軽いめまいの横を通り過ぎる晩秋
人々の装いも移ろい行き
迫り来る冬をうっすらと感じる
すました顔をして行く通りの人
こっそり隠した心の凶器を磨く
使われることのないことを祈り ....
与えられた情報を鵜呑みにするのは
餌付けされている兎と同じ
それでも健康には気を遣いたいから
中国産よりも国産を選ぶ
だけど相次ぐ偽装問題に
何を食べればいいのか分からない
駅から ....
食べても
食べても
満たされないの
溢れるくらいの
優しさも
もったいくらいの
気遣いも
まだ
まだ、まだ
まだ
足りないの
....
冬の朝
あのひとを
ミルク色の息が包んでいた
わたしがだんだん透き通る
あのひとを
あたたかいブランケットで包みたい
わたしがだんだん透き通る
わたしがわたしじゃなくなっ ....
あたしのなかにあなたが
ひと雫しみて
ふた雫しみて
だんだんと濃度が増してゆく
こうやって蝕まれていくのね
、この世のすべてのものは
細胞が喰われた、あなたの言葉に
血液 ....
茨城県の片田舎の
高速道路建設工事現場の赤色灯を
福岡県八女市の
電飾菊のあるビニールハウスの入り口へと
導くことは
僕には容易い
高速道路開通―
それより先にできた
道がある ....
悪戯に誰かがブレーカーを落とす。
それは、
ぼくが自動販売機のボタンを押す
「ガチャン!」に似ているが、この場合
取出し口に落ちてくるのは
缶ジュースでなければ、煙草でもない
一冊の詩集だ ....
広場の真中を陣取ったトースター。順番待ちの
争いをはじめる鳩たち。宙を舞う、羽毛とパン屑。
それも毎度のことと、寝そべっていたベンチの上で
塗りたて注意の張り紙、その裏面に書かれた
求人広告 ....
アルテミスは美しい
心美しく優しい
苦難を乗り越え
大人の味がする
柔軟に対応し
さりげなく気を使う
ロドリゲスはアパッチの
成れの果て
血は血を呼ぶ
肉を食べると闘争心がわ ....
真新しいスーツに袖を通して
慣れないネクタイに四苦八苦している。
顔が少しあかいのは緊張したときの貴方特有。
ネクタイに四苦八苦している貴方に苦笑して ....
優しい国のふもとでは、
テレビのなかで、パソコンのなかで、
夥しいテントが並べられている。
積み木のような高層ビルの森の透き間を埋めて、
資本家の設計した本土総力戦を生きた、
こころに赤い傷 ....
(もしこの声がきこえたのならば、
少し耳をかたむけてください
夕焼が目ににじみはじめたから
こちらは見ないで、そのままで。)
あなたはいつでもあたたかかった。
....
欲望と嫉妬の数だけ顔があるのさ
本当の俺は何処にいる?
俺はいったいどいつなんだ?
顔で
そんな顔で
こんな時どんな顔をすればいい?
だから笑うんだ
名前の無い ....
僕は何も知りませんと言ってみる
何も見なかったから
何も聞かなかったから
何も知りたくなかったから知らない
僕は何でも知っていると言ってみる
見たいと思っていたものだったから
耳をそば ....
君が放つ光は
僕にはいつも眩しすぎる
だから影ばかり探してしまう
くらんですべて見えなくならないように
いくつかの予定された未来のうち
ひとつが選択された夜
選択されなかったすべての可 ....
幸せの中の悲しみ、淋しさ、が。
僕の感情を活性化させるんだ。
幸せを感じれないまま。
悲しみや淋しさは。
ただただ、落ちて行くだけで。
愛される、という最高の幸せは。
....
○ One More Song
One more song of love for you
One more song of love...
○Key Of Life
....
Three frogs looking up at the first quarter moon
In the middle of the night, can you see them try ....
綿密なるマーケティングの上に成り立った復活劇など見たくないのだ
飲まなきゃやってられない、素面じゃ笑うしかないのだ
文学なんて暇つぶしだ、音楽なんて穀潰しだ
いつの時代でも貧乏くじ引いてる奴が好 ....
あなたへの気持ちが 膨らんで 苦しくなって 立ち上げた。
パソコン。
片想いの あなたに向けて「好き」と書いたメール。
送信ボタンを押せないまま
....
死神が彷徨く路地裏で楽園への整理券を手に入れた
コークの泡と共に一瞬で溶け溢れる炭酸的発想
コドモがクレヨンで描き殴った外国の海に沈み込み
其処から漂流したきり僕はもう二度と戻っては ....
眼は空を見ない
虹彩は青色で
真ん中に瞳孔
ぽっかりと
水晶体は写さない
紫外を遮断し
屈折した流れを
じっとりと
視神経は読まない
走る刺激を
新鮮なうちに
さっぱりと ....
生きることに精一杯な人の笑顔や涙って
なんでこんなに心を動かすんだろうと思う。
背負う背中は迷いがあって
心から笑えるなんてことはなくて
でも波に溺れ 流され
時に 僕の ....
おれ、カサかぶってんの嫌いなんだな。
馬鹿に見えるからな。
どーせ馬鹿だけどな。
ほんでもここで休むときはカサを外すよ。
外すとイッポンダタラと見分けがつかん、って?
ああ、おれの方が馬鹿だ ....
ユーミンの歌だったと思うけれど
だれかほかの人が歌っていた
サーファーが、
銀行員になった友達と再会して、
お茶するっていう歌
それで、サーファーは、
銀行員の友達のパリッとした姿 ....
娼婦の夢あてがう
ひと肌の恋しさ
蛍光灯
コンクリートで
青い影焼いた
泣くのではないよ
どうせ凍る
なら
くるぶしまで熔けた
あの発熱を
思い出せばいい
風物のうつろいに
あらがって
旅するひとは
いつだって 燦然と
独りである
おまえの首の引っ掻き傷を吟味してこのあとの綴りを決めよう、食い尽くすには惜しいほどの欲望だ、互いの首に絡み付いて―そのあと老いぼれるかどうか飽きるまで確かめてみようじゃないか
夜はベッド ....
「ん」の書き途中
ペン先が滑り
始点にもどってしまった
その一瞬の間に回転し
くしゃっと崩れてしまった
ルービックキューブ状の
心のマス目を
見届けた者はいない
頭を駆け巡って ....
…
あ、もしもし?
起きてた?
いや、別に用は無いんだけどさ、
今バイトが終わって家帰る途中なんだけど、
なんか自転車がパンクしたみたいでさ、
こんな時間だとどこの修理屋も開い ....
4397 4398 4399 4400 4401 4402 4403 4404 4405 4406 4407 4408 4409 4410 4411 4412 4413 4414 4415 4416 4417 4418 4419 4420 4421 4422 4423 4424 4425 4426 4427 4428 4429 4430 4431 4432 4433 4434 4435 4436 4437
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
5.05sec.