おかあさん、
夕暮れのなかに
あなたを見つけました
あなたはなぜそんなにも美しく人間
穏やかな熱で
内側から溶けてしまった
あなたを空に飛ばしながら
あなたはなぜそんなに ....
そう遠くない未来
『誰かの為に・・るのは幸せな事だと思う』
独り暗い部屋
夜明けを眺めながら呟く
死に恐怖を感じない奴は
既に死んでいる
痛みや未練、執着心、生の理由でもある。
....
命の終わりは。
やがてやってくるだろう。
早まらずとも。
やってくるだろう。
だから、気にしなくて良いんだ。
ただ、図書室の時計みたいに。
針が、ぷらんと落ちるかも ....
日が真上から射すころ、そいつは塀の上にいた
眠そうな眼をしていた
日が斜めから射すころ、そいつは道路の真ん中で
後ろむきに佇んでいた
日が沈み空が真っ赤に染まるころ、そいつは仲間とじゃ ....
森林の中
ひっそり潜む
小さな月
あさい眠りの
はざ間を泳ぐ
黒い魚影が
ゆらり と
身体をしならせ
ついばんでいく
冷たい魚の接吻に
吸いとられていく
....
土曜日
ひとを傷つけて
あのひとは
日曜の
きみは朝を迎える
昼をすぎ
ぼくらは夜を駆け抜ける
この道を
通ることができるだろう
さよなら
....
風と共に去りぬ
タラのテーマが聞こえる
月が照っている
灰色の雲が割れている
この世には
きみが住んでいる
ぼくらには
伝えたい事がある
風と共 ....
幼女を連れて
遠回りをして
橋を渡る
大雨で増水した川面は
ぐろぐろと濁っていた。
どす黒い鯉が2〜3匹
口をむやみに開け
潜ったり浮いたり
眼球を妖しい口に
吸い込まれる直前
気 ....
恋がまだ私に生きていたころ
私は
夏の校舎を一周する
鼓笛隊のパレードだった
恋がまだ私に生きていたころ
私は
夕暮れを味方につけた
見えない星だった
恋がまだ ....
私を感じさせて、ジャックオーランタン
今夜は、裸になってあなたを抱いて眠るわ
でも
カボチャじゃ無理か
12月
サンタクロースに期待するわ
いま、わたしは玄関の隅のしおれたパキラの、枯れた葉を一つ手に持って
騒々しく消えていった大切なひとつの
約束のことをまざまざと思い出していた
「キンモクセイが香る季節などに嘘をつ ....
最近どうしても暗い言葉ばっかり思いつく
ニュースも八割世界の嫌な部分だし
どうしようもないからベッドに寝転んで何十回も呼んだ漫画を読む
3話くらい読んで飽きて本を投げ飛ばし
人 ....
鉄屑が空に浮かんでいる
太陽の光を浴びて 夜空の中で光って
灰色の街も 青い景色も
黙って優しく照らしている
夜行列車の車窓から
何処かへ続く曇り空をなぞって
終わりがあるとしたら
....
午後の
真昼の
中古車センターで犬笛が目眩く
それは悲鳴であった
困窮に喘ぐが
週刊ジャンプを思い出して
1秒で忘れた
サラ金で何かを借り
女と待ち合わせをした
それは自 ....
だいじなおはなしをした日のこと
ふたりで寝転んで 思い出話をした
ひまわり色のミルクポットを知っている?
かぶりをふったあなたにおはなししてあげた
ある魔法使いが 乳絞りの女の子をミル ....
彼女があらわれた
可愛い
彼女は身構えるよりも早く 別れの呪文を唱えた
彼女の口撃
あたし ほかに 好きな人ができたの
、
、
、
コマンド>?
....
あの日ぼくらは堤防で枯れてく月を眺めていた
泉の先には透き通る風がいつでも吹いていて
雨に汚れて乾いた髪を血溜まりの中で潤した
砂漠のピエロが泣いていた空には小鳥が飛んでいた
降りしきる雨 ....
らあめんばばあは、
ランドセルの中に
おしこんで
砕けてしまって、ああ
べっこう飴は
理科室の匂い
アルコール瓶を
盗み出せ
手作りネリケシ、
まったく伸びない。
ロケット ....
電信柱がないている
ひかりすぎて
カーテンの隙間がつめたい
テレビ
リモコンが撫でる裏側の埃
つめたい
氷がくらくら呑まれる
羊
数える
羊
飛ぶ
羊
夕焼 ....
飛んでく、
夜には虫が飛行機が
わたし
女の子じゃないって
いいたかった
鳥が
飛んでいく
ぼくの
夕日の上で
電線と
電柱が、足元に垂れてきた
電気色のコーヒーに
「こんばん ....
赤い大地
砂埃と陽炎
地平線に揺らぐ
生き物たちの
声無き
うつむいた背の饒舌
時同じく生きて
追いやられ
忘れ去られる
空高く
君臨す ....
ささくれた指先
押し当てた唇から
滲むのは
深まった傷の痛みと
濡れた痺れ
説明書の
但し書きには
何の注意も
されていなかったから
僕には
僕の考えの及ぶ範囲
でしか
走 ....
潜り込めこの家に
この家に潜り込め
何故かって
遺伝子の記憶
羊水の細波、
原初の叫び
意識の拡張。
潜り潜り潜り潜り込め
この家に。
何故かって、
....
甘い想いを、
歪んだ言葉で
哀しく優しく、
激しい、そお
バディ・ホリーにお願い、を。
泣き虫にならないように、
世界の涯で
笑顔にナレマスように。
....
便器の水面に浮かぶ吸殻が
ジブラルタルを指している
生きる事は苦しむ事だと教えられた
人に生まれて幸福なのだと教えられた
善い事を重ねれば
来世も人として生まれると教えられた
でも何処 ....
自分こそが
世界の中心だと
思っていた あの頃
それを否定したのは
たぶん
自分だったよ
間違いじゃなかった と
気付いたのも
ぼくだったから
「セックスが大の苦手」
これは僕が知るある無名音楽家の言葉だ
彼によればセックスは
・ 汚い
・ 面倒臭い
でも
オカマのリンダちゃん、この年になって女性が気になり始めた。
とは ....
欲望の鉛を引き摺りながら
知の砂漠を横断する革命家に
思想の雨が降る
右手には弁証法
左手には力への意志
瞳に映る世界は空虚で
輪郭のぼやけた風景は
ただ後ろに流れていく
....
言葉を紡ぐ並べて消える
雑巾絞りにも似た一連の動作で電波をゆんゆん発生させる
コーヒーギフトはAGF
貴方のポリスはCIA
見たこと無いけど連れて行く
足並み揃えてラッパ吹く
そうさ、僕ら ....
ピッチャーの投げたボールが
輪郭をあやふやにして
雲の形になり
やがてひつじになって
待ち侘びていたバッターと
いっしょに頁から退場していく
指が擦り切れるまでめくり続け
....
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