絹のペチコートの恥じらいで
揺れるペチュニア
私がおまえを摘み取る時、
断末魔の叫びのひとつも
上げて見せよ
傷痕残るこの右拳を
雌しべの涙で染めうるならば
....
大好きな君の
そばにいたくて
そばにいれなくて
傷ついたフリして
君を困らせて
君がここにいてくれること
当たり前のように思っていたの
そんなのワガママだよね
そんなのユメ ....
何にも言わないで
で転がってる
から
お父さんみたいな
怖い顔
なのに
なんだか
かわいい
めでたい
なまくび
お酒でも
飲んだの
真赤な
気付いたら
傍らに
転がっ ....
憂鬱だね
ゆううつ。
ユーウツ。
新しい場所に
やっと慣れてきたと思ったら
毎日、
同じ場所に行って
同じことをして
同じように帰宅するのが
嫌になった?
でも
....
この身の重さは唯一の持ち物なのか
引き摺る体は傷に塗れ
手には見知らぬ荷が積まれ
この身の重さは捨てても消せぬ
ならば足を切れ腕を千切れ身を抉れ
血は絞れ管を絶て
....
わたしはあなたの顔をつかんで
こじあける 歯型 の
わたしの腕を救いだす
床板をたたく あなたのかかとが荒い
並ぶまで屈めて 指先で
ちいさくバツのしるしをつくる
しい と
前歯で息 ....
ぼくときみは違うから
同じものにはなれません
でも
同じくらい価値のある
別のものにはなれるはず
閉め切られた直方体
その中で
向かい合って
投げているのは見えないボール
そのひとつひとつを
正面の相手が弾き返す
まっすぐ伸びた腕
しなやかな肘
打撃音
右腿への苦痛
い ....
図書室で本を開くと
誰かの髪の毛がはさがっていた
細くて少し茶色がかった…
それは置き忘れられた誰かの遺伝子
合理化なんかが叫ばれて
背表紙の裏に潜んでいた
小さなカードがなくなっ ....
ディスプレイは視覚と前頭葉を刺激して
パーソナルコンピュタは外部と繋がる出窓
望みの世界とアクセスできる
視覚情報は脳天直撃
魂に影響する
今一度 ここを 押さえろ!
....
今にもねようとふとんにもぐり
君の肩に鼻を押し付けていると
とおくのとおくで猫が
ぎにゃあ、ぎにゃあ、と生きているのがきこえ
君もわたしもまだ死んでいないみたいに
はじまるの ....
彼らは雨の打つ水溜まりの中に
弦を弾くような哀しい旋律を落としたり
大雨に傘を差しながら
鍵盤を叩いて波打ったような足跡を残したりするのだろうか
夕方の沈んでいく草の色に
作家を満た ....
ホンモノは強い
ホンモノは負けない
ホンモノは泣かない
ホンモノは格好良い
ホンモノは偉い
ホンモノは正しい
ホンモノは何でもできる
ホンモノは何してもいい
....
立ちすくむもののようにあるが
けっしてあきらめてはいない
落日の光をあびて
すてられたもののようにあるが
決意のはての姿なのだ
清涼な空気をさいて
鳥がなくとき
景観のさけめから
あふ ....
ニンニンが餌をねだる
初夏には寒い夕暮れ
上の部屋からカップルが団欒を囲みながらこぼれる笑い声
散かった部屋
灯りが白々しい
ニンニンが餌をねだる
初夏には寒い夕暮れ
....
電車で
化粧するひとがきらい
優先席で足広げてすわる
わかものがきらい
コンビニの前で輪をつくる
強がってる中学生がきらい
昼間っから酒臭いくせに
舌打ちしてあるくおじさんが ....
もうウンザリなんだ
街に降る雨とか
喫煙所から聞こえる金切り声とか
食堂のサラダとか
ゴシップ紙とか
そういうものが僕をウンザリさせる
五月の憂鬱が僕を襲う
もう ....
私の秘密のお気に入り
それは もう3ヶ月も停滞しているあなた
待ってるよ
私の秘密のお気に入り
それは 昨日すてきな詩を書いたあな ....
水の上にアズキ大の、血豆がういていて。
そっと手に取ればペシャとなり。
不安はつぶれず、つぶさず
深い森の映画を見たあとからねむくて眠くて
気を失うように寝てたのに
まだ 眠い
....
山岸さんは、
もう いない。
おさるさんに似た顔で
さようなら
もいえず
むねにちいさく根づいたきずが
うずくのである
おさるさんに似た顔で
いま
さようならをいおう
山岸 ....
シャンプーの後に
お湯で泡流さないで
そのままお風呂出たよ
いい匂いだし
髪型だって自由に変形できるもんね
あんまり気に入ったもんだから
会社にもそのままで行ったよ
「課長そ ....
等間隔に敷き詰められた枕木
地平線の彼方揺らぐ陽炎
線路を辿り旅する二人
汽車とはしばらくすれ違っていない
水筒の中身は空っぽ
乾いた地面にしみ込む汗
サボテンの森からはコヨーテの唸り声
....
ポケットのビスケットが
粉々に砕けて割れた
壁にじっと押しつけていたせいで
鳥が飛び立つのを見たかった
小さなクロツグミが羽を広げるのを
僕はしくじった
ビスケットは無残に割れてしまった
....
上
この上
どこまでも
高く高く続いて
てっぺんは見え ....
(1日目)
身欠きニシンの煮付け
餃子のスープ
ヤッコ豆腐
ほうれん草のお浸し
(2日目)
酢だこ
ソーセージ
かき玉汁
納豆
(3日目)
サバの味噌煮 ....
光は緑に柔らかく
街道には
緑風が吹いている
五月の光は風なのか?
さくら散る幻の芥
街道には
柑橘系の白い香り
この国は違えたのか?
光は緑に ....
電車の窓を震えるように水の玉が流れていく
ピアノは旋律を増して世界を高ぶらせ
その中で私は窓を這う水玉を見つめている
世界は私に嘘をついている
本当は私は深い溝で取り囲まれ
溝の中に ....
080513
筵旗を立てて
官庁街を練り歩く
憲兵隊長が駆けつけて
最敬礼するのを尻目に
犬が吠いている
雷が鳴いている
最後まで気付かなかったが君が涙いている
夜が明ける
窓を開ける
何時の間にか胸にぽっかりと
穴が空いている
もっと早く
もっと速く
現実から逃 ....
月夜の晩に
月に向かい
踊るのさ
サンバやチャチャチャは
無理だけど
虫の声と
風の音を伴奏に
両手をゆらり
ゆらゆらと
月をあおぐ
狐の舞
虫の声に
....
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