月が球体だって
知らなかったら
どんな世界に
住めただろう
わざわざ
教えてくれなくても
よかったのに
もしも
月は地球の周りを巡っている
だとか
太陽の光を受ける角度 ....
閉じていた重い瞼を少ししかめて外に目をやればまだ夜更けのように空は蒼く
力の入りきらない腕と体に静かな苦痛を感じながら時計の針を追えば普段と変わらぬままで
重い・・・痛い・・・
病み上がりの ....
ぼくが、
ぼくだけが
知らずにいるこころは
どこにありますか
どんなふうに
転がっていますか
ぼくが
たずねることで
だれかを
知らずに傷つけるとしても
汚 ....
あなたを藍して藍して
青に落ちる思いは紅
とろけてゆく私を
どうかどうか
優しくその腕で抱き締めて
心に紫の鉱石が裂く
胸にそっと手を当て願おう
あなたとの日々が
ずっと続きますよ ....
一人でウォークマンを鳴らす。
賑やかな教室から逃げる。ウォークマンを引っ掴んで。
休み時間になると決まって屋上に忍び込み、赤錆びでザラついた柵の
隣に捨てられた小汚いパイプ椅子に座り、ウォークマ ....
望みなんて誰の口からも聞いたことがない
実在しているのかそんなもん
空からの見えない圧力で今日も頭が重い
靴の汚ればかり目がいくね
コーヒーは気が付けば苦くなっていた
甘いと肩 ....
彼女は車を降りて
ドアを静かに閉めた。
結局はささやかで
しあわせな四年間も
こんなもの。
「彼とは別れたから」
玄関を開けるなり
母親にそう告げた。
「何で?どこが、なに ....
このミルクティーがなくなる頃は
終わっているだろう。
全て。
話が途切れたら
それで終わるだろう。
全て
ざわめく街の中
この小さな小さな喫茶店を選んだ意 ....
わからないものに質問しても
たぶん答は得られないので
秋の初めの風のように
いくぶん鋭い金属質の響きで
愚かしくみえる沸騰には
整った和音で対応すること
冷笑じみた混乱には
....
木もビルも同じ様なもの
泥も道路も同じ様なもの
トキも人間も同じ様なもの
特別なものなど在りはしない
それらは必然の繋がりの中に在るのだから
それを断ち切る程の理論は存在しない
....
君を咲かせた
僕は水をやった
ただそれだけ
日曜の朝の風に揺れる
君はとても綺麗に見えた
それは認めよう
ただ品がないね
春が来たっていうのに
無口な君は
黙ったまま枯れていた
....
短歌の中では
私の言葉は少し
窮屈そうだ
緊張しているのか
書き終えた後に
爽快感が無い
満足いかない
温いビールのような
泡のないビールのような
缶の底のビールのような
刺激のな ....
懐かしいあの場所へ
もう帰れないかもしれない
たくさんの夢を見た
懐かしいあの場所へ
もう戻れないかもしれない
夢はいつも
遠い空の向こうで私を手招きする
あの日あなたに出会わな ....
雪がヒラリヒラリと
落ちては消える
無常
雪明り
音はない
鍋をつつく
幸せ
今日はアンコウ鍋だ!
食べ物は
心を温かくして
くれる
元気をつけてくれる。
僕は
いつも通り
彼女を家に送り届けた。
「ありがとう」
それから少しの沈黙があった。
僕はタバコでも吸いたいな、なんて
考えていた。
「ささやかな幸せな時間をありがとう。」 ....
雪がとうとう
本当のことを話すと云うので
待ち合わせをした
溶けては困るというので
真夜中だった
だるまにしてくれないと話せないというので
なんとか作った
少ない雪では小さくしかできなか ....
人の筋肉や血管、関節の微細なフォルムを抽象化して、服は生まれた。服はほかにも着ている人の性格を抽象化する。気分を抽象化する。家族関係を抽象化する。ついでに着ている人の恋人まで抽象化してしまう。服はとて ....
どうでもいいんだけど
プリンアラモード
英語でいえば
プリン イン ザ スタイル
ようするに
かっこつけプリン
わたしは底から空気をいれて
かろやかにおちてくる
不安定なあなたが好き
....
風が穏やかだ
と書いたら
風がビューっと
ひと吹きした
ごめんなさい
中芝でふたりすわってランチした
ハムとキュウリのサンドウィッチ
彼女のつくったサンドウィッチ
すずしくてさびしい味だった
紅茶が飲みたいといったから
正門まえのパン屋さん ....
銀の海を游いだ
波一つない静寂の一時
ボクは魚になった
灰色の曇の波に月が溺れた
ボクは心配でたまらない
深く深く飲み込まれていく
やがて月は闇にとけた
....
満ちた
なにが満ちたか分からない
でも何かがきっと満ちた
何かの一滴が落ち丸く波打った。
その瞬間
たんまりと満ちたのを感じた
ずっと前から少しずつ蓄積 ....
胡麻が大好きで
ついに胡麻になってしまった
喜んでいたのもつかの間
胡麻は胡麻好きな人に
食べられてしまった
それがはたして
人だったのかどうかは
定かではない
いずれ ....
最後の雪が
また降りました
きっとこれが
最後なのでしょう
つめたいものと
あたたかいものが
まじりあう音がします
きっとそれが
はじまりなのでしょう
あなたとどうして巡り会ったんだろう
真剣に悩んでみたけれど
そんなことはわからなくて
出会うべくして出会ったのなら
それは運命と呼べるのかな
あなたはどうして傍にいてくれるの
わたしも ....
向かいの女性が視線を外した
僕は流れる景色を見ていただけ
自意識過剰
美しい声
美しい心
美しい体
一体いくつ集めよう
一体何時までかかるだろう
美しい顔
美しい望み
美しさ
一体何時にそろうだろう
一体本当にあるのかな
ココロ
コ ....
誰かのためになっているのかな
足りない部分を埋めあうピース
尊いかなんて関係ない
いつだって二人で創れるものは
完成しないままのパズル
記憶の断片
照らし出す寂しさの乱反射
キラキラと眩しいから ....
小説や漫画、テレビの中で
世界を救う、君。
14歳の君。
どういうわけだか、
いつだって14歳の君。
なんだって出来ると
なんにでもなれると
傲慢なほどの自信と確信をもって
どこま ....
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