消防署の隣に
積木で家を造りました
小さな家でしたが
お祝いにひとつ
ほおずきを添えました
出会ったときには
もう家族でした
料理 塗料 におい
あとずさり あとずさり
ただ目に入るだけの曇
はじまりそうで終わる夕暮れ
水たまりも風もないまわり路
低いざわめきのあつまりが
ざわめき以外を持ち上げる ....
暑いのきらい いら
汗かくのきらい いら
残りひとつ
いら 三つで
あのひと爆発
扇風機にあーってやって ほう
かき氷で頭きーんってさせて ほう
残りひとつ
ほう 三つで
あのひ ....
都会の大通りに面したアパートのベランダは
驚くぐらいに黒い砂埃に塗れている
5階にでもなれば鳩まで糞害をもたらす
煙草を吸わない僕の部屋に君がいる
朝になるとこっそりベッドを抜け出し
黒いベ ....
一面に広く冷たい月の砂丘を
春先の空に見つけること
教えてあげたこと
知ってほしくなかったこと
手紙を一枚だけ書いて
そして出 ....
世界は卵の内にある
遥かましろい天上に
緑のひとが出口へ駆ける
「非常口」の表示はあり
いつかあそこに罅が入り
殻の割れる終わりの日まで
人々は{ルビ永遠=とわ}を知らず ....
今日はポイントデー
ついつい買い過ぎちゃったみたい
殺傷能力は一人前よ
エコバッグからネギ。
月イチの被害者
ニュースでよく見る殺人事件みたい
生まれくる尊さも知らないのよ
無残に割 ....
それに名前をつけるほど俺は暇じゃない、そんなものは勝手口から外に放り出してなかったことにしてしまえよ、そんなもののことをいつまで気にしているんだ、トウヘンボクめ
気にしなくちゃいけないも ....
君と僕の
柔らかすぎるところは
交わりやすくて
忘れているわけじゃないけれど
柔らかすぎるがゆえに
止まることができなくて
傷ついたと言われるまで
君に言葉を投げてしまう
....
マリンスノーがよく見えるあたりの海底で
お腹の膨らんだ妊婦みたいにこう シムスの体位で横たわって
プランクトンの死骸が積もりゆく音や
深海の常闇から伝わる冷えた音を聞きながらまどろみたい
....
昔の恋人と同じ部屋にいる
もうキスの柔らかさも
胸の感触も
はっきりとはしないのに
好きだった気持ちだけ覚えてる
なかなかきついもんだ。
縁を切った仲間のブログ ....
080422
懐中電灯に照らされた
懐中物を盗まれた
泥棒よけの電磁波は
人畜無害だと
家々に立ち寄って
説明して回る
懐中電灯の電球を
LED ....
080422
共通の
共時性の意識が腹の皮膚に触れて
張り付いてコバンザメになった
食いつかれて痛がる子供らは
悲鳴を揚げながら陸に上がるのが
....
グッバイベイビー
きみはまだ
そこにいるのかい
トンネルを抜けると
そこは
まだ雨が降らない
東京駅だった
高層ビルが
山のように建っていて
お洒落だった
遠くの景色が霞 ....
夜。インスピレーションは
夜降る
インスピレーションは突然降る
頭のてっぺんに星が落ち
星が頭に刺さる
朝。今日もワタシは目が覚める
頭を振って
先へと急ぐ
今日道は前に無 ....
我慢してたけど
とうとう声が出た
ぐーとか、うーとか
声が出た
お昼の間
ずっと我慢してたから
何年も
ずっと我慢してたから
いつも見慣れてる
君たちの写真
ヒラっ ....
{引用=
そうだね、謂わばそれは
}
やわらかな微笑みを携えて
君は忘れてと
囁いた
{引用=
世界のおわり
}
全部忘れたら悲しくないよと
君は笑う
....
たった
一つの愛しみを
抱いて
思うところを
見つめ
寄りそう人の
片時
で
ほほ笑んで
いる
貴女の
握りしめた
左の手の
小さな 小さな
種に
なりた
....
真ん中に
青いターコイスの入った
銀の十字架
ペンダントになっている
もらったプレゼント
自分が十字架を
しょってるのが
やっとわかった
十字架はふたつもいらないと
....
彼女はそう言った
彼女とは、あたしで、アタシは彼女で
頭の中がぐるぐると 彼女がそう言った、と 言った
お風呂の中でインスピレーションが強くて、湯気と香りが
よけい そうさせた ....
書いては消し、
書いては、
消し、
夜 、
に書いた手紙は朝にもういちど読みかえしてみよといいます、
雪は残らずとけてしまった、私は雑 ....
小さいときの彼は
割と人見知りのほうだったと思います
竹棒の先に白墨挟んでね
線を引きながら道を歩く
不思議とそんな遊びに熱中するような子でした
長々と続いた白線を振り返って
嬉しそうでね ....
華やかなファンファーレ
消えてゆく紙テープ
ふり返ればだれかの足跡が
僕らの歴史をじゃましているのだった
生きているのに目標が必要だということは
呼吸をするのに目標が必要だということ
....
球形のケーキの上には
おおよそ海、あるいは緑
そしてかわいい人形たちがいくつも乗せられて
でっかいナイフで八等分
中から苺ジャムがあふれ出て
人形たちの形相は一変
重力のままに
神様のお ....
高校時代
必須科目だった世界史の授業
窓の下ばかりを眺めていた
私たちが入学した数ヶ月前に
新校舎となったその高校は
全ての教室が一面に並んでいて
その窓の下には
大きな駐車場がただ広が ....
1996年
わたしの空は黄土色
乱れた線でつないだ電柱にもたれかかる緑
縁取った空気に殺意すら覚える吐息の反抗
1996年
嘘を血で丸めた
家の前 ....
柔らかにけぶる
薄紅の桜が散って
山はもう
青一色のパレット
あぜ道の黄が
私の目を焼いて
畑の菜の花は
もう直視に耐えない眩しさだ
圧倒される
やさしさのカケラもない季節
....
夜のとばりが下り
霞みたる白い満月
時間が止まる
カエルがはねる
コップの中の氷
コニャックが入っている。
アルコールの
歪んだ世界
後輩を思う
只一つだけ
残せたもの
....
貴方を思うほど
胸が痛い
貴方を感じるほど
胸を締付けられる
くわえたボールは
エサと交換
へいのへい
愛嬌と交換
波のような山脈
苦楽を共にして
生死を共にする
自然な ....
女の墓は
只無言に土を塞ぎ
幻の日々はすでに
墓石の下に葬られ
男は墓に
只うな垂れて
生きた屍の心の闇に
灰の雪は降り積もり
雲の流れる
空から落ちてくる ....
4185 4186 4187 4188 4189 4190 4191 4192 4193 4194 4195 4196 4197 4198 4199 4200 4201 4202 4203 4204 4205 4206 4207 4208 4209 4210 4211 4212 4213 4214 4215 4216 4217 4218 4219 4220 4221 4222 4223 4224 4225
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
4.12sec.