あの樹の陰に隠れているのはだれ
さびしそうに
じっとうずくまって
耳をふさぎ 目をふせて
なにを怖れているの だれが恐いの
だれひとりいない森のなか
こんなに静かで
鳥のねひとつ聴こ ....
僕は最近 時々 いきれてる
ぼくらのうしろにできる道は
いっぽんみち。
きみは 事実なんて 過去と現在の中にしか ない
のだと 言う けれど、
きみはきみの かこの すべて ....
たましいの
とても遠いところに
らせん階段をのぼる人がいる
僕らは気づかないふりをして
紅茶を飲む午後のひとときも
その人はいつでも
らせん階段をのぼり続けている
とても落ち込んだ時 ....
俺が1番じゃないって、教えてもらったから。
知ってるから。
君に、1番を大切にって言う。
淋しい言葉で、こっちを向いてもらいたいんじゃなくて。
自分の心を傷付けて、解らせてるだ ....
祈りは 花の形をしている
祈りは 花の様な 形をしている
祈りは 花のようだ
祈りは花だ
祈りは花だ ハナダ
白い、花だ
祈りはぁぁぁ
ぁぁぁ
....
にぎやかな街を生むものは
孤独なのだと思います
ひとりぼっちで
とても寒かったあの日
逃げる、という行いそのものに
迷い込んでしまったあの日
わたしが覚えたものは
背中だったと思 ....
街灯
もっと先
わたしの まるい はらから
おんなのひとがこぼれる
まるいかたちが 半分ずつにくずれ
白いはなびらの群れ
花粉のこぼれたところを
なぞる
なんども なんども
....
scene1
箸で造った橋の端を走る
scene2
書いた貝を飼い、絵画を買い足した甲斐があった
雪に覆われるはずだったアスファルトは、まだ鈍い色をしてその姿を晒していた。街灯の無い場所、足跡のつかない硬い道、蛍光色の表示、スパンコールをぽつぽつと置いた様な都会の夜空。
深く呼吸をする度に、胸の ....
「お願い、彼と私を引き裂かないで!」
次の瞬間、私は意識を失った
* * *
気が付くと
彼はいつものように、不機嫌そうな顔をして通勤電車に揺られている
その周り ....
血も汗も涙も流さない時代は
清潔さを保ち
心と体を分離する
心の時代だと叫び
体を放棄して
光になろうとする
くそ食らえ!
身体感覚を取り戻せ!
詩人は真の言葉を語らなくてはならな ....
覗き込んだら、
濁った瞳が見えた。
生きる気力も、
未来への希望も、
心の奥も。
見えなかった。
何で覗き込んだんだろうね。
こんなに綺麗な鏡を。
君は何を望むのだ
この混沌とした世界で生まれるはずもない未来に
ただ 標高99m
あと1mすら届きもしないこの魂
雲の上はまだまだ見えない
どうか笑ってくれ 私の闇への憧れを
....
温かい
夢の中の幻
そこに妄想を加える
皮膚感覚は剥がれ落ちる
神経細胞が夜鳴きの赤ん坊を静める
管に繋がれた十二使途の歳月
新しい呼吸法に
焼け爛れた明日
前人未到の乱れた前髪
....
たくさんの淋しさは
胸の奥でそっと
優しさになる
それは
くわしく語らなくても
しみ渡ってゆくように思い
いつしかやわらかく
言葉のあやから
遠ざかる
おびえてし ....
割れた刹那
幸福と絶望の同時到着
めまぐるしく、はやる
微かなリズムと疲労感
増えゆく抜け殻
捧げる恋
去りゆく距離感
隔てる愛
つまらない音
粒のない ....
足におもりをつけて歩いていた
始めたばかりのころはつらかった
今まで近くにあったものが遠くに感じる
そんな怖さがあった
たくさんの人が行き交う駅のホームの階段で
足が持ち上がらなくて何度 ....
満月を射殺した晩
僕らは冷たい身体を寄せ合い眠る
まどろみは狂気の中に在って
僕は貴方の中に居る
弾倉を回転させ月の欠片を6つ
装填したら
僕と君の心臓に狙いを
月は満ち、欠 ....
どんな個人プレーも
地球というスタッフワークに還元される
全ての細胞が
体を構成しようと 弾け 飛ぶ
機械樹の葉に
冷凍催眠された 十字架の彼方
劣性遺伝子の直方体が
二次元の立方体カラ ....
毛がはえて
羽がはえて
とんでいって仕舞うのは何
根を絶たれ
芽を摘まれ
それでも咲きつづけるのは
屋上にたたずんで
日記帳を焼かれて ....
ボクはうまく歌えないから
かわりに聴いてほしい歌があるんだ
メロディが素敵で
でも
もちろん
歌詞だってしっかり聴いてよね
ボクのきもちそのまんまなんだから
おしつけ ....
遅く迎えた朝に
雲間から覗く空は
アイスブルーの明るさで
粉雪を落としていた
そのひとひらが
頬をすべり
手のひらにとける
捕らわれた夢から
抜け出せないままの体を
目覚めさす冷たさ ....
妻が帰るまで
電話になってみる
受話器の奥が
外側に伸びてるあたりから
昔はなした電話の声が
聞こえてくる
思えば随分
たくさんの人たちと
はなしたものだ
亡くなった人もいる ....
えらい人 と えらくない人
の あいだで
ぼくは ただ 浮かんでいるだけ
ぷかり ぷかりと
どちらにも ひかれることなく
ただ 月の引力にだけ
ただ 自然のことわりにだけ
満ち ....
目をとじても痛みがとれなくて
歩くのもしらふじゃふらついて
疲れているからだ
どうしたらいいのか分からなくて
あいつも
あいつも
あいつも
....
間遠に灯るガス燈の火を
ひとつひとつ落としながら
どこまでも
迷い道をたどってきました
鳩色の街に
静かに降り積もる粉雪
きしきしと
水晶が発振する音が聞こえます
いつの日にか ....
南米帰りの友人が
土と光の匂いをまとい
訪ねてきた日のこと
土産は
幾つもの見知らぬ異郷のお話と
太陽神のペンダント
パタゴニヤの荒野では
荒らしに行き暮れ
アンデスの稜線で
ピトン ....
歴史はY軸のように縦に貫く一本の線で
時代はX軸のように横に伸びる一本の線で
人は歴史と時代の交差する座標点で
命は座標点と座標点をつなぐ一本の線で
絆は命の線がたくさん集まってできた一本 ....
まだ拭いきれない残酷さは
幼少の頃から根付いた罪深さは
その胸のポケットに仕舞いこんでおけばいい
連なる群青の浅い夜と深い朝
いつ芽吹けばいいの
だれが運んでくれるの
分か ....
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