あたしは あい と よく の合いの子。
生まれた瞬間は細胞の化合
ひとつ、ひとつ分裂していって、
かれこれ生まれてから数十年、
何億の細胞におわかれを告げてきた。
だからあなた、って一 ....
今年のクリスマスは
1人かな2人かな
楽しいクリスマスが
いいな
冗談ばかり言って
おどけて笑う
彼はもう道化師
もう止まらない
ごちそう食べて
酒飲んで
歌って笑って
....
体重が口より軽い
大きくなったら三冠王にだってなれると信じてた頃
ジョーズを観て泣いた
ただ食事をしているだけなのに
懸賞金をかけられ
追い回され
銛を突き刺され
頭を爆破される ....
一。
キイチのつめは、はやく伸びる。あたしが知っているおとこの中でいちばんはやく、伸びる。いくらふかく切っても、ものの一週間もすれば、しろくてほそいあの指先 ....
しずかに激しく
ひとたちが群れては
やさしいことばをかけて
やさしいことばにすくわれる
ああ、きみの手ぇ、あったかいねぇ
網の目たちがあくしゅを、している
みえないものをわたし ....
俺は若い頃でさえ価値の無い人間だった
今でもそれは変わっていない
綺麗なお召し物で繕っても行くところが無い
家族でさえ恥じた 非凡である事を
皆が恐れる 非凡だった
飛び出す前 ....
夕陽が沈み
水面を揺らぐ水草みたいに
淀んだ空
何かが起こる気がしている
モネの絵を思い出したところに
彼女の目の中
には
何かが渦巻いていた
素晴らしいスピードのミュージック
....
何時だってそう
今より良い場所が何時かやって来ると信じて…
悲し過ぎる未来の日々の青写真
人は、夢が叶わないことを知るから、逆にそれを切なく臨むのだろう
想像の額縁にま ....
冷たさが汗ばむころ
いつもすれちがう
茶色のサングラスをかけた
年長けたおじさん
ときどき目が合うような
ちらと見るような
わたしは意識する
その数分後
いつもすれちがう
グ ....
時計と遊ぶ
いつも縛られるものから逃げずに
向き合うことができるように
デジタルはチカチカして
モノクロはゆっくりゆっくり動く
モノクロの世界にいた
私は
追われるもの
カ ....
貴方は、
私の、わたしたちの標の
星。
(悪魔の概念を指し示せ、けれども溢れ出る優しさは隠さず に)
ショッキングピンクの大気上、10代の熱狂を
詰め込めんだ12 ....
吐き出しても余っている感情に
君は捕まらないでいて
何も知らなくていい
目隠しは離れたらほどけるよ
揺らめくロウソクの灯り
口元に寄せられるスプーン
空腹の夜が音を飲み ....
ただいま調整中
とん、と
遠くの方で落下音
君は絵本を閉じてゆっくりと立ち
音を探して軽く首を傾げる
小指を栞代わりにする癖は治らないらしい
音の正体を知っているけれど
教えてはあげない
あのお喋り ....
お嬢さん
あちきと一緒に遊ばない?
適当に花を摘んで
棒っきれで釣りをして
踊ろう
阿呆のように
唄をうたおう
恋の唄
お茶しよう
知らない人の事を話し
そこら ....
愛する人と手を繋いで眠ると
このまま死ねたらどんなに幸せだろうと思う。
そんなことを口にすれば
「一緒に生きてこうよ、これからも。何でそんなこと、云うの?」
なんて云うのだろう、きっと。
....
知っているひとが死んだ
白血病で死んだ
ともだちは罰が当たったんだと言った
そんなんじゃないのにね
早く死ぬと
なに言われるかわからないね
会社をクビになった時点で ....
僕が生まれてからずっと
僕のすべてを見ている人がいて
僕のすべてを知る人がいて
その人が、いまはの際に
あなたはがんばったといってくれたら
どんなに満たされるだろう。
....
キリンの首は
長くなる
高い木の葉を
食べるため
チーターの体は
しなやかさを増す
逃げるガゼルに追いつくため
私の指は
長くならない
G線の押さえるためには
シューマ ....
江ノ電の窓辺に{ルビ凭=もた}れ
冷たい緑茶を飲みながら
ぼうっと海を見ていた
突然下から小さい手が伸びてきて
「かんぱ〜い」
若い母の膝元から
無邪気な娘がオレンジジュー ....
やっと三万円分の注文を貰う
十万未満は現金支払いになるから、あと七万、なんかつくっとくよ、
ふたりでバンに乗り込むと
部下はタバコに火をつけた
あの雲、虹に見えへんか、
....
メロウ おまえ ちい先生を見たか
庭の大きな老木に しあわせにしがみついて
羽化をする せむしの 背から
ギラギラとした 出てくるんだ
真っ昼間から 羽化だぜ
メロウ おい メロウ おまえ
....
やたらと
犬が吠えると思ったら
今夜は満月だった
クルクル巻いた
オレンヂ色のマフラーや
ヒソヒソ内緒話をする
双子だとか
そういったものには
もう 懲り懲りで
....
てのひらが
形を覚えている
包み込むと
うまくおさまらないので
足りないのだと気づく
これで消しゴムを買いなさい
少年は言いつけどおり
薄暗い文具屋で
できるだけ沢山の
消しゴム ....
もがいて
苦しんで
傷つけて
希望なんてないのだろう?
この世がどんなに残酷か
知っているのだろう?
自分の無力さも
知っているのだろう? ....
少しずつ溜め込んだボム
気を張ってないと
導火線の煙が
口から吹き出す
これから俺は爆発するんだ
新しいビックバンだよ
すべてをぶち壊すときが来たんだ
古い言葉を並べて
言い訳をしなが ....
小さな声だから聞き取ろうとする
耳を近づけて確かめた
話し終えるとうつむいて
まるでよその人みたい
誰だっけ
僕らは誰だっけ
いつもの建物
よく見かける人達
昨 ....
彼は文学館の一隅に再現された、今は亡き作
家の書斎に立っていた。木目の机上には白紙
の原稿用紙が一枚置かれ、スタンドの灯りに
照らされていた。
まだ ....
胸の高鳴りは
音を遮り
研ぎ澄まされた神経を
秒針に乗せた
煙草の煙が
静かに揺れる
高さの違う肩は
鼓動を揺すり
目線も上げられぬまま
呼吸を戻す
長さの ....
視界に入った
地面の上の
{ルビ蟷螂=かまきり}に
思わず急ブレーキを握り
ペダルを止める
足元に
身じろぎもせず
老兵のように
土色に身を溶かした
秋の蟷螂
....
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