フェルマータ
西洋と東洋が綱引きをはじめる
コンドルが飛んでゆく、
この哀切を口ずさんで家事をしていた母
仲良くなると休み時間
ふたりしてトイレに連れ立つ女学生たち
....
三日月が、おわんのようだ
あそこに銀シャリを盛ってみたいな
そしててっぺんにハシを突き立てたら
昨日死んだシロも
少しくらい飯に、ありつけるんじゃないかな
誰も相手をしない 泣き喚いているだけの犬の問題
読み進められない 三行で終わる小説の問題
不眠と惰眠を繰り返す 精神病者の問題
頼むから静かにしろよ
過密化と重層化と洗練化を 一遍に成 ....
この 胸の中心
ダイアモンドの輝きに満ちる
正八面体 塩の結晶に似て
見つめているか 霊視しているか またイメージしている
読まれるべき書物は
西脇順三郎『詩学』
---すぐれた ....
言うならば
眠る前の数分
頭の中から
ありもしない過去や未来が
次々とあふれてくる
呼吸を整えて
手段を選ぶ
隠すつもりもない
このよわいこころを
どうやって君に
さらけようか ....
たいせつな人の変化は
すべての流れにかかわっていく
血と肉を分けあった間柄では なお
かつての激流に心臓がなる
渦に飲まれまいと足を踏んばり
固く固く握りしめて
開くことのなかった ....
−今更なんで、思い出したりしてんだろう?
雪が降りしきる午後のメールでフラッシュバックして、彼の好きな桜は今年は遅くなるだろうなんて予測してみる。
桜の木の下に佇む白いジャケットの彼の姿は、 ....
子供がぐずって泣いている
次第に私の心に雨が降り始める
雨は嵐になる
けれど雨はじきおさまる
子供が笑って私に話しかける
私の心に優しい風が吹く
穏やか ....
光る波が
微細な振動を伝えて
共鳴する和音が
朦朧とした調和に導く
覚めてゆく鼓動
光る波が
見渡す限りの一面に反響して
どこか遠くで死んだ音が
今ここで終わり
どこか遠くで生まれた ....
その眩しさを
目玉のいちばん先端の
敏感な部分で呑みこんで
身体中の毛穴を開いて
そこから叫び声をあげる
目も眩むほどの暗闇のなかを
まっ逆さまに転がり落ちて
深いところにたどり着いたら ....
それは長い道のりだった。長谷川という苗字を見かければ掴みかかり、問いただす。電話帳を引っ張り出して一日100件ほどの長谷川に大声で喚き問いただした。その生活の中、何度を、何日を獄中で過ごしただろう。 ....
えらい博士の 言うことには
どんなものも
波と 粒とで できている
らしい
熊のカップも
澄んだ氷も
揺れるシャツも
あの人の拳も
みんな 波と粒 なんて
私には とても 信じら ....
あなた 私の事知っていますか?
私の思っていることわかりますか?
言わなきゃ伝わらないのは勿論わかっているけれど
なかなか口から出て行かない言葉。
言葉。
....
冬の海をよく見にいった
荒れた日はまるで生理前の私みたいだって言ってた
今日の海は静かだ
せめて荒れていてくれればよかったのに
今の俺を代弁してくれればよかったのに
どんな人混みでもきみ ....
それくぐるにはたまに勇気がいる
なんにか知らない勇気がいる
白い花かざり足にともせば
ぼくらはなんにか知らないが
ありがとうの門くぐられる
それくぐるにはたまに勇気がいる ....
おりこうさん。
自慢の爪で硝子を掻いて、
してやったりと、
自画自賛。
だけど硝子は傷ひとつ、
付いてないのでおつかれさん。
窓の向こうのおりこうさん。 ....
あきかん
なんて寂しい響きだろう
あきかん あきかん あきかん
悲しくなるだろう
あきかん
魂を吸い取られて
中身はスッカラカン
あきかん
そのへんに捨てられ
イテッ
あきかん
....
ぼくらは
朝の光を
深呼吸する
からだのすみずみにまで
光がゆきわたって
ぼくらは
光だ
この暗い世界に
明かりを灯す
光なんだ
きっと
親指はせわしなげに空白の悲鳴を打つので切りました「 」。
夕べ海で、忘れた指を見つけました。指は
貝になり、海の音を打ち続けていました。わ
たしは ....
一面の白銀
深く足が埋まる
掻き分けて
踏み固めて
一歩ずつ、確かめて
"誰かが歩いたところに道はできる"
白い道に埋もれながら
ふとそんなことを想う
....
きっかけに
とどめておくべきで
消え去って
いなくなってしまったいま
ふらふら
のばしたその手で
ながしこみ
うろうろ
さまよわせた手で
くゆらせ
きっかけにはしても
理 ....
毛糸の束が絨毯の上を転がり、橙色の線を引いた。
日当たりの良いマンションの一室で彼女は編み物を続けている。僕は息苦しさに耐えかねて仕事に出た。枯枝を通った光がコンクリートの上でやわらかく揺れていた。 ....
裏切りには裏切りで返して
これで おあいこ
誰かを傷つけて
幸せになろうなんて思わないし
みんな幸せになってほしいと
祈る気持ちに偽りはないけど
誰にでも優しい顔をすると
誰にも ....
流れ出した水は 止められず
手の中 すり抜けて
僕の体温を奪って するりと
どっかに消えてった
あの日 あの子が流した涙は止められず
あの子の 目の中 すり抜け ....
公園でパンを
食べていると
Justiceと書かれた
Tシャツを着た
欧米の人に叱られた
大地にパン屑が
こぼれているじゃないかと
顔を真っ赤にした
欧米の人に叱られた
夕方 ....
記憶の片鱗に生きる
映像はやがて言葉となり
詩人としての失策に気づく
脳のもう少し深いところに住む住人を
少しの間 別居させる
イメージを > 意味 < ではなく
≧ 感覚 ≦ として ....
本当は何時も
忙しい
本当は何時も
金がない
本当は何時も
疲れてる
本当は何時も
ヤリたい
でも
何時も
君と
一緒に
居たいから
だから
僕は
何時も
君と ....
開き直って
つま先が向いてる方に
罵声をぶん投げてみた
なんでもよかった
明日がうぜかった
終わりにしたかった夏の夜
蹴り破られたガラス
きらきらした音
逃げ道のセントラルストア
....
久しぶりの路上ライブで
再会した彼は
唄い終えると
ギターを背後の壁に立てかけ
白い吐息を昇らせて
小鳥みたいに震えてる
ファンのみんなに
ほっかいろを配る
昼 ....
いくらむいても
姿一つあらわさぬ
たまねぎみたいな
かみさまなんぞを
しんずることは
()
(())
((()))
((()))
((( 詩 )))
....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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