花は
花としての言葉を失い
季節もまた色を失う
渡し損ねた言葉があるように
雨もまた
流れてゆくのだろう
春の窓辺を飾るもの
無言の結露
人見知りの鳥たち
か細い茎の名前の知らな ....
悲しい 涙が人知れずぽろりとこぼれた
今
空ろな
空ろな空気で満ちている
胸を
さぐる
さぐると
悲しみはどこか
どこかと
つながっている
私は
どの道
どこかへ行くのでありま ....
男らしい男がいなくなった!
胸毛のない男ばかりだ!
オホホホ┅という男ばかりだ!
男がチンチン隠して女に擬態化している
そしてやるときになると
一気にチンチンが暴走する
地球温暖化、コロナ、戦争┅
人類滅亡へ加速している
この三連動は
誰が悪いというわけではないのだ
一人の英雄でこんなことができるわけではないのだ
神のご意志なのだ
「はい手編みしたお雛様。
段々の人形とは別に
バァバがこさえたの。
何でかって?
昔の人はね子供が
病気しない様にとか
治ります様にってずっと
子供に持たせていたのよ。
だからきっとす ....
夜明け前の無人駅のプラットホームには
四つの外灯が立っている
ホームにはうっすらと淡雪が積もり
橙色のあかりに照らされ
乱反射していた
その風景は孤独ではあったが
絶え間なく降り続いた
....
僕がしゃべることは
君には届かない
痛いことは嫌だろ?
不安で眠れないなんて最悪だ
そんな事になってきたのは
僕だっておんなじさ
そんな気分で生きていくのは
誰のためにもならない
....
ちょっと気持ちが落ち着かないからといって
文字を書きたくなる
気持ちを吐き出すことで均衡を見出そうとしている
情けなくもなるけれど
ほかに成すすべが見つからない
空っぽな心は声をあげることを ....
夕陽が沈むときの寂しさを
木枯しが吹く歩道橋で立ち止まり
みた
のは、今日がこの街を
出てゆく冬だから?
小雪も、降らない
つまびらかにされた
ただの爛れた愛の部屋を ....
あたたかな
日の光が降り注ぐ
静謐な午後
夢の感触を追いながら
夢の輪郭を確かめながら
眩しく輝く光源に従い
浅い夢見に入っていく
遠い日々、震える記憶
ひとり見つめる
疼く胸の ....
街を這いずり回る
薄汚れた思想を
ひっくり返せば
苔の付いた鰐の腹を晒し
蹴り上げれば
貧弱な翼で羽ばたき
裏通りをヨタヨタ低空飛行した後
暗い巣の奥に引っ込む
奴らはウザウザ ....
ギスギスした緑が
ゆっくりと滲んで
空にひろがれば
ぶきみな瞳も
きえてゆくかもしれない。
溶けるまで待てるのですか
この色が溶けるまで、待てるのですか。
こぼれ落ちる色たち ....
ひらがなやカタカナというのは
本当に偉大な発明だと
つくづく思う
そのもとになったのは
奈良時代を中心に使われていた
万葉仮名らしい
平安時代になってから
仮名が発明されたが ....
9カ月になった君は人間の芽である。これまで可能性としての種であった君は複雑に発達することによりついに芽として外界の光を吸収し始めた。君の眼はもっとも愛しい人ともっとも恐ろしい人を瞬時に見分ける。君の手 ....
乾いた
水の匂い
漂う
この夜陰
窓辺に寄れば
雨は
降っていた
孤独を透明に濡らし
雨
季節は一巡りし
春
私は感じる、
春の雨
遥かな
空の高みを
ひかりの ....
肩甲骨
と彼は呟いたが
そこから話はどこへも進まず
木管の音が間抜けに溢れる
さっき沸かした湯が
冷めていく
嗚呼、
髭。
なでられ なめられ
めでられ めくられて
いるときに また
硬く 近く 拒むのだった
キッチンで
蛇口で
ぼくじしんのようなあらわれと
いっぽんの ....
商店街の切れこみを
うごく
標識を呑みこみ、
標識に呑みこまれていく
警告する権威が さっきまで
目の端に有ったことも
呑みこみ、呑みこまれて
ジ ....
好きな小さな白い花の話をして
通じないのがあたりまえだと
知ってるのに
それが通じたときの
まるで透明なお日様みたいな
あたたかな光を浴びせてくれるみたいな
ちょっと、恥ず ....
平面の邸宅に犬と要る。画用紙は満開に ぶちまけられた。
沸き立つような甘い香りで窒息していることに
築いてはいないのか、気づいてはいないのか。
声をあげても聞こえないのか
みな素知らぬ顔、 ....
満ち足りた空虚、真空が同時に充満でもあるという逆説 ─
めくるめく露出した壊れやすい肌をめぐりゆく眼差し 二つの柔らかな暗礁のあわいが引き起こす動揺と
同時に
爪先に打ち寄せるこ ....
みんなへありがとうさま
さまざまな
人や物事に
さまざまに
支えられているから
当たり前のこと
だけど
ごはんは自分の体を
作ってくれる命だから
いただきます ごちそうさま
....
「軍国ラゴスには、まず五人の千人隊長がおります。
その下には五万あまりの兵たちがおりますが、
その士気はそれほど高くはありません。
これは、小国に限った事柄であると言えましょう」
「 ....
ハッジズ・ア・ラ・ガランデは武勇に秀でていた。
それは聖騎士に任命されたアイソニアの騎士にも、
及ばないものだった。
アイソニアの騎士は、アースランテでいたく厚遇された。
「アイソニアの騎 ....
1950年ごろ x線フィルムを利用して
東欧の街中では 海賊版レコードが
出回っていたらしい
「淡谷のり子」のもあったという
いつか仙人になりたいと想っていた
仙境で仙女たちと歌舞音曲を尽くし
詩歌を交して樽を飲み尽くすのだ
えっ。それって仙境、、、?
という声もありそうだが
亀仙人も女好きではないか。
....
弱さを吐露する場所はどこ
高架下、100デシベルの電車音
夜中のグラウンド
水の中
ああ、高架下までは歩くのだるいんだよな
夜にグラウンドに入るのは怒られそうだし
水は冷たいし風邪 ....
山育ちなので 傷は自分で嘗めて治した
月がしだいに瘦せ細り また少しずつ太るのを
薄目を開けて時々見ながら
朽ちた倒木の根元の洞に潜り込み
飲まず食わずで幾晩も
痛みは知りません 傷つい ....
いちばん良いピエロが 震えている
夜の都で知り合った寒い国の人を待って
黒いマスクを着用しているの ダメ?
じぶんにぴったりのじぶんを見つけらるから
朝日が伸ばして ....
この優しい
光の午後
すべては許され
ひのひかりに弾けて
緩やかな斜面を
ゆっくり転がっていく
孤独を受け容れ
決して消えない罪を受け止め
独りの魂が
身軽になり
柔かな陽射 ....
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