一週間後の月曜日 
八十八の祖母の脳内に転移した 
二つの腫瘍にレーザーを当てる為 
頭蓋骨に四つの穴を開けるという 

三十三の孫は 
何も出来ずに枕辺に坐り 
祖母の呟く嘆きに 
 ....
道を歩きながら 
開いた本のなかに 
在りし日の老いた詩人は独り 
捲れる頁から頁へ渡り歩く 
無声映画の季節 


   * 


 冬 

上野駅の踏み切りの橋の上から 
 ....
君を傷つけていた。



僕を呪わない君の声がして

逃げ出したくなって

それでもまだ君が好きで。

逃げられません

嗚呼。





君の優しさが怖かった。
 ....
私はぬいを飼っている

まるで犬のようなぬい

鼻はよく利いて
遠くの音も聞こえる
口はそれなりに大きい
しっぽを振って喜ぶ仕草は犬そのものだ

ところが全身はとても長い毛に覆われて ....
七色の翼を持つカナリア
空高く羽ばたき
その歌声は月夜に響くだろう
あなたはカナリア
私は幻の夢を見る

私が恋したのは美しいカナリア
檻の中のカナリア
電話越しに詩を読んだ
母の日みたいと
喜んでくれた。

本当の母には
サゴチのから揚げと
ベーコンとほうれん草の炒め物

カーネーションはと聞いたら
いらないと言う

水墨画を描 ....
流れゆく景色の中で
ボクはキミと出会う


厚い雲に覆われた空と
よく晴れた空の真ん中


向かい合うイスの対角線
距離は六尺程か



キミとボクは今
同じ時間を共有し
 ....
ぼくはあの日

獣のような妖精だった

獣のようなことをして

妖精のような目をして

妖精のようなことをして

獣のようなことを考えて

清濁は合わせ呑むものではないよね


黒丸のところが好き



以外の白いところは嫌い


どちらも

有限世界のお話なのさ

ぼくらは

袋の中であり外なのさ




黒丸のところは嫌い ....
 もう子供には戻れないのだから
 一人目覚める部屋には今日の予感は転がってない
 でもだいじょうぶ
 もう子供には戻れないのだから
 いつもの気だるさといつもの痛み
 もう理由を探すことをや ....
ほの甘い色の胞子が降りしきる午後
小さな昏い紫の遊星の影が
君の瞼をよぎってゆくのを見る

チェス盤のうえ
気まぐれに並べられた駒たちのあいだを
七角形の記憶がすり抜けるように踊っている
 ....
key:F

Bm、C
遠ざかる昨日を背に
歩き出す、涙置いて

たくさんの淡い光
掌で握って消した
Em、C
「いらない」って決めた


遠く
F、C
迷わずに一つの星 ....
花を食む
あなたが咲かせてくれた花
今までで一番きれいな花
それを散らすのは忍びないから
私は花を食む


想えば想うだけ
蜜は甘くなった
花は芳しく香った


花 ....
酷く安っぽいナイフを研ぎながら
それでもろくでもないことを考える

何処に刺せば確実に相手を殺せるだろうか
どのように刺せば相手に苦痛を与えられるだろうか
死に至らせる事ができるだろうか
 ....
母の日


ありがとうの気持ちが
遠回りしながら一回り

ありがとうは姿を消して
私はありがとうを通過した憎しみを噛んでいた


飲み込むことも
吐き出すこともできず
ただ  ....
 
敷石に降り注ぐ、柔らか
少し離れてある、生に弄ばれた
幼いミズカマキリの死
旧道を走る
路線バス、あれには乗れない
ただの声だから
管理人の男はフェンスをくぐる
その先で交差点は息 ....
汗をかいたグラスに、こはく色のグラデーション。色彩
ゆっくりと・・・・沈んで、しずんで、いる。向こう側の見えない
夏の灯・かげろうの夕がた、
コンビナート、それに至るまで
の地平線、待ちくたび ....
響いているのは雨音
夜が深くなると
それはいつか
遠い海に似てさざめき
わたしは
波に洗われたひとつの貝を思う

ところどころが欠けた貝殻は
すこしの闇を内包しており
誕生からずっと ....
  (カワセミ!カワセミ!)

