想像しただけでも ....
ちょいとアンタ
一体如何したって謂うんだい?
アタシをこんなにしておいて・・・
今更 怖気づいたとでも謂うのかい?
なぁんにも心配いらないよ
アンタの心まで盗った ....
つきあたりの家
つきあたりの家
風腫らす路
つきあたりの家
音のない日の
痛みある日の
片足立ち
つま先立ち
雨とはわからぬ
雨まじりのまぶしさ
午後の ....
改札で切符を受け取る駅員。
雪崩れ込む乗客たちの数は10数名程度だった。一時の激しさが、その後の駅の静けさを運んできているように思える。
立ち去る人、駅のベンチに座り込む人、それらの人々を駅員は眺 ....
今日偶然見たの
大好きだったあの人を。
もしかしたら、
ただの見間違いだったのかもしれない。
あなたみたいに、
足が長くて、髪をワックスでつんつんにした人なんて…
お洒落で、少 ....
指揮棒が乱舞して
演奏が走りだす
息は上がり
弦ははち切れ
それでも止まらない
もっと速く
もっと速く
もっと速く
もっと速く
もっと速く
もっと速く ....
ガリガリ音がしたと思ったら、
空からカキ氷が降ってきた
シロップも流れてきた
あか、あお、きいろ、信号機みたい、
なんで降ってくるのか分からないまま
ボクは空を見上げていたんだ
あの頃の、 ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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