目の前が真っ暗で
君がいないと
死んでしまいそうな
時期があった。
けど・・。
何時までも
君に縋ってはいられない。
自分の足で
自分の身体で
前 ....
湿った身体。
やまない雨。
傘を持つ手が落ちそうで、痛いほど。
探し続ける視線の先に、なにが見えるの。
歪んだ心。
冷たいつま先。
滲んだ血は傷を覆い隠して、痛いほど ....
おれが新巻鮭を食うと同時に塩気と滋味が入り混じった
感覚がワールドトラディショナル!ワールドトラディショナルと
さけびつつ十トントラックでケシの花をぶっつぶしながら迫ってきた。
そのとき ....
途中だった思案を開いてみる
また白紙になっていて
今日という日があるのはそのせいだ
記憶なんて信用できないもので
記録のほうがあてになるかもしれないと
毎日、一頁ずつ
日々を書き留めていて ....
あなたを言葉で追い詰める
喉元に鋭利な刃物を突きつける
笑うあなたの裏のこと
泣いちゃうあなたの酷い顔
追い詰められる感情と
吐き出させないあなたの軸と
壊れそ ....
庭には花が咲き
時はゆっくりと流れ
キッチンには妻が
トントントン
バイオリンの音が
ラジオから聞こえ
1週間の疲れを
水に溶かす
昔の思い出
今日会った友達
命の分だけ
....
まだ だれも起きださない早朝
休日の弛緩の中でお風呂の湯に滑り込む
朝日が差し込むまぶしい浴室
光を吸って立ち上る湯気たちの
白い粒子一粒一粒
緩やかな螺旋の舞
まだ ....
薬指、首筋、恋人ってことば
みんな印をつけたがる
指輪も、爪跡も、言葉も風化してなくなってくのに
いまだけ
今日だけ
布団でだけ
それでもいいから印をつける
....
僕が鶴の森に行くのは
落ち葉やコインはもちろん
少し大きな石をひっくり返してでも
そこに隠れている
夕焼けを
あの日の夕焼けを見たい
からで
森に行けないときは
こうして目を閉 ....
みんなが横一列になって行進してる
私は踏み切りで立ち往生
広がる冬の青空
涼しげに頬を冷やす
不揃いな思い出がひょこっと顔を覗かす
何もなかったように煙草を燻らす
慌てること ....
小さな庭先に張られたテントの魔法
薄い布で閉じられた狭い空間は
大海に漂流する難破船
怪獣のひしめく密林の中の唯一安全な洞穴
敵宇宙船を前にした銀河パトロール艇
追いつめられた緊張と ....
(タイムカプセル)
音をため込む
繰り出す
器を飾り付ける
瞬間
言葉が詰まらないよう
元気に声を詰め込む
(予想通り)
そう言い切れるまで
どれだけ間違えればいいのだろ ....
この寒空の下では
頁を手繰る指も冷たかろう
頭の中で誰かが囁いた
ビジネス文書術 という本の
最終章
まもなく通勤特急が通過します
黄色い線の内側へお下がりください
....
{ルビ箸立=はしたて}に
ひっそりと立っている お箸
いのちの橋渡しを行うもの
せつなさをとおりこして
うれしさがあふれそうな
いのちの輝きの
道のりを
真っすぐに
みおくって ....
西瓜の種を飛ばそう
頬をふくらませて
ポゥ!ポゥ!
飛んだ先で
西瓜は生きてみる
だらっと。
うつむけたちいさなかたまりのように
おまえの
擦る音だけのからだが
ももいろのじゅうたんの上で
午後の満ちていく窓を
見ている
あしたのことを傾げて聞く指に
わたしの頬をなぜる指に
....
薄紅そまる風の道
夕闇せまる草の道
落日の片隅に
佇む人の
瞳に映る翼の模様
羽ばたく視線は
彼方を知らない
澄まして聞こえぬ
その名のみ
凝らして見えぬ
その姿のみ
....
誰かが託した愛がそっと
この胸で弾けた
ぱあと拡がる甘い痛み
解ける恨みを引きとめて
きゅうとなる心を
掌で握って砕こうとした
誰の思いかも判らないのに
どうして僕が苦しいの
....
苦い甘噛み
グラスに蜂蜜、ひたひたに檸檬
スラーが延々と五拍子
あゝ今悲しい
叩きつける拳が燻る
やっぱり悲しい
キャンドルを模した橙が点滅し
起き上がる足元がヘッドフォンのコー ....
これまで
たくさんの爆弾を投下してきたけど
いよいよ
これが最後の爆弾になりそうだわ
名残惜しいけど
もう
落とすしかないの
ねえ
夜景は
きれいだった?
本当の涙の意味を教えて
嬉しいときに泣くのが本当の涙?
悲しいときに泣くのが本当の涙?
僕は無限の言葉を捜しても
何も言えずに微笑んだ
真面目に答えてなんて
意地悪なことを言う
....
プラットフォームの
割れた電光掲示板
傷ついた蛍のように
オレンジに
滲んで
ゼリー状の夜を滑りゆく
ゆるやかに
最終列車のネオン
行先不明の僕たちは
いつだって最後 ....
羽根を逆立てて固めている
翼をだらだらと垂らして
洒落てるつもりらしい
胸焼けでもしたみたいに
嘴を半開きにして
眉羽をしかめている
しなだれた両翼は
地面と密接で
曲線と直線で
....
1
窓から PEACE
の旗をはためかせて
向かいの坂道をのぞむ
窓からみえる坂道
あれは どこだろう
土曜日の 昼下り
日曜日の ....
SM嬢が眼鏡をかける 眼鏡を外す
冬の太陽が目を差す 目をそむける
まどろむ午後の 寒冷なムチ音の
走り騒ぐ子供たちの奇声と昨日のムチ音と
暖房を弱から強へと黒 ....
僕は苦笑い 君は嘲笑う
僕等の幸せに、終わりはないと信じている
当然、幸せの中で幸せの終わりを
考えられないほどに僕たちの恋は盲目的なのだ
当然、此れは僕たちにとって
終わり方を知らない ....
僕は鍋に言葉を入れる
そしてゆっくりと煮込む
調味料を上手に使って
少しスパイスを効かせて
とてもやさしく煮込む
いい匂いにつられて
妻が起きてくる
できたての朝の言葉を
二人 ....
アンプにつないで音ならす。
マイクにつないで声をだす。
浮遊感、たいせつにして。
周りの声、ヘッドフォンでふさいで。
よる、虚無、あした、錯覚。
よるは、虚無、で
....
缶の中から、こんにちは
俺は安いドロップ
君のおこずかいで買えるような
丸い安いドロップ
いきなり何味かって?
幸せの味だよ
甘酸っぱい俺のポリシー
君を笑わせる自信はあるさ ....
ちいさいころ
しあわせになることが夢だった、
とおもっていた
けれど
しあわせとは
なかなかやっかいなものだと
やさしくもなく
むずかしいともいえない
けれど、
なかなか ....
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