今日父と帽子を買いに行った。それでも父は満足しなかった。
大きい帽子は壱万円もした。
小さな帽子は八百円だった。
僕は小さいのでいいといったのに
父は受け付けずに壱万円の帽子を
レジのおねぇ ....
音のない世界に堕とされた
何も響かなくて消えてゆく灯火
どこに在るのだろう
私の声
指の間を滑る空気が冷たい
捕まえられない糸が
後ろへ虚空にまみれて
闇の中に筋となって
消えて見 ....
しょっぱい雨が降った朝
空に魚が泳いでた
ピチピチの魚
しょっぱい雨は降りやまず
陸で人が平泳ぎ
ピチピチの女
びっくりして
飲んだ飴玉は
魚の鱗の味がしました
雨が降ってきたようだ。
誰もが、傘を差している。
ぎらついた欲望で財布を握り締めている。
君の見つめた世界は、
ショッピングモールで安物を売ることしか出来なくなってしまった。
集 ....
08/05/02
空気と水は
相性が悪いので
接着できません
のんきな顔した空気は
瑞々しい若葉の声を
恥ずかしがらずに遮った
緑の岡にも影は拡 ....
回転する立方体を○○せ!
生きているクワガタムシを○○せ!
愉快な地球を転がしている田中君は
昼間が大好きなので困ってしまう
薄暗い散歩道が大嫌い
大きな提灯ぶら下げろ!
下から横 ....
昨日からの鎖が千切れていくのがわかりますか。
俺はいま、緊張感をもってびしびしと実感しているのですが。
聞こえない谷へのご案内。 ....
「猫を探しています」
と書かれた手製のチラシが
郵便受けに入っていた
「名前 小太郎 茶虎 体重4kg」
茶虎の猫といったら
このあたりでも野良でたくさんいる
正直見つか ....
まむ
ぎゃべり
まむ
ぎゃ
べげ
べ
まぎゃゆろ。
しゃくゆつから
さやか
しゃくつゅ
や かくら、
しゃにくろさむ
しゃつかゆせ
ほのせ
む ....
ぴたっとくっつきたい
君の温度を感じたい
手を繋ぐのも好き
でもね
背中にくっつくのはもっと好き
幸せな時間幸せな温度
手を伸ばしてぎゅーってして
ぴたっとくっつけたら
....
人がいた
音を立てていた
枯れて崩れる葉を踏み
枝を折って歩いていた
いらつく声を
口から発していた
連中は音を隠さない
俺を呼んでもいいのだろう
喰われても構わないのだろう
....
「ふわりとうかびたい。」
わたしに真っ赤なルージュはにあわ
ないから。
何を期待、しているの?
(頭上の世界をささえる柱は有害な気がしてならな
....
一生懸命なマスカラ下地を振り払うように
君のまつげはとても長い
男の子にとって
長いまつげは
何のステイタスにもならないよ、と
昔、笑った人がいた
そりゃそうだ
思いなが ....
欠けたピースは
故障していて
だから
覗ける
希望があった
白い帽子被って
裏切りのない
五月の
風には
灰色の影には
欠けたピースは
....
クジラが歌う
地球が姿を変えてゆく
GWを確信している
闘病は人相を変えてしまうけれど
楽しそうに消費してゆくのさ
五月の緑は
幽霊みたく柔らかで
精液ほ ....
長雨をもたらした群雲の涯にかかる桟橋
漕ぎ出せば容赦無い光の海原
破線の僕の輪郭はより不確かなものとなって
影は灼けたアスファルトに縫いつけられる
光と影は背中合わせの白と黒 ....
くびがぬれているから
くびに
おしめ
ぼく
くびがぬれている から
くびに
くびおしめ
しめ
あーあ
たれるから
だえきたれるから
くびくびおしめしめ
いい ....
ぶらぶらと
行くあてもなく
ぶらぶらと
輝く夜景を眺めながら
なんとなく
ぶらぶら
気付けば夜景の中に
ぽっかりと
穴の開いた心に
街の灯りが染み ....
飲みながら近況を話しても五下りほどで終わってしまうのだった
いかに平凡であるかを思い
いかに彼らと掛け離れているかを思う
仕事の話も
子供の話も
まるで持たず
景気の話も
話 ....
今は未来と過去の間だから
今は一瞬と一瞬の間だから
薄っぺらだと言われればそれは仕方がない
反論はしない。
お前はどうだ?とだけ言ってやる。
それ以上はなにも言わない。
いつの頃だっただろう
明日が来るのを恐れていたのは
思い通りの毎日に充実して
君がいたことを喜んだ毎日
無くなってしまうんだろうか?
失ってしまうんだろうか?
....
窓を閉め忘れて出かけてしまって
冷え切った暗い部屋は他人の所有物のよう
冷たくなるというのは きっとそういうこと
買い物袋を床に投げ出す
床に散らかった本やCDやお菓子の袋や洗濯物を極力避 ....
羽の音が、する
飛び立った男の子と
手を引かれながら
つたなく飛ぶ
女の子のすがた
透けるように薄い
ぺらぺらの羽は
あまりにも、心許ないから
....
お父さん様とお母さん様の全力暴力こみの命令には逆らえないいい子を演じていた僕でも、一時期、小学校には行きたくなかったねえ。
ソコにあるのは胸が苦しくなるよーないじめばっかだったからさあ。
あんなす ....
くれない色の夕暮れに
細い三日月針にして
なにを釣ろうか
おつきさま
下界はこんなに
楽しそう
針の音色は茜色
おいでおいでと
呼んでいる
悲しいまま ....
僕の目の前に金魚が浮かんでいる
別に食べたいわけでもないのだが
別に触れたいわけでもないのだが
好 き だ
いつからか僕は魚が好きだ
生き ....
黒く流れる髪
しだれて
横からでは
目と鼻しか
見えない
睫毛と瞳
鋭い鼻の線
瞳は陽光を浴び
飴色に透ける
あかるさが
保証された昼
光を溜め込む
白い肌が眩しい
風は ....
こわかった
けれど
こわいということが
どういうことなのかは
わからなかった
それは真昼
明るい
空がこわかった
真夏の
暑さがこわかった
こいびとは
わたしの手をとって
海へ ....
さみしさを 紛らわすもの
よるの片隅で さがしつづける
ないていることには 気付かないふり
ランプのてらす横顔に "さよなら"を
ヒデコとふたりで校庭から抜け出た
生垣の隙間を抜けて沿道へ出た
そして自転車で下校するサチヒコと出くわした
居眠り運転しているような
ボロ自転車のサチヒコと
「サチーコー、サチーコー ....
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