あぁ、甘噛みされまするな
私は甘えてしまいまする
あぁ、何をなさいまする
足の、小指の、先の
あぁ、甘噛みされまするな
吐息が漏れてしまいまする
あぁ、甘噛みされまするな
私 ....
盆地を走る列車に乗って
窓から景色を眺めると
かつて僕の世界には
奥行きと幅
高さだけがあったのだ
あの山の並々に
目指す高さがあったのだ
今はその山の向こうの
知らない海が
....
男と女をこえて
きみを抱きしめたい
欧米か!
なんて言われたいぐらい
そんな気持ち、なんだ
外灯や月がさやかになる
五月の闇が深くなる
月日は軽い足取りで ....
雨の
降りそうで
降らない空に
くすのきが
だるそうに
揺れている
ざわり
ざわざわり
雲が
灰色のような
青色のような空に
くすのきが
だるそうに
揺れている
....
最終電車の反対側の席に座る
ペアルックのカップルが羨ましくて
遊びつかれて眠るふりをして
貴方の肩にもたれかかったんだ
間近で聞こえる貴方の吐息
肌に伝わる心地好い体温
電車が止まるま ....
泣いてもいいよ
可愛いから
水面がゆれる
浮かぶ朱色
ひらひらとリボンのように
迷っている手をとって
一緒にとろうよ
ほら手をとって
甘えて
赤い空に埋め尽くされた僕の街を
一羽の鳥が見おろして
どこまでも どこまでも 飛んで行かない
落下した鳥たちを
踏みしめて歩くその頭上で
擦り切れたフィルムをなぞるように
その光景は繰 ....
お兄ちゃん
セミとりしたね
なつやすみ
わたしのぼうしは
おさがり
すこし大きかった
いえにかえると
ソーダのアイスを
半分こしてたべた
おひるになると
お母さんが
ソーメンを作 ....
某公園の池
15?先に浮く物体を指差し
「あ、白い水鳥。なんて鳥だろうね?」
「あれ、レジ袋だよ」
ここでまた一つ
小さな夢は潰された
学校帰りの道すがら
物体の手前3?
(あ ....
曖昧な言葉
すれ違いの感情
高速のヘッドライト
僕の影を斬った
曖昧な毎日
掠れてく声
切り出しかけて
言葉を飲み込んでいた
もう出会う筈のない誰か
もう出逢わない" ....
仕方がないんだとおまえは言う
ほんとは
そう言ってほしかったんだろ
途中下車、することの恥ずかしさ
おまえが
一番叫んでいたもの
情熱を熱いものだと信じて疑わないお ....
僕と君は鉄パイプのような人間だから
鉄砲の所持を許されてもいいはずだった
僕は可愛い赤いリボンをつけてもらった鉄パイプを持っていた
君はキラキラのラメが散りばめられた鉄パイプを持っていた
....
斉藤君は
亜貴さんの事が好きで
亜貴さんは小松君と肉体関係があって
小松君は亜貴さんの事が好きで
小野先輩も亜貴さんが好きで
松木部長も亜貴さんが好きで
小松君は男の人と話している亜貴さん ....
藪 を刳り 小児用 の
の中 抜い の便 西に
の眼球 た 器 広がる
人工林 で 頬 を睨み
の中 花釦 張る つけ
心 の氷を 千枚通 て
落 高射砲 ....
高層ビルが突き刺さって痛い
あなたの胸のように
弱くて
みじめな自分
赤ん坊のころは
大切にされて
大人になるにつれて
自分を見失っていった
あの頃に戻りたいかい
....
見てくれてありがとう
仲間とお辞儀をしています
ここは神社なのです
あなたは
何をお祈りにきたのでしょうか
去年
あなたが来てくれたのは
覚えています
私達と
同じ色 ....
こっちが前だと進んでいたはずなのに
どうやら違うらしいとざわめきが囁く
わたしはもう目が回ってしまいそうだ
自分を固く信じていたはずなのに
ちょっとしたことがヒビを入れる
強固 ....
悲しみを表す言葉を並べて
悲しみの詩が出来たら
その悲しみは意思をもって
そっと旅立っていく
そんな気がして
僕は少し嬉しくなる
喜びを表す言葉を並べて
....
薄いピンクの花びらが
はらはらと散るように
あなたの
夢も散るのでしょうか
忙しい彼
なかなか会えないのですね
庭に咲く私を見る
あなたはとても寂しそう
いつか
....
デパートのクリスマスツリーに
くらくらしたまま席を探して
まだひと月も前なのに
心ほろ酔い良い気分
冷たい夕方にカフェで泣く
あの女の人は美しかったよ
指のような生き物が
小さな隙間から無限に降ってくる
と、
人間たちはいっせいに
歓声をあげる
次々と飛び上がり、手を伸ばし
掴もうとするさまを見て
宇宙船は、
そ ....
ピーナッツが好きな子が
いました。
家にあるピーナッツは
全て食べてしまいます。
柿の種
落花生
チョコピー
ピーナッツ煎餅
お母さんはピーナッツを
買ってきてくれません。
....
できれば少女のまま
死にたかったのに
星を撃ち落として
泣いた
冷蔵庫のなかの花は
ひんやりしてた
リボンは全部
捨てた
だれかの孤独を ....
深くしわの刻まれたいかつい顔の男が夜の行軍
いないばあさんを探しに夜の行軍
他のばあさんの部屋をのぞきながら夜の行軍
ばあさんの味噌汁に入れるカボチャを探しに夜の行軍
寝ている ....
鼓動のように雨戸は共鳴し
残余するものはもう何も無い
火傷の痕は指に育まれ
心の貧しいものだけが
人になることができる
その線をこえてはいけない
黄土色の骨に包まれた肉体
もはやそ ....
今日の俺は酷い顔。
上手く笑えないで、とりあえずガンつけて。
気分転換に聞いたイヤホン、手が引っ掛かって。
ぷっつり切れて。
どうしたらいい、も、どうしようもない。
すべ ....
なんでもいい訳じゃない
赤を示す日もあれば
白い日もあり
紫が輝いてみたり
ビロードの日もあれば
綿だったり
ナイロンだったり
山だったり海だったり
女だったり男だったり
....
灰は盲いて仄になり
灰より熱い火のなかにいる
背から腕へ溶ける羽
夜の漕ぎ手の手首に宿る
星の奥から風が来る
目のかたちの痛みに降る
十月十日後のめまいのために
....
恋なんて
忘れちゃったの
毎日 床に雑巾かけるのが忙しくて
ウキウキなんて
忘れちゃったわよ
毎日 庭の草むしりが
忙しいの
ワクワクなんて
もう忘れちゃった
....
ふわ と溶ける
いくつもの思い出
ざばざば海をかきわけて
ねつっぽく忘れていく
はやく もっと溶けていけ
かすみ空はもうとおい
きら と浮かぶ
この星にと ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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