ライオンが
オーバーラップする朝
死の気配はまだない
歩いて行けば
夜にはサバンナで死ねる
それがいやなら海だ
海までなら
歩いて行けば
昨日の夜まで行ける
そこから沖 ....
体のどこにも傷が無いのに
キミはいつも痛がっている
早い夕暮れにもココロが痛いとキミは泣く
ふたりでいても寂しいとどこかが痛くてキミは泣く
確かにね
氷の濁りの様に白く白く
い ....
悲しみの筆を執ろう
白い便箋に文字を並べ
心の内を今
ようやく語ろうと思う
書き終えたら僕は
次の準備をしなくては
背中に見えない羽を
どうか安らかに
空を舞えるように
いく ....
何を考えているのか
さっぱりわからなかったので
別れたはずなのに
なぜか毎年
年賀状だけが
律儀にやってきた
母は
それを見るたびに
面白がって笑い
わたしは
ちょっと渋い ....
頭のネジ六つ転がして明日がゲル状になるから温めてね
流血のリズムが鼓膜を舐めるのだからそれは燃えないの
昔ロックスターがそうした様に僕も天体を聞くんだよゆらゆらりソファの上で海水浴
体中に乳 ....
さみしさのようにあり続け
やさしさのように消えてしまう
鳥はいつも
そんな隙間に巣をつくる
おだやかな空のもと
揺れる木陰の向こうには
静止したままの朝
さえずりはまだ
誰に気づか ....
経験のない事を書くべきでない
本当に理解していないものを
書いてはいけない
書けるはずがない
と思うから
経験と理解の引き出しを探ってみる
実際に体験してきた事など
人より少ないくら ....
無数の昨日を数えながら
この部屋はまた心を殺すのでしょう
抗えないものがあることを知った
見飽きた静寂の彼方に
戸惑いの群集の群れ
その対岸に向けてのクロール
悪魔に尻尾を掴まれたまま ....
思い出したくらいで
あなた歩いてこないでよ
ふたりの距離
死ぬほど忘れてきたのに
たやすいことなんて
不思議なほどなかった
みんな邪魔してたね
ガラス戸越しに ....
あなたに会いたくて
ちょっと無茶をして
乗り慣れないバスで
あなたのところまで
ずっと一緒に居られたらいいのに
時間が止まってしまえばいいのに
帰り道、バス停まで
....
辛いことがあって
ボロボロになって帰っても
いまの暮らしは
蛇口をひねるとお湯が出る
こんな幸せを手にしていながら
不幸だと嘆く私は
小さいな
「今日はクリスマスだよね
そう、昔小学校だったっけ?教科書で習ったイエスキリストの記念日
生誕の日とかそうでないとか今じゃ色々言われてるけど
キリストの日だよね?」
十代の ....
時間だけが過ぎてゆく
正確に時間は過ぎてゆく
でも早い時と
遅い時がある
楽しい日も
辛い日も
少しづつ
大人になってゆく
今できる事をしてゆく
豊かな人生を歩む
歌を歌い ....
無いものねだりです
けれどそれを誰に言う?
簡単に投げ出されたって
返す言葉が見つからない
拾いに行けない距離に置いてきた
いつでもその場限りの一時的な感情で
分かっている ....
やさしくされるたびに
真冬の鯉になってみせた
一番深い底のあたりで
ひげだけ動かして
じらしてみたりした
春になり
浅いところに出ると
やさしい人は
もういなかった
かわりにたく ....
乾ききった滴りの速さで
砂漠に打ち捨てられた
砂時計は時を刻み始めて
砂礫の大山に沈む
夜の生き物のように蠢動する
艶かしく くねくね
流砂は崩れ去り
乾いた海へ向かう
防波堤 ....
うぐいす色の線を引いて
君に良く似た生き物を書こう
虹色の二時に詰めた薄い憂鬱や
羽音を響かせる蝶番を連れて
この世のキャンパスは
まだくもりない君には美しい白に見えるから
世界樹の ....
波の声
かたりかけてくる
じゃまにならないように
ちかく、ちかく、とおく
足元をぬらさないくらいの
ところにぼくは
すわって
つかれてしまったよ
うずくまったよ
なにか答えてほし ....
昨日哀しみを突き放し
今日の瞼は何も隔てない
地表を渡る細波を
裸足でなぞり
葉の無い枝のように
四方へと手指を広げている
数羽の鳥が羽を休める
屋根の上には
ソーダ色の空が
....
障子をあければ
いつも おまえは座っている。
白い猫。
雪の日は
いなくなったかと思った。
すると金いろの目がひかった。
時々なでる。
おまえは優しい声で鳴く。
旅の日は、 ....
君の口から出た言葉
今でも胸に響いてる
一目みてすぐ恋に落ちた
電話をかけるその姿
ご飯を食べるその仕草
天使のようなまなざしの
君が好きさ
楽しみにしてるよ ....
例えば拳銃を手に入れた時
君は銀行に走っていくだろうな
あの穴の開いたコンバースのスニーカーで行くだろうな
そして覆面を被ってこう言うんだ
金を出せ
と
頭が白紙になって ....
みっちゃんが うんこもらした
みっちゃんが しょーべんもらした
みっちゃん べんじょだ
べんじょだ みっちゃん
ほれほれ おいらのうんこをおたべ
ないたってだめだい
みっち ....
夜の淵の
とおくに浮かぶ一つの雲
煙よりも深い
炎たちがその一生を終えようとしている
知っているだろう
月明かりに照らし出された
燕が巣をつくり
とかげは土で眠る
....
線路わきのガード下を歩いていたら
ホームレスのおじさんが
待機中の屋台の横で
大荷物をかかえてよろけていた
感受性は豊かだけど
とりたてて才能があるってわけじゃない
野良猫もすすけ ....
水たまりから削り出した初春に
溺れることなく
干からびることなく
倦怠感の体育座り
水底に届かない手
澱にすべる指
雨だれのみそぎ
わだちを掬おうとする手は
道を温めは ....
芽が出ている
ちいさなちいさな芽が出ている
この真冬の空き地に
まるで荒野のようだった空き地に
風が吹き抜けたからだ
女神に愛された風が吹き抜け
この地にも雨が降った
雨は芽 ....
ながれるものは きえてゆきます
ひびくものは にげてゆきます
あたらしいとしを むかえたというのに
血のなかのこえが かすれてゆきます
なぜか ....
階段を上る足音は
後からわたしを追い越して行った
想像以上の現実感
ある日、空に見た一つのひずみ
わたしはそこへ近付こうと
高みを探した
見下ろせば
オウトツの街、色彩 ....
思い出せる全てを思い出した
思い残しのないように
音符の雨と鍵盤の大地
楽曲の晩餐が続いている
その日のくくり方を君は聞いてくる
僕は手ほどきをする
悪い夢はもう消せな ....
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