梅の花が牛の涎にまみれています
その瞬間ぽっかりと空いた百頭女
眼球ばかりが転がっている回廊がはれぼったいのです
だからあなたの名前を呼び続けるのです
常識にエルボーをくわえた星々に感謝を ....
ずっとやさしく包んできた
大事に育て暖めてきた
そんな言葉たち
全て私から生まれてきたものなのに
どうしてだろう
この世の風に洗われた瞬間
石のように色を失い、凍りつく
発せられたその時 ....
鉄の玉が 転がりつづけるように
月が軌道を 描きつづけるように
慣性の法則
君への想いは
林檎が木から 落ちるように
グラスが床で 砕けるように
引力の法則
君への想 ....
川辺に仕掛けられた網という網が、
鱗眼の兄弟に荒らされている。そして、
二人が念願かなって鯰をバケツに入れていた頃、
廃材置き場の亭主が首を吊って死んだ。
集積車が行き交うだけの、さびしい葬式 ....
きみはまあるい心の持ち主だね
誰と接しても角が立たない
優しい心だけど
誰との接点も最小限にしか持たない
寂しい心だね
四角や三角なら
ピタッとくっつくこともできる ....
いのちに寄り添えば
なんでこんな哀しいのか
外灯がけぶってます
希望、
寂しい、
胸を
見つめた
いのちに寄り添えば
なんでこんな哀しいのか
....
自分が忙しいときほど
周りにやさしくありたい、と
思います
周りが忙しいときほど
あたたかく包んであげたい
そう思います
本当は手を貸してあげたいのだけど
今 ....
ななこ 「 ねぇみんな、おままごとしようよ。 」
えり 「 いいよ〜。だれがどの やくをやろうか? 」
あい 「 わたし、おかあさんやるー。 」
....
本当の幸せ教えてよ
侮辱され
無視され
見下され
這い上がると
突き落とされ
息をしようとすると
水につけられる
体罰を受け
バットが折れ
我慢をして
地上の楽園はどこ? ....
過ぎ去った日が
空に帰る
桃色の囁きが枝にゆれる
泳ぐ手が雲の向こうに消えて
祈るように風が舞う
誰かの嗚咽がピアノソロのように聞こえる
確かな足取りで
その塀の向こうを通り過ぎていった ....
木漏れ日は まるい
お月様も まるい
太陽も まるい
地球も まるい
あなたの
みんなの
心も まあるい。
「遠野物語」を立ち読みしてゐると、私の横にゐた若い女が「モーツァルトの手紙」を手に取ったのだった。
うららかな春の昼下がり、店内には他に客は見当たらない。暇さうな店員が、黙々とポップ広告を作ってゐる ....
何かが終わるような
終わるような気がして
コンクリートに埋めた
夢の上を歩いてみた
歩いてみたけれども
掘り起こすことはせず
通り抜けてみた
何かが終わるような
終わるような気がし ....
いま
文字から 染み出す
春が その 重い眠りを 眠って
霞む 空 街 歩道の末に
心の動きは 流れる 水に
春は ぼんやりと浮かぶ
水面に浮き草は 流れて
時を過ぎ ....
素直な君
明るい君
元気な君
憂鬱な君
淋しげな君
怒っている君
みんな
君のものだから
心配はいらない
笑っている君も
怒っている君も
しょげている君も
君らしく ....
一度捨ててゴミになったら最後
もう捨てるという変換は
使えなくなってしまう
今度は生かす再利用する
でもまたすぐに変換されて
ゴミになってしまうのだ
山田と田中がゴミになったら
中山 ....
ガンダーラ
昔聞いたけど
本当に
どんな
夢も
叶うのかなぁ
誰も
みんな
行きたがるけれど
はるかな世界と言う
ガンダーラが
どんな
夢を叶うと言うなら
行って ....
水を
汲んだのは
これで何回目だ
何回も
何回も
水を汲んでいるのに
しばらくしたら
完全になくなってるんだ
おかしいなぁ
何でだろうと
ふと思って
バケツを見ていたら
穴 ....
ホリデイ
青空にはためく白い洗濯物
私は音の出ない口笛を吹きながら
遠くに走る車のきらめきを見ていた
いつか見た潮騒のようだとふと思う
あなたはまだ帰って来ない
風が気持ちいいわ 春のよう ....
森の上の夜の光に
曇は高く灼けている
目を閉じても
しんと熱い
ざくりとした光のはしばし
手を振るように変わりはじめ
やがて花になり鉄になり
光と光以外をくりかえす
....
私はベルトコンベアーに乗っていた
高い天井が見える
顔を持ち上げ
ベルトコンベアーの動く先を見ると
何台もの大きな機械が一列に並んでいる
私はなす術も無く
巨大な芋虫に飲み込まれて ....
自分の未来というものを考えてみよう。
それはとても面白い事だと思う。
これから出会うであろう苦難の道や喜びを想像すれば楽しいだろう。
しかし、忘れてはならない事がある。
その先に待つも ....
戦争がなくなっても子供たちの心は平和ではない
青年たちの心も
大人たちの心も平和ではない
人間関係に悩み
自信の無さに悩み
何も
変えることのできない日常に悩む
わかりやすい悪は戦争 ....
喜ぶのなら 何かを分け合い
生まれてきた意味を信じ
笑うならば 手と手を結ぶ
人は誰も淋しい旅人だから
想うならば 遥かなる道を
永く果てしない夢を
感じるなら空と ....
たましいって
魂って書くじゃない
云に鬼って書くじゃない
でも
たましいって
麦に心って書いたらどうだろう
麦心って
きょうは、いい天気だったんかあ、
おまえ、うかんどった、
空にずっと、
おまえ、うかんどった、
あたし、空なんかに登場してへん、
並木道は遠い空に凝立し
刻刻と外縁する静寂の列柱
冬枯れの枝に蕾のきざし
風光るまなざし
光繁る青葉
うつむいて秋晴れ
めぐるのは時ではない
螺旋する火の罪が現象する深い森の霧へ ....
一万年と二千年前からは愛していないけれど
「真夜中のカーボーイ」になって
マッハ10で君をルパンしにいけたら
大変なものを奪いに行けたら
海老で釣った鯛で
気を引く必要もないのかも知れない
....
いちいち感情を出されると疲れる。
と、誰かが言った。
それでもいいじゃないか。
感情が人をその人たらしめる唯一。
疲れる要素がやっぱりあとから楽しいのじゃないのか。
いったい、何 ....
さて 困った
まぶたとケンカをしちまった
ヤツめ スネて開かなくなった
もう知らないっ
吐き捨てて それっきり
ウンともスンとも言わなくなった
さて 困った
もうすぐ朝になっちま ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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