クリスマスに電車が止まる
たった一人のジャンプで
軽く舌打ちをするOL
どうして? どうして? と母親に尋ねる子供
どうやら その死はどこへもとどかないよ
小さなわがままと ....
この広い世界でHIV患者は8秒に1人
糖尿病患者は10秒に1人
死んでいると云う
そんな世界で私は呼吸をしている
生きて 思考している
生きて 恋をしている
その命がどんなに素 ....
塀をよじ登ったあの頃
見上げた空は高くて弓なりで
靴紐が解けても気にせずに騒いでいた
夜は嫌いでつまらなかったから
下らないこと考えて過ごしていた
虫の鳴き声にばかり耳を澄まし ....
正直に言ってしまえば
怖いのは他の誰かじゃなくて
この体に住んでいる誰か
それは強引に見せつけてくる
誰よりも知っている誰か
今日、見下ろしたよ
剥製、鳴いていたのはい ....
それはするりするりと手からこぼれる
砂のような
きらきらと
あの日
夕暮れ
影が長く
こちらに伸びて
顔は見えないけど
教室の古い板張り
汚くて傷だらけで
だけど僕らの居場 ....
キミにも何かあるんだろう?
そうでなければ此処には来られない
歪んで
曲がって
狂ってる
この世界に
どうしてキミみたいな綺麗な子が此処に居るんだろう
『貴方の方が綺麗よ
私は汚 ....
水道から
気配が流れている
ドドドドド、
どどどどど、
ドノドノドノ、
どのふねの、
私は乗る
その笛に
湯舟、に注がれる
湯布院
ああ、何故
ユフイン、
ナノ ....
私は牛乳のそばで
doing nothing.
夕方僕は、今月末で閉店するとかいう寂れたデパートの店内で
母親と一緒に買い物カートを押す女子中学生を見た。
彼女は母親がよそ見をしている隙に、カゴの中へ商品をほうり込んだ。
母親はそれに気づか ....
もう何も要らないよ
全て捨ててきた
風が身体を包むだけ
垂直に
定規で線を引いたみたく
落ちて落ちて落ちて
今、一番輝いているよ
背中に羽なんかないよ
僕は天使じゃないからね
....
永遠に愛になることがないと判っている
アンハッピーエンドが約束されている恋
両親からは反対
友人からは忠告
そして私は浮気やら本気やら乱交やら
それでもあなたは私から離れてはいけないの
....
新しい年の最初の日
朝起きたら羽根が生えている
きっと人間の進化した姿なのだ
翼を広げて大空を飛び回っている
きっと気持ちいいのだろう
高度の維持に必死でよくわからない
俯瞰する町は青 ....
あなたのしなやかさと強い力を会わせ持つその腕は彼女の為だけにあるのね
あんまり似合いで薄汚いわたしには到底敵わない
解っている
そう、解っている
判りすぎている
....
なんども あなたの口のなか
滑らかにうごく舌を目で追って
なんども あなたが左手で記していった
細い字を指でなぞったよ
だからこんなにも、目眩
....
君との最後にしては満足できたのだろうか
今までの経験に比べたら上手に出来たのだろうか
君の呼吸は少しずつ深く遅くなっていく
微弱な鼓動だけが僕の手を伝い届く
「ありがとう」と唇が微かに ....
きみが然様なら、と言って手を閉ざすと
(今までの全て、(と形容するには膨大すぎるものが)ミリの単位で崩れていくのです。)
魔女、セイレーンの歌声
高らかに
鳴り止まない脈動、
水銀の唇から吐き出される
箴言。
放射され る
ダイオード、鉛色の悪魔。
絡まる蔦は
グラ ....
誰が青空のみを美しいと決めた
今日の曇り空、この上ない快だ
白が白に重なり、灰色と化し
無彩色の天空は地上に落ち着きをもたらす
不動の空
秘密を握ったそよ風がそっと耳元でささやく
私は ....
君との思い出は
前世に書いた自伝のように甘美で遠く
懐かしくも恋しくもない
あの頃は全てが間違いだった
でも学ぶべきことは学んだ
君は誰?
不特定多数の群像に
君がおぼれていくのを私は見 ....
法隆寺を後にして
大和の日も沈む夜
土塀のつづく石畳の道
街灯の灯る曲がり角に
顔の無い水子の仏像が
肩を並べて待っていた
しゃがんで
幾人もの丸石の顔等に
手を ....
知らない言葉を使っても
ちがうパズルのピースのようで
僕は完成しない
知っている言葉の羅列は
なくしたピースの裏側のようで
僕は完成しない
崩れかけた木製遊具のある
....
終電を逃がし泊まった
ネットカフェのリクライニングで
寝てる間にポケットからこぼれた
腕時計を失くしたらしい
僕等は今日も
密かに刻む秒針の音に支配され
忙しなく一日は過ぎ ....
ありがとうございました
上手くいかない人の名呼び
軽々去っていった
もうそんなことは
なしにして?
「つちやさん」
朝彼女がわたしを呼ぶ
「今日で辞めるのでありが ....
陽は傾いて
粒の影たち
熱の在り処
闇のなかの
四角をまさぐる
目をさがしていた
水のなかにそれはあった
触れようとしたら
沈んでいった
今もそこにありつづける
....
白紙に滲んだ黒い赤
むくむくと大きくなって
たくさんの物語を生んでくものを
とくり、とくりと創ってく
神秘の朝は窓を黄金に染め
鳴いたはずの軋んだ世界を
やさしく やさし ....
洋なし畑で生まれた
不細工な洋なし
出荷できません
市場で買い手が付きません
農家の腹の中でバンドを結成
それでも僕は生きているを演奏
無計画に君は踊った
殺人現場の調査
犯人は必 ....
すれ違う為に生きてきたのか
言葉を重ねながら
体を重ねながら
折り紙の練習をしていた
焼き付いた肌
使わなくなった鍵は
給料袋の中に閉じ込めたままだ
全てを拒絶していた
その度に叫 ....
それは独奏だろうか
タイピングに魅入ってしまい
流れをシャッターで遮断したいのだが
塞いだ手が静止し続ける
そんなことをしても
きみが何をしたいのか
お見通しだ
あなたは
ま ....
こみ上げてくる吐き気のように、逃げ道が無い
リビングに不安を敷き詰める
人工物であるがゆえに安堵する
足元が濡れている
泥混じりの水に侵されていく
夢の中ではもう、肩まで浸かっている
....
イチゴの詰まった胸に
あこがれてしまった
しゅんかんは、あの時の少女だった
いちご、買おうか。
好きでしょう
食べない?
ぼおっとしていたら
背中に今年はじめての
ひだまり
....
4320 4321 4322 4323 4324 4325 4326 4327 4328 4329 4330 4331 4332 4333 4334 4335 4336 4337 4338 4339 4340 4341 4342 4343 4344 4345 4346 4347 4348 4349 4350 4351 4352 4353 4354 4355 4356 4357 4358 4359 4360
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
5.19sec.