何もないここには
僕だけがあるんだ
中身のない抜け殻みたいな
僕だけが
時の流れが後ろから前へ流れるなら
誰かの想いにぶつかることもあるのかな?
何が出来るんだろうか
空っぽの僕 ....
だいじょうぶ、って心配して欲しい
わけじゃないんだよ
ただ疲れちゃったんだねって ぎゅっとしてもらいたいだけ
男心がよくわかるんだね、って言われたい
わけじゃないんだよ
....
少年は言った
明日の朝
荷物をまとめて
出て行くと
片道列車で
行けるところまで
行くのだと
てのひらの少年は
そう言ったのだ
彼はいったい
誰だったのだろうか
寂しくないのかと問われるたび
面倒臭くなくて良いからと
笑って答えることにしている
そんな負け犬の遠吠えが
初冬の空に虚しく響く
全精力を傾けなければ生きれないほど
人生は世知辛くもな ....
猫がふっと
夕景に魅せられて
冷たい井戸水
すこしすくって
山影バイバイ
たしかこのまち
年中
5時間目のけだるさ
教会では
渦をまいた
神のラヴソング
それはともか ....
ねぇ、君は
そっと瞳を閉じて 何を思う?
『過去の過ち』
『未来への希望』
『今日の生き方』
そうじゃないでしょ?
『大切なモノ』
ちがうでしょ
『自分のこと』
....
雨がしとしと降ればうれし
表に出ない為の言い訳ができるから
小学生の頃、スイミングスクールで俺は、泣きながら
「いきがくるしいのでやめたいです」
と言って本当に辞めてしまった
泣いていた ....
who
おまえは誰だって問われても
わたしって誰なのかな
今のわたしがわたしなのか
ほんとうのわたしは他にいるのか
自分探しの旅路
だなんて聞き飽きた科白だけど
わたしってやつは
....
辛い時は励ましてくれたよなぁ
涙をながした時は隣りにいてくれた
怒ってくれた時もあったし
恋愛について朝まで語ったよなぁ
そんなあなたが11月10日に
あなたを愛する ....
海を見ている
さくり、さくり、
音をたてる足元の砂に
こころ揺らがぬよう
爪のかたちが付くほどに
手のひらを握り
海を見ている
潮騒に混じって
耳に届く ....
モノクロ写真の空中ブランコは怖い
目を閉じると
笑いながら落ちていく女性の姿
彼の手を取らなかったのは、わざとでしょう
うれしそうに
でも少し泣きながら落ちていく
きっと
これも演出なの ....
なにもかも食べたら
お腹をこわした
暗黒の時代に叫んだ
そこからここまで来るのは大変だった
乱れ飛ぶ声に
錯乱を起こした映像
胃袋はからっぽで
脳味噌は溶けていた ....
マンガを読み
その続きを楽しみにしていた
大学の先輩を思う
彼は三年前に病死したが
今もよく頭の中で会う
頭の中で彼も
このマンガを読んでいるだろうか
先輩の好きだった人物が ....
動転したフランス人形の蒼い瞳に
死の灰を撒き散らかした曇天が深く吸い込まれていく
街外れの浄化槽には脚を悪くした犬が放り込まれ
とろけたその瞳からは最期の涙が温かく流れ落ちる
....
彼女が吹いたトランペット
物凄く巨大なその音は
わたしが造った鏡面加工の部屋の中
天井のお空に幾度もぶつかり
わたしが散りばめた
ガラス細工の星々は砕かれ
わた ....
おわっていない夏の
開けてないロケット花火
ああまだ確かに
夏なんだね
あちこちの大きな
花火の大会はもうないけど
あんたが買った
ロケットの花火
....
目標のために歩きすぎた男が疲れ果て国道の自販機にもたれる
もはやそれが何のためかも判らず、目はかすみ、喘ぐように
排気ガスと埃に汚れた空気を吸い込む
ああ、あいつの心はもうすぐ折れてしま ....
赤い川縁を歩いていた時
僕にとっての君と
君にとっての僕が
同じだなんて信じてた
夕暮れの合図が
街に鳴り響いた時も
どうにもならないことなんて
どこにも無いって信じてた
月が ....
部長室にはいつも
風が吹いてる
日あたりのよいところで
書類の端がめくれている
窓を開けているのは
たぶん部長さんだと思う
机の上で
ピストルが少し色あせてる
微笑みながら毎日 ....
太陽の皮をむこうとして
両手がどろどろになった
汁が飛び散って 星と命 すべて熔け落ちた
甘酸っぱい香り 広がっていく
種は どこに蒔けばいいのだろう
見渡してみたけど
....
はにかんで笑う アノコの
やわらかな心のヒダを斬りきざみ
助けをもとめるノドブエを噛みくだいた
アノコに突き刺した
痛みと悲しみの
鮮烈な返り血を浴びたとたん
それはドス黒くキミに ....
何も起こらない夜に
君を家に送り届けた
何も起こらない夜に
何かを期待していた
何も起こらない夜に
一人舞い上がっていた
何も起こらない夜に
一人で落ち込んでいた
何も ....
暗闇の中
天使が羽を広げて
きらきら粉を降らせた
あのひとの上に
見えないエンジェル・ダスト
あのひとはかがやいて
わたしは追いつけなくて
そして
わたしは
路上で
売 ....
はんがわきのスカートのつめたいひだがぶらさがりゆれてるのがみえる
道端にぶた草がさかんに咲き誇りきいろくあかるく
きめのこまかい空気を満タンに吸い込んで肺がふくらんだ
ガラス窓にぽっかり灯るアド ....
自分自身という言葉の群れが後頭部から溢れ側頭部をなぜて前頭葉のひかりをあびている
フルに満載の瓦礫の山がくずれそうだ
カーブする轍
傾く我々で
ゼロにたちきることができず
目をとじ ....
唯一人でありたいことを願う誰かを良く思わない彼は、3本の矢を束ねて燃した。選択が全てだと僕は言わなかった。頂を目指す限りにおいて無罪であり、そうであるならそれ以外の価値を無にするだけの無でしかないと感 ....
よくある話が
嫌いだ
そんなものに
感情ごと取り込まれてるのは
嫌なんだ
曇りの日
フロントガラスには
雨のつぶが
抱きたい
女からのメッセー ....
思い出も香りも
サラサラと溢れていくよ
その手の中に残るのはなに
過去は棄てられるもんじゃないさ
そうね
すがりついていただけ
だけど あの宝石は
証しだったよね
ねぇ
すべてをなく ....
なめらかに透き通った朝に降り立つ
地上の空気は優しいから
とびきりおしゃれして
愛しい彼女に会いにいく
昨日の電話の話の続き
見守る太陽ありがたい
灼熱の青春 ....
あなたのひとみから
こぼれ落ちた悲しみが
約束された事象の
織り込まれた糸を伝い
ぼくを貫く
海底のような
揺らぎのなかで
ふたりの合わさった痛みは
祝杯をあげるように
胸の水盤 ....
4394 4395 4396 4397 4398 4399 4400 4401 4402 4403 4404 4405 4406 4407 4408 4409 4410 4411 4412 4413 4414 4415 4416 4417 4418 4419 4420 4421 4422 4423 4424 4425 4426 4427 4428 4429 4430 4431 4432 4433 4434
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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