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天は人の上に人を作り、
天は人の下に人を作り給う。
天は人に二物を与え、
天は人に三物を与え、
天は人に四物、五物を与え給う。
だから彼 ....
宇宙が
言い聞かせに来る
すでに来ている
宇宙が
月のまわりに輪をかいた
東京の夜にも
坂出の夜にも
はんぶんの月
そのぐるりに
神戸の夜にも ....
一人のひとの
こころに宿る
一つの宇宙
銀河の塵を何処までも
深く掻き分け泳いだ場所の
無明の闇の広がりに
ぽつんと一人
ひかりの人が
仏の姿で坐っている
....
海から浜に上がり、上の岩場を仰ぎ見る。げふ。
小魚で膨らんだおれの胃。
こみ上げる魚くさいげっぷ。
さてと、帰んないとな。
仲間達が続々と海から上がり、列をなして崖を目指す。
ぽ ....
( 鳥の泣き出す頃 )
その一
「明けない朝」
フィヨルドに掴まった
ここには朝日しか差さない
毎朝希望と共に
絶望を運び込む優しい光
その二
「いつか明ける頃 ....
「ゴルゴンゾーラって何?怪獣?すっげー強そう!」
って言ってたTくんは
そいつに会いに単身イタリアに渡り
一流シェフになって帰ってきた
ワールドカップ・フランス大会に
「オーレ・オー ....
その写真のなかに確かに僕らしきものはいる
その写真のなかに確かに彼女は僕らしきものを抱いて笑窪をつくっている
誰に訊いてもその僕らしきものは僕なのであって
しかし僕にそれを確かめる術はない
そ ....
気がつくとあなたはいつもそばにいた
喜んだ顔も
落ち込んだ顔も
泣き顔だって知っている
きっと私は
世界中の誰よりも
あなたとの時間を共有し
世界中の誰よりも
あなたのことを知っている ....
春になる
街は色づいていく
僕の口の中では
ガムが味をなくしていく
桜が咲いて
散るのを見ていた
ずっとその場所で
フィルムを回してた
春になる
君も
ワンピースを着て ....
080317
反抗心が高まって
ドボンと飛び込む鍾乳石が
つぎつぎと消えた天井は
なにもなくなったので
広々として真っ平です
すべすべに光って ....
階段は夜よりも昼のほうが暗かった、上下左
右に伸びた立体駐車場が、がりがりと音を立
て始めている、埃のかたちをした日差しは鉄
柵で刻まれて、誰もが忍者かシマウマのよう
なシルエットになっていた ....
すべて
いなくなった誰かの写真だった
すべて
風に舞う木の葉だった
すべて
破られた約束ばかりの伝言板だった
すべて
自殺未遂の挙句植物化した ....
突然まわりが真っ暗になり
右も左もわからない
上も下もわからない
からだの感覚がすべてなくなったかのように
いや、もしそうならば暗いという認識すらないだろう
なにも感じないのだから
右 ....
回りくどい事はするな
北極点キーから南極点キーまで
中心を突っ切ればいい
そこに現れたマグマ
蝉時雨のような大地
削岩機乗客に張り付いて来るバッタ、イナゴの群れ
佃煮にして食え
....
春
今年も季節が巡り
一年が過ぎ去ってゆく
白木蓮の花は散り落ち
私はまたひとつ歳をとる
地平に没する深紅の太陽
落日のはやさに
ひとり立ちつくす
春、 ....
き・は・く・な 拡散
中心を失い
弱弱しくて うごけない 自我
蜘蛛のように 空中に どっかと巣を張り
心臓の位置を しっかり定めて
あらゆる事象に 言葉を投擲する
淡い春 木 ....
スパンコールの雨が降る
君は傘を差さずに 手のひらを差し出している
きらきらとまるで夢のよう
さらさらと風が吹く
君の手からこぼれおちるしずくを
僕は黙って見ていた
スパンコー ....
火山活動で出来た島
各大陸とは隔絶された
独自の進化を遂げた島
固有種が数多く存在する
パゴスガラ諸島
ガラスのシャトー
存在する数多くの固有種
隔絶された沿岸警備隊の引き攣った顔
火 ....
詩は
飾る事じゃない
もしあなたが
飾りを身に着けているとしたら
生皮を引ん剥いて
天日干しにしてやる
そこで耐え難いほどの
痛みを感じればいいだろう
触ると火傷する
マイナス1 ....
アシカが来る
明日来る
手作りの案山子を抱えて
遠くはるばる
明石海峡をわたってくる
足からくる
お菓子屋とガス屋の間を
通り抜けてくる
明るい春の陽射しを浴びて
皮膚がゆっくり乾い ....
4000000回くらいキスしたいけど彼女いないから
とりあえず自分の腕に40000000回キスしてみたら
腕が強烈に唾臭くなったうえにひどく空しい気持ち
しかも翌日腕が3倍くらいに腫れ上がって
....
ミッドナイトデスローズに気をつけろ
忌まわしきあの夜 お前が遺したメッセージ
何を言っているのかさっぱりわからないので
家に帰ってからお父さんに聞いてみたら
わからないことがあったからといって ....
多くが壊れ
ひとつ残り
うつろいを生み
栄えさまよう
曇の数だけ夜があり
ひとつひとつの雨のたもと
光は布にひらかれて
足跡のない歩みを照らす
背の花ふ ....
サングラスをかけた
全盲のおじさんが
若者のリュックにつかまり
地下道に入っていった
ポケットに手を入れて
道に佇むぼくの
目線の先に遠のいてゆく
ふたりの背中
....
やさしい声がする
君の声だ
風が頬をかすめて
遠くにいく
次の曲は知ってる
あれだろ センチメンタル
今、こんな風
知らない人が行き交う街
知らない間に好きになってる
勘 ....
またまた 大事な事は言えずじまい
ドキドキ しながら会ったのに
ペラペラ 喋ってばっかりで
ときどき フッと黙っては
キラキラ した目と視線が重なり
いよいよ 大事なシー ....
このごろ
冬の匂いがしなくなった
サクラ咲くまえに
中途半端にするさよなら
声もかけずに
いいと思ったひと
どこかでまた会うような
そんな気持ち
せつな ....
その乱刃の切っ先、どこへ向ける?
君の、白い白い陶器のようなおとがいに
するりとすべらせたなら、なんて美しいだろう
真紅の血しぶきは白い肌をぬらして桜色になる
何時間、眺めていたとて飽きな ....
これではない、
これではない、と言いながら
なにも指し示すことができず
しかしそれは確かにあるのだと言う
散り敷いた花びらかきあつめ
その手をかかげあげても
ばからしいと言う
見 ....
{引用=わたしはすでに
わたしそのもの}
自ら望み
生まれてきたわけでもなく
自ら選んだ
両親と国と時代でもなく
窓辺に置かれた鉢の
枝葉を広げた小木のように ....
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