スコープを覗き込み
ライフルの照準を合わせると
かたかたと震える枠
心の動揺が、この絵の中に
弾丸として込められている
誰も居ない砂丘
水色の空と肌色の丘が
現実と幻想を美しいコント ....
木もれ陽を少し切り取って
フローリングの上にそっと並べた
緑色のきらめきが心に滲んで
手のひらに新しい血が通う
表面的な話をしよう
未だ触れてさえ ....
毎日の電話帳に栞のように眠りを挟んで
無い物を考えずに
止め処なく
笑う
誰かの声を聞きたくなっても
昔みたいに
無言電話が出来ないから
ワッチでもするしか無いらしい
声を聞い ....
小さい頃は帰り道に
よく空を見上げていた
どこまでも青く澄んでいて
自然と笑顔になった
部活帰りに見上げた空は
なんだか輝いていて
手の届かない存在だって
わかっていても憧れてた
....
尻切れとんぼ、の
行く先に
新しい季節が廻る
秋袷、
肌寒い朝夕の証
ビロードの闇、が
刻一刻と
たんたんと
たんたんと
急いてやって来る
太陽は宙へ嫁いだ ....
窓からのぞく
町の遠くのほうは
地面の地肌がみえる
これから
灰色のオモチャが乗っかって
もくもく煙を
たてはじめるだろう
溶かしたり
固めたり
飛ばしたり
流したり
飛行場もち ....
悲しみをこの器に
そっと
全部
流し移せたらいいのに
溢れた分は床に
滴り落ちてしまう
不幸は透明な蜜を垂らし始め
心をゆっくり溶かしてゆくのです
貴方様にも苦しみを
飲み干せや飲み干せと
狭い部屋で独りで過ごすのは
どれ程寂しい事でしょうか
私が消えてしまいそうなのです ....
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時折自分が何をやりたいのか、
分らなくなる時がある。
ありませんか?
そんな時どうします?
じっと時が過ぎるのを待つ?
自分が我 ....
室温が10度になったけれど
暖房をつけていいのか分からない
寒いとは思うけれど
その寒さは生きて行くのに
耐えきれないものなのか
隣にいる人に触れると
温かい触っていいのか分からない
....
彼女の鼓膜のElectric Guitars、グルーブする。
聖なる犯罪都市のボクサーたちよ、
皆殺しの闇に向かって会心の一撃を放て。
そして彼女は夜へと顔を傾げる。冷めない微熱の夜へと ....
湯屋から帰って来らした姉しゃん
唐に行くげな言っとらる
母ちゃん死んであともなく
父ちゃん床に詰めたまま
そして抱えたおどみゃたち
婆が銭手に姉しゃん誘う
おまんま食えると二返事
必ず錦 ....
悲しいのか
せつないのか
何をそんなに哀れんでいるのか
何をそんなに果敢なんでいるのか
分からない
この感覚を共有できる何か
あれば良いのに
どこかに存在してい ....
する。
しない。
いつまで迷ってんだ?
いつまで血迷ってんだ?
する?
しない?
スルーしない?
うん、そう、するしかない。
飛ぶ。 ....
今宵独り肉塊食す也
胃袋は其の圧迫に耐えきれず
今宵独り便器抱く也
脳は其の独寂に耐えきれず
今宵独り泣き鳴く也
こんな者が人など想って良い訳がないのだ
こんな者は独りがやはり似合って ....
雪が降ってきたので
冬の靴や手袋を用意する
マフラーもと思い
若い頃に編んだものをだす
新婚の頃
夫の帰りを待ちつつ
夜に編んでいた古いものだ
クリスマスのプレゼントに
チョコレー ....
しおからい空気が鼻腔をくすぐるので
目覚める
茶色く変色しているだろうごわごわの髪に
手をやりながら起き上がる
腰が痛い
かつての習慣を再現してもほんとに意味がないなと
ひとりごちてそれで ....
ルビのなかにきみはいない
もちろん
カタカナばかりの心地よい音の連なりのなかにも
つまり説明しなくちゃ
きみには決してわからないだろうけれど
いやきっと
説明したってきっとわからないんだけ ....
「逃げる」ことも
時には重要な
一つの「行動」なんだと
教えてくれた
「F0」の位置にある
「ESC」キーが
彼と別れた
別れたくなかったけど
「別れよう」
って言われたからしかたがない
10月11日の
彼の26歳の誕生日
ボールペンでぐりぐり
ぬりつぶしておいた
買ったばかりのわたしの手帳
....
護ろうとは思わない。
護られたくはない。
二人でちゃんと。
手を繋いで歩こうよ。
貝殻は
貝のがいこつだと
君は どこかに
書いていて
貝殻は
たいてい
なにか
美しいのだけれど
人は 美しい貝殻には
なれなくて
君のがいこつは
貝殻ほどには
....
10円玉の
ウラオモテに
チカラ込めて
お金は大事だよ
なんて 言われても
ウラむいた
10円玉を
ひっくりかえせる
わけでなく
ここにある10円玉は
やっぱり ウラむいて ....
音楽から聴き取れることは、まっ平らな広場
遠くに海が見えて、何も遮るものはない
そこの広場に行き着くためには2メートルの堤防から飛び降りなくてはならない
落ちて、真っ黒な土を掴む
....
漆黒の闇の中で
何処までも願うの
此処にまだ、この体、あるように
真っ白な雲抜けて
気まぐれな嵐に遭遇
祈りじゃなくていい、
此処にまだ、この心、あるように
水面を走り抜ける ....
私の知らないトコロで
また一つ傷が増える。
私は傷つかないまま
誰かの傷がまた増える。
それは私がつけた傷。
無意識のうちにつけた傷。
私がそれに気 ....
白衣のドクターが言った
「おじいちゃんは もう 家での生活は 無理でしょう」
それは 去年の夏だった
まとわりつく空気が ベタベタとしていた
蝉の声が 当たり前に うる ....
あの晩秋の午後
我々を包んだ光の粒子
その中に既に死はひそみ
きみをとらえていた
生と死のキメラ体
それが
命
*
き ....
瞳を閉じて
静かにしていなよ
いまのおまえには
むずかしいことが多過ぎる
瞳を閉じて
自分が呼吸している事を確かめるんだ
空気が鼻から来て
また出て行くのをたしかに感じるんだ ....
2分の1に分割された魂
15億9千4百3分の1に砕かれた欠片を
3億の嘴がひとつひとつ祈りをこめて
立ち昇る紫煙は清々しいあるいは
鼻の曲がるような香り
路上に放置されている犬の轢死体
....
4376 4377 4378 4379 4380 4381 4382 4383 4384 4385 4386 4387 4388 4389 4390 4391 4392 4393 4394 4395 4396 4397 4398 4399 4400 4401 4402 4403 4404 4405 4406 4407 4408 4409 4410 4411 4412 4413 4414 4415 4416
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