繋いでいたはずなのに
いつの間にか
いなくなっていた
誰かと影踏み遊び
また日が暮れて
皆はどこかへ帰ってゆくのに
僕だけ帰る場所がないよ
灯る家の明かりは
温かくて僕だけに冷 ....
朝露の反射が前頭葉を貫いた
古い文字盤が12時間前から
崩れ落ちてリビングの雪になる月曜日
イエスタデイズ・ペーパーのまだ疲れていない端で
世話焼きな精霊どもが次々と指を損ねる
....
濡れた髪が身体に触れないように
これ以上汚されないように
自らの体液だけで身体を洗う
誰とも交わらない性交をする
一度汚れてしまえば
構わずにいられるのだろうか
同じ匂いがするこの海で ....
再現できない放物線
なんども見つめていた
予感をこわすに足りる
大義名分なんて
この身にまだあるのかい
おまえのことさがしてた
過去形?
おれっち ....
ほどけてしまいそうな
女の子のからだから
春をとり出してならべる
つみぶかい瞳が
まだそこにおよいでいる
名前の知らない五月の旗
活字から顔をあげて
だれをみる
外をみた
窓 ....
(おとなたちは
刃物は人に向けてはいけないと
人のころしかたは上手におしえてくれたのに
大切なひとのいかしかたは
おしえてくれなかった、)
こまくの上で今一度 ....
この世には
古式ゆかしい
甘酸っぱい
そんな秘密があるようだ
夜を眠らずに
真摯の闇に歩けば
それはきっとわかる
自然と知れるもの
わたしは切ない恋をした
うすピンクのパンジ ....
ええ
主人のことは愛していましたよ
もちろん子供たちのことも
なぜこのような事になったかなんて
説明できないわ
(直接的な方法ほど
恨みが深いなんていいますが)
私が包丁を選んだ ....
何をしても
ぼくの未熟さは消せない
むずかしいね、はずかしいね って言いながら
ぼくたちは日々をくりかえすのです
あのこのことを好きな理由は
いつの間にかなくなっていた
だ ....
街にほどかれて
悲しみがほころんで
ふらついていた
悲しまない
悲しむまい
どこかで僕らは
計られ
見守られ
さやかな風が運ぶ
なにを見た ....
デジタルは
繰り返すものの調べ
デジタルは
コピーされた微笑
デジタルは
言い聞かせられる快楽
人から
事象から
自然から
手帳は未来を記 ....
泡立てられたクリームはベッドで寝かしつけられた子供の夢そのもの
冷ややかな時の流れ身を任す私たちに、
つかの間にしては充分過ぎるほどの温もりを与えてくれるだろう。
そうして、客の大半は棺桶まで眠 ....
あのこの
スカートの
プリーツを
風が
ほどいていく
その
光景を
いつまでも
忘れられない
あのころの
ぼくたちは
輝いていて
まるで
かみさまに
....
とろけるように融けていく
心
「ありのままでいいんだよ」
君の言葉が
私の耳朶に響き
遠く五月の空まで
轟いていく
せーの、の掛け声で ふたり は飛び出していけなかった
一斉に駆け出した白いシャツたちは何処へ行った?
追いかけようか
いや、やめよう
ああでもやっぱり、いこうか
登りかけの坂の向う ....
(メールで)
きっと起きてるよね
きっとどうかしてたんだ
おかしくなってただけなんだ
だから冗談だよ
本当にジョークだよ
水飛沫が飛び、
小屋から突き出た銃口が火を吹く。
猟師は手ぶらで家路に着く。水鳥はゆっくりと
水面の夕日を濁す、夕方。
線路を走る列車が、陸橋をがたがた揺らし
ボルトが緩みつつある。壊れつつ ....
流れる風
世の中は晴れ渡り
渡り鳥が舞い降りる
なんだか楽しい
落語は最後に語りを落とす。
何を血迷っているのかKさん。
どんな事をしても
今日の日は過ぎてゆく
体にオイルを差 ....
凍りつく寸前の
ずしり
それは
深い深いみずうみの
4℃
絶対温度で横たわる
好きです、って
告げたら最後
深みで眠れ
ことばよ
声よ
東京のさかなは
全然ダメです
死後
七日目ですかって
そんなことを思ってしまう
電車から眺めると
無数の家だ
孤独
の意味を私は思う
ヘッド・フォンで武装して
右側をガ ....
赤紫の記憶は消せないみたい
でも時は流れていて
曇り空が晴れて今日神聖な今日晴れていて
囲いから出たなら
監視が怒るのは無理もない
望みを絶つ言葉を塗りかえる言葉
....
太陽がブスブスと燃え尽きて
街がポツポツと独白を始める
厚化粧した流行が
人工の闇を闊歩する
巻き起こる風にそよぐビル群
氷だらけのジュース
灯りのない部屋に切り取られた小さな窓
ひとつ ....
・
眼を閉じるとそこは
金木犀の香る秋のベンチで
横には
もう何度も思い出しているから
びりびりの紙のようになってしまった
いつかの君が
黙って座って煙草をすっている
周囲がいやに ....
耳の奥で同じ音階を繰り返す午前二時に僕は落ちる星を見る
のを石の深く深くで彼女も感じ取る咲く花の一つとしてない荒野
一面の黒や白は幸福の象徴何故ならつまらぬ思考を黙らせるか ....
山のふもとで犬と暮らしている男はある朝
冷えた鉄を額に押し付けた
男は日の出と共に起き、歯を磨き、顔を洗った
薪ストーブの上でうどんを煮込み味噌で調味し食べた
丁寧に茶を淹れ、少し冷ま ....
耳
耳
フ_=
於
....
檻の中で過ごしていたようです
どうやら僕はあの頃のまま
で、居たかったのかも知れません
さようならが言えない僕が
鏡の中で嘲笑しても
あの頃の季節を覚えています
愛が憎しみに変わる前に ....
ソックス好きのサックス奏者はデラックスなフォクスのソックスをマックスまでサックスに装着。ルックス的にはハイソックスの方がオーソドックスであるがコンプレックスを無くすためパラドックスとしてあえてサックス ....
地下室で独りが笑い、地下室で一人が怒り、地下室で独りが泣く。
同時刻、地上の街では大勢が笑い、大勢が怒り、大勢が泣く。
そして、独りは、地上の街を悲しむ。
笑いと怒りと泣きの種類が独りとは違うか ....
?
エロティックな関係プラトニックな関係
浮気をされたとしてどちらが辛いだろうと
問われてエロティックな関係と答える
そんな青くさくて即物的な僕は
人の心の機微を分かっていなかったと
....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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