書いておかないといけないのかな
十一月の林檎もぎをする足元に咲く
たんぽぽと
実った林檎をもぎ取る同じ時期に
今年は 林檎の花が咲いている
全部ではないけれど 全部だったら破滅だけど
....
晴れた日にはぶらり旅
太陽の下を歩いてく
見上げれば蒼いキャンパス
誰かが描いた一筆が 見事なラインを引いている
さてこれを描いた人は 自分が描いたことに気づいているのかしら
....
お魚畑を横切って
青い列車が突っ走る
火花がカーブで散るたびに
魚が闇夜に飛ばされる
枕木たちの音階を
青い列車が突っ走る
エレクトリックギターの弦の
レールが唸 ....
ドアもウインドもない部屋で
かがりびのはぜるおとはきこえず
血のなかのこえもききとれず
猿ぐつわをされたわたしは焦っていた
カイロスのうしろ髪をつかもうとして
....
生きます
目の前の涙は 枯れます
それは 晴れます かならず 知っています
不幸は 押し寄せます
たった少しの 幸せが あります かならず 持っています
生きます
まだ 生きます
....
懐かしい曲が流れる
あなたがよくくちづさんでいた
T.H.というとあなたにはひらめく言葉
かなしいときは両腕を広げて
うれしいときは胸いっぱいに抱きとめて
雨宿りの午後に 傘もなく待つ軒 ....
ゴロリと 寝がえると、何か変だ!
背中に 何やら 小さくて温ったかいものが ムニュッとする
とたんにそいつは チュ〜と 一声ないて、
ゴソゴソ、ピュ〜と 逃げ出した
....
群青色の空に吊るされた
手書きの星
てっぺんのないお城をバックに
月に照らされた白いステージのもと
彼らは少年少女になる
木陰からはどうぶつ達が実に歓迎的に顔を覗かせている
その笑顔はどう見ても ....
球体がこの世界に生まれる以前
人々は己が躰を傷つけながら宝飾品を纏い
雨は刃となって降り注いだ
ただ一つ存在を許された球は
人の眼窩に嵌め込まれた麗しき宝玉
眼球に記録されし世界の歴史
繰 ....
足元が霞んでいく
進むごとに
そんなこと
とっくにお見通し
突き出した指の先
新しい冬の風が
舐めていった
夢を見てたんだ
極彩色の
鮮やかな天国
ああ
過ぎていった季節 ....
直列回路
君はショートして壊れちゃった
おかしくって、おかしくって
そのまま電気を流し続けたよ
壊れた君は僕でまみれてる
うれしいな、うれしいな
今夜もまた愛をあげるよ
歩道橋の上から見上げた空は青かった――
青だけだった空はもうないのかなぁ?
四角いコンクリートが覆って暗い 今
散らしたシャボン玉を通して幻想は作られた
夕暮れで赤い空は泣いて嘆い ....
ザラザラザラザラついて
水の粒子たちが
金属と混ざれなくて
泣きつないでる
そのままそのまま
―――――地へおかえり
涙に溜まる、傷
温度は人肌
塩の効いた食前酒
乾杯
体に溜まる、傷
鮮やかな深紅
辛みの痛さがある前菜
促す
心に溜まる、傷
重いとろみと弾力
濃厚な味わいメイン
満たす ....
風から来る音
歩むもののまわり
色を結うひとり
こだま かこみ
うしろのこだま
触れることなく
浮くかたち
雨が起伏を均し
地の光は消える
ひとつがひとつ ....
生産されるのよ
何体も、何体も、何体も
「はい」しか言えない仲間が
何体も、何体も、何体も
「私は、人間として、生きたいの」
君はそういって、自分の殻を破ったね
....
さて
どんなふうに君を射止めようか
作戦を練って振り向かせよう
なんて
手の平で転がしていると思ったら
君の手のひらの上で転がってた
こんがり焼けるけむりの下で
ぼんぼちねぎまの熱いほおずり
つくねかわいや かわいやつくね
つづく玉道 こがねに丸い
塩かしょうゆかはたまたたれか
迷うもうれしや 炭火の前で
....
亡くなった祖父宅で書庫の整理をしていると
奥にある一番古い棚に
ザムザ虫が大発生しているのを見つけた
古い貴重な文献があらかた喰われていた
あんまり頭にきたものだから
スリッパが汚れるの ....
煙草ふかしながら 流れる人の顔を見る
今夜は誰と飲もうかと ぼんやり考える
ブルースマニアの公務員は 最近付き合いが悪い
オンナができたと噂があったが どうやらホンマみたい
不景気の風 ....
あなたの手首から、ふわりと香る香水が好きでした。
大人びたタバックレザーの香りは少年めいたあなたとの間に
危うい不均衡さを生み出して、不思議とあなたの存在を
空間に焼き付けました。
はい、 ....
走って走って
絡まっちゃって
転んじゃって
痛いのなんのって
やってられっかって
ふてくされて
拗ねちゃって
潤んじゃって
拭って
後ろ向いて
懐かしんで
うつ向いて
....
心に
焼き付けるものを
得られた
心で
叫ぶものを
獲られた
それなのに
喪失感が
どことなく
私は女です
子供を産めなくても
私は女です
私はカエルです
鶏肉みたいだといわれても
私はカエルです
私は鳥です
空にいけなくても
私は鳥です ....
ねぇ
ぼくたちは、
もっと、笑っていてもいいと思うんだ
もっと、はにかんでいたっていいと思うんだ
むずかしいこととかじゃなくて
かなしいくらいの澄んだ青空を見上げていて、 ....
電車に乗るわ乗られるわの諸行無常で一体此処は何処なのかと、分からなくなったとてさして世は事も無し、丸の内線はあたしを連れて銀河鉄道なのですから、終着するは機械の体をもらえる星・方南町。射千玉の闇に風神 ....
回るやら絡まるやらぶら下がるやらの困難が大変に憎たらしい鉄棒の、仕組みがいっこうに理解できない、あなたは、どのような装置なのですか、あなたは、どのようなおつもりですか、あたしをこんなにも弱らせて、あた ....
僕は鼻の穴が大きい
小さい頃に鼻クソをほじくり過ぎた
そして今でもこの癖は治らなくて
まだ鼻の穴は広がり続けている
今まで多くの血が流れてきた
もうこの惨劇は耐えられない
だが人間の癖ほど ....
春……
人びとのかたわらを
時が通り過ぎてゆく
いつでも 命は
去って行った者の代わり
そして突然の臨時列車が
滑らかにフェード・インしてく ....
バス停で
クラシック、
まきちらす
そばで懸命に
愛を拾ってる妖精
かわいいねきみ
ふんずけてやるよ
ぎゅるりと
目の前で
車が爆発してゆく。
素敵だよね
重なる人間 ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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