いつの間にか
昨夜の雨はあがり
小さな水溜まりには
薄い氷がはっていた
飴細工のように
脆そうなそれの上に
理由もなく
足を乗せてみる
みしっ
と微かな音を立てて
氷は割れた
....
この拳
空気の鏡にめり込ませた
英雄は、寂しいもんかい、
暗い顔をして笑ったのは
そうさ、
このおれさ
この拳
空気の鏡にめり込ませた
英雄は、 ....
息を吸う
それはいまから
深海に
深海に
潜るために使われる
だからいま
息を吸う
未来に
未来に
未来に会うために
息を吸う
....
街灯が芽のように生え並び
待っている
空が重なる
呼吸して嵩が増し落ちていく部分を確認する
向かいの歩道をおじいちゃんが少年のように走る
買い物籠の中身に手を遣ると何も掴めないことに気付く
....
芽
生命力
甘
幸福感
柔
含水力
香
安心感
苦
分解力
旬
熟しきっていない
成長過程にこそ
おいしさが
あんなに自分大人だと思っていたのに
気がつけば自分が一番幼稚になっていた。
布の上の鉛の絵
波に途切れ 文字になる
唱いかけ
波間の火を見
唱いだす
歯車の音がしている
陽の芯からの風にまぎれ
さらに さらに遠去かる
刺さることのな ....
13月でぼくは誰にもとらわれなくなる
13月でみんな狂い始める
13月でぼくは空想の宇宙で生きることになる
13月でみんなぼくの言うことをきく
13月は鳥と花が舞う
13月は月がきれ ....
酷いことばかり考えてるね
眠ったふりして誰かの心配をやりすごす
物音一つが反響していく
さっき飲んだことも忘れてしまいそう
記憶に無い人が笑うが一体何が楽しいのだろう
落ち着い ....
明けない夜は無いらしいから
幾つかのあの夜達を積み重ねたら
いつか朝を迎える事が出来るだろうか
冷たく張り詰めていた空気が少しだけ緩む
肩の筋肉は若干だが弛緩する
あぁそうだ
閉塞とか ....
カーテンの後ろに隠れている 風が吹いたときだけ 姿を見せる
か細い足元は少しだけピンク色
潮の匂いと、街の喧騒が混じってる
恥ずかしそうに林檎をかじってる なるべく音をたてないように ....
よるべない、ぼくらのよるの、来るの来ないの、どうするの。黒々と落ちてゆく直前、ピピピピピもうすぐ電池が切れてしまうよ。雲間から光の線、部屋の灯りから落下する紐、午後に揺れる森、少しだけ空いたふすま、理 ....
ひやり
頬にひいやり
まばたきをしたら
お日さまのこぼした泪は
空にひろがって
くりいむ色の野に
しろい花が咲いた
ぽつぽつぽつ
鳥が落ちて
風がめくれあがり
足音がかけて ....
今彼の大きな夢が僕の小さな夢を隠してしまった。
季節はずれの大雪は
なごり雪と呼ぶにはあまりに冷たい
ミディアムボディのワインでは
何一つ暖まらない一人部屋で
一夜が過ぎた
赤縁のめがねと
灰色のマフラーで
私を覆 ....
空を見上げれば
It’s only a blue sky.
ジェットコースター
今日も張り切って
ポップコーンも弾け
夢の世界へ
はりきって行こう
バネガムで悪戯をする
金色の ....
不器用なピエロは
今日も笑っていた
不細工な熊さんは
今日も笑っていた。
造花って何?
ゾウかシカ?
くだらない事しか
言えない。
太陽のない地球なんて
ミソ汁のない朝飯のよ ....
ビジネスじゃ
考えぬいたストーリーに
ファンタジスタからめりゃ
たいてい思いどおりいくのに
愛だ恋だのっていうやつは
言葉ばかりが
未来の言い訳はじめている
....
いつもより少し
上を向いて歩いたらば
いつもなら見えない
遠くの空が見えた
いつもより少し
胸をそらして歩いたらば
いつもは気が付かない
人の笑顔に気が付いた
いつもの道
い ....
また 再び
来光の春に巡り合う
肌を凛々とした 風 行過ぎる
齢 重ね 重ね
梅の香り
淡く 感じ
行過ぎた 年月
仄かに 薫る 白梅
また 春 巡り
鮮やかに ....
あんまり朝の色が
キチキチしているものだから
僕はヒトと争わなくていいものを
競争と勘違いしてしまう
まるで競歩 ふまれないよに
キチキチバッタは要領よく頭上を跨って
朝ごはん食べ ....
探さないで下さい、と
誰かに投げる
SOS
ありふれた
白地に赤の標識を
誰も見上げないように
小さな
黒い雲が
広がる空を犯していく
それが
憎しみだったり
うらやみだったり
街は
とりどりの高さと
色だ
俯瞰するとそこは結局
人という生き物が
ひしめいている蟻塚で
....
「 蜃気楼 」 ねむらない街 俺の心はすでに麻痺
マフィア ....
足元にワインの空ビンが転がる
一滴残らず溢してしまった
一滴残らずひからびてしまった
今となってはただの碧いビン
こうなる前に挫ける努力が必要で
あなたを失ってから気付いた
努力し ....
芳醇な季節
むせ返るほどの花粉の季節
君が汚れてしまった訳なんて他に無いだろ
君は俺たちを抑圧し
庭に繋いでおこうとするヤツを信じられるか?
どうせなら首輪をプレゼントしよう
....
見上げる空
この空の本当の色なんて知らない
・・・こんなに高かったっけ?
・・・いつから手が届かなくなった?
いつから・・・君はイナクナッタ?
昔は自由に飛べたのに・ ....
風が吹いてるのではなく
人が吹いているのだ
居眠りしながら
遠いところまで吹いていくのだ
街に春が訪れたなら
それは誰かの夢のはじまりなのだ
気配を感じながら
やがて知らない街へ夢 ....
1986 その映写機は生まれ
歌詞は書き留めずに吹き流すのがいいと
古い頃を見返すように鳴るアナウンス
今夜の一本はロンドンの人の行き交う地下鉄を
セピア色調にし ....
ゆきよ、つもれ
自分で自分を
追い込んでる
そんな気がした
雪の降った、日
さよならを、待ってるの?
追ってくる、影
掴まれた、腕
黒い感情
....
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