木々の重なりの一番深く
真っ暗な沢の灌木で小さな光を見つける
ポストの底に忘れ去られた手紙のように
思い出せないのに忘れられない
ちいさな鳥の形を
手 ....
うまく舞い上がれないボクは
がっかりして
ただっぴろい草原でふて寝をしていた

しばらくすると
とりさんがふわふわと舞い降りて
ボクの前まできた
そのやわらかい羽でふわふわとあおぎだした ....
沼に沈み
泥を愛した
苦しく重いこころを
抱きしめたまま

窒息する森
痺れた月光
吐き出せない砂利のように
時の流れが喉に詰まる
翳りの中の黒い影
どこにもいけずにたゆたって
 ....
ボクらはお茶をわかして
お菓子の交換をしました
冬のある日
おねえさん達の
おしゃべりは
永遠の謎です


http://www2.bbweb-arena.com/banzawa/02 ....
円型劇場を模した半円状の空中庭園
切り取られた空も等間隔に並ぶ樹木も
思わせぶりだけど何の意味もなくて

ただ造形の美しさだけを求めたもの

こんなところで超芸術に出会えるとは
それが証 ....
思いきって 原生林から抜け出せますか
         にびいろの四次元で
      がんじがらめにされてても

   コスモスとの 感応はありますか
      ぬくもりが失せてしまった ....
雨に濡れた
青桐の
新芽のみどり
雨粒一つ一つの
音の輪郭
季節外れの
冷たい風と雨粒を掌に
雨音は
変奏し続けるだろう
古い端切れの
ほつれた
一本一本の糸の
誰かの記憶のよ ....
オブラート越しの太陽は、微笑むこともなく、泣くこともなく
初夏の陽気だと告げられた皐月上旬
見た目よりもぬるい朝は、パーカーを置きに帰る気力をも奪っていく

パーカーにモッズコートを重ねたゆる ....
考えて、あなたが今できることを
教えて、あなたの考えていることを
譜面に その考えを書き起してみて
解かりやすく、もっと、解かりやすく

信じないで、目に見える総てのものを
受け入れないで ....
 つい
 これがまた
 癖のように
 パソコンの
 スタートボタンを押して
 それで何かが
 始まるような
 気分でいる

  画面の陰に
  立ち上がる
  1匹
  なにも ....
その事柄
その子と殻

立方体の中へ
閉じ込めた
立方体の中で
羽化する
その子
その事柄
過ぎれば殻になるだけ

立方体の中には
羽化した事柄の
殻だけ
転がっている ....
君のこと

大好きだから

そんな

君の言葉が

つらい




理想ばかり

追い求めても

実現させる

力などなくて

今日も

ただ想うだけ
 ....
自由詩
タイトル 投稿者 Point 日付
日向の道 服部 剛108/5/11 17:33
白い道 208/5/11 17:07
贖罪志願水島芳野408/5/11 15:46
ぬいそらの とこ6*08/5/11 15:13
美しいカナリアsekka1*08/5/11 14:00
今日も生きているペポパンプ6*08/5/11 13:47
流れゆく景色の中で夕焼け空3*08/5/11 13:38
獣と妖精吉岡ペペロ508/5/11 12:35
108/5/11 12:32
戻れない山崎 風雅408/5/11 11:34
春の桟橋[group]塔野夏子7*08/5/11 10:37
『ヒカリ』/歌しろいぬ008/5/11 9:33
恋花相田真理子108/5/11 9:28
_風見鶏008/5/11 8:00
気持ち舞狐6*08/5/11 6:32
管理人たもつ808/5/11 6:25
こはく色唐草フウ3*08/5/11 3:13
海と黄昏銀猫19*08/5/11 1:43
夜想曲( reverse )たりぽん(大...10*08/5/11 1:37
とりさんと空へここ308/5/11 1:13
沈みjin308/5/11 0:10
子供の家ばんざわ く...6*08/5/10 23:09
超芸術kauzak5*08/5/10 22:59
愚問信天翁108/5/10 22:45
雨音フクスケ208/5/10 22:45
期待外れの曇り空chick3*08/5/10 22:43
閃光/トワイライトaidani...008/5/10 22:24
ブラインド・タッチ伊那 果208/5/10 22:12
茜事蓮華008/5/10 21:48
片想い春日野佐秀408/5/10 21:46

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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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