「明日、笑おう」
と、
夜の向こうで待つ朝に
投げかける
一握りのこ、え、
ピアノの音色はどこまでも
地平線のむこうの
あなたをすり抜けて
そのむこうに在る
小さなお墓の前で、果 ....
☆ ∴..☆ ∴.☆ ∴..☆ ∴...☆ ∴..☆
扉を開くと
優雅な薔薇の
花びらが
ひとひら ひとひら
いとおしく
カトレアの花が
ふわりと風に揺らぎ
紫の香りを
....
たくさんの人々の
死
これは現実か?
借用書を失くした
腕を振り上げる
細くて白い
速いだけじゃダメなんだ
運動量が足りない
手招きする
羽を生やし
黒い森を飛び越え
墜落する
....
赤い落日に染まる頃でしょうか。
あるいは、
終焉を意図したのかもしれませんね。
せつなく空間がのどかに広がる遠浅は、
夏という季節を、見せた丘。
終わらせないままでいますが、
折り目。 ....
花の命の儚さを見て
人が泣くように
人の命の儚さを見て
地球は泣いてくれるかな
台所で
母が米を研ぐ音は
別な音がする
えっちら おっちら
えっちら おっちら
母の手が
つめたい水のなかで
ゆきをふみしめる
わたしはうまく研げないので
そんな音がしな ....
瞳を震わす息吹を
すべからく
祈り、と、呼ぶ
そんな
少女の小さなまつげは
時折、瞬きとは別に
揺らぐことがあるという
胸元で組んだ手の
その周りに、
祈りは宿るのだろう ....
きみがまだ制服だった頃
わたしも同じく包まれる身で
あの毎日が示した未来は
いまも変わらず
ふしぎな熱です
肩掛けかばんは
いちりんの花
種という名に奔放に
....
冷たい金属のドアノブを回し
軽い色をした重たい木製のドアを開ける
笑顔で迎え入れてくれた先輩方は
僕の方に腕を回す
僕は震える手で小さなショットグラスを掴み
ひと思いに流し込む
出した ....
生きるために
強度が欲しくて
もがいている
強度を得て
生きながらえる
ぼくら
トラウマだらけの
世界を見て
へ、と笑う
これから僕は皆さんに
世界一難しい問いかけをします
「愛って一体何ですか?」
例えば教師は
百万人の教え子達に
人生の素晴らしさを説くだろう
例えば医者なら
百万回のオペの中で
....
得てすらいないのだから
失った わけでもない
それでも周回数は
二回り以上
べた凪の水面がさざなみ立つのは
街で見かけるラクダ ではなくて
贈ってもいないのだから
とうぜん指輪を探すこと ....
街をひずませている調性のない
属性をもったビルディングが
太陽にむかっておじぎしている
じりじりと今
風は耳をすます
調性のない音のうねりから
こぼれおちるものをひとつ
すくいあ ....
ブルー
このことばから導き出される感情
印象、心象、映像、記憶、追憶
日々流れていく風景は
車窓の景色が特急列車で飛んでいくように
はっきりと認識することができず
ぼんやりと視界の ....
暗闇から這い上がった男が一人
妙に明るい空間の中記憶の埋め立て工事作業を始める
繰り返す日々の果てに幸せと温もりに縁はないと知った
動き始めた日々の末にあるのも絶望と悟ってた
「諦めた ....
ねぇきいてね
だれもみんなわたしの元を去ってしまった
そのあとでしずかに寄り添って
落ちてくる空の下で
いつもたよりなくって
いつもだらしなかった
雑然とした日々のなかで
たしか、ち ....
振り向けば 風は 秋
乾きだした 葉は 彩
何も言えず 僕は
何も言わず 君は
俯いていた
歩き出した
君の上に
雨の水溜まりに
ぷかぷか浮いてる
アメンボみたいに
ハツラツとして
ワタシが生きてて
一人になったら
ワタシはどういう
人生生きる
それでも誰かが
....
月の、満ちる夜の、
世界から、少しずつ音を消していく、
地球の反対から初めて、少しずつ、
コーヒー農園で歌われる歌、
山羊のため息、道草する羊飼いの口笛、
サンバ、ボッサ、レゲエ、ロック、
....
時計仕掛けの光に沿って
俯いて歩き出す人
見えるかい? 街の灯りを
握ったナイフ 映し出してる
その輝きを 蒼白い月明かりを
夜空が落ちた日の 肌寒い真夜中過ぎは
細い腕 絡ませて ....
恋人がいない夜
野菜炒めでごはんを食べて
他愛無いテレビを見て
ビールを一本飲んで
未来の恋人に
電話をかけてみる
かかとのケアをしながら
もういいかい もういいかい
暗闇に響く声
夜はだんだんと日を食んで ほおら 冬がくるよ
寒い寒い冬だよ 秋ですら変わらずにはいられないのだよ
子供が一人 そう口ずさんで
杜若が咲いていた ....
こどくないのちが
やどるはりを
つよくしなやかに
のばしながら
そおっと
からだにまとって
ぼくは
みつのしずくを
はこぶ
くろいはちになる
りょううでを
はねのように
....
あなたの言っている事は
至極まっとうで
正義感があり
正しい
だから私は
あなたが嫌いだ
たったひとりの あなたへ
とどく かもしれない
ことばの しんじつを
かんがえて こどくを
えらんだ のです
君が誰かを好きで
誰かが君を好きで
でも僕は君が好きで
複雑で
面倒な
恋をずっと何年も煩って
時間はものすごく駆け足で
僕の周りを回りながら
だけど時 ....
シェードランプの傘が割れ
光の手足はつかまれて
遠くの夜へと連れられた
そうしてもはや暗い部屋
明日の日付がめくれない
月の舟
星の波間をゆく。
キミの後ろ姿を
ちいさくとらえた、
この瞳を
とじるのを
躊躇うほどに
ワタシは
キミを
見失いたくないの。
....
午後の陽射しを受けている
窓が開いて
レースのカーテンが揺れて
ガラスは 遠い空を 白い雲を
水平にたたえ 映した
時おり
子供達の歓声は
静寂を乱し
小石は投げられて
うすい ....
ねえ
こうしてね
そうか
こうしてか
今日もふたりは指に巻きつけた赤い毛糸に
愛を掬う
啜りあい貪りあい鬩ぎあい /すすりあい/むさぼりあい/せめぎあい
赤い ....
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