床に座り込んで
ゆっくり体をすべらせる
頬に当たる冷たい床の質感
さらさらとこぼれて落ちる
ちぎり捨てた紫陽花の残骸
青紫 赤 青 紫
黒い燃えかす
足音を忍ばせて歩いて
流しにあ ....
ひとつの悲しみが
シャボン玉と一緒に消えた
辺りをどんなに見渡しても
答えなんて見つからなかった
雨は降っていなかった
どうせなら夜になる前にと
目を閉じて星を数えた
ひとつふた ....
たくさんの夢を見た
それはまるでそこが故郷のような
戦時中の異国であったり
今はもういない家族と一緒に
得体の知れない大きな敵と戦ったり
全てを飲み込む水が押し寄せる街の中で
....
ドッシリと 暖かい 大きな柱の 家
大学生の頃 そこに 住んでいた
少し離れた所にあった 畑
友人達と 野菜を作っていた
春に みんなで播いた 種子
夏は 誰もいなくって 一人でせっせと ....
全ての恋人達に死を!
何も怖れる事は無い
君達は死をもって
永遠の幸福を掴むのだ
恋人達に死を!
何も恐れる事は無い
君達は死をもって
不安と恐怖から解放されるのだ
過去の後悔も未来へ ....
桃の心臓をかちりと割ると
滴り落ちるのは
椿の深い唐紅花の唇
涙より沁みるのは
歯茎から抜けない
本心の建前
みずみずしく透き通るのは
海に砕けた夏の記憶
恋の夜に{ルビ馨=かお}るほ ....
案内してあげるよ!
火山でも深海でも
君が行きたいと思う場所なら
どこまでもナビゲートするよ!
さぁ、どこへ行きたい?
えっ、どこでもいい?
つまり ....
また嘘。
するする、紐を引いて早く帳を下げよう、足先まで隠すように。
夜に紛れた筈が悪目立ち、珠の眸は、蜜蝋に点した炎。
寒い、と呟く。
いつの間に衣服を脱いでいたのだろうか。
....
{引用=
彼の右腕を切断した翌日から左目が痛み始めたがその程度でよいならば受け入れよう
E165は漫画のような瞼をしてただ僕を見ている 見ているだけ にっこりと笑んだまま死んだE165は夢 ....
左手をうしろにまわし
羽をこぼし
幸せをのがし
灯りを点ける
命のない明るさが
粉のように甲に降る
長い長い長い夢の
つづきをどこかへ置き忘れている
鉄の隙間に生え ....
{引用=
手に入らなかったもの
これ
あれ
それ
きみ
うつくしかったのだ
ほんとうは
すばらしかったのだ
世界は
そういうものだと思っていた
雨が降 ....
私の心臓は
金属で出来ているから
感情なんて持っちゃないと
君は思っているのだろう
ステンレスの指先を握られて
公園の木陰へ導かれる時
胸のこぶし大の金属は
かすか ....
1000円カットで目をつぶるのは
髪型に特にこだわりがないから
似合わないねと友達に笑われても
仕事場で怒られるよりはマシさ
「前髪は2cmくらいまで切って、右は出して
後ろ髪はそれに ....
もはや此処には
やむことのない雨しか降らない
きみの水晶体についた
糸屑みたいな傷
それは世界の
傷だ
もはや此処に ....
窓を見ていました
身体のどことも違うガラスの質感でしたが
手などの白いあとはかすかな
生きていたものたちでした
あの窓の向こう側に
はたして外はあったのでしょうか
ただ立ちつくすだけだ ....
捨てるように なぐり蹴るように
削ぐようにして
落としていっても
それはあなたの ものだ よ。
てのひらに集まる
てのひらによせるならば
そう 小さな花びらのやさしさで
包 ....
影が一人増えた
灯された
蝋燭が役目を終え
また
一人影が増えた
重い空気が
脂汗を誘う
冷たい空気の下では
音の伝導率も高い
影が座り込む
行儀よく
影が笑 ....
黒く焦げた
手紙の切れ端
風に舞い上がり
粉々になる
これでもうあなたは
どこにも居ない
ずり落ちた先は
知らないところ
錆びたドラム缶の中から
聞こえてくるのは
祈り
....
冷たい足
遠くで水の音がする
『トンネル』
指針をなくしたなら作るしかない
自分で作れないなら誰かに訊けばいい
そんなふうに言ってた
でも誰も教えてくれなかった
それでも歩く ....
血のにじむ空をゆびでなぞる
なぞりながらする自慰の必然性で結わかれた髪の毛のリボンがほどけていく
地下鉄の券売機の中に吸い込まれていく札をみている
どこにいくんだろう
あたしはこれに乗っかって ....
ぼくは
きみのヒーローでいたい
きみの目に
ぼくは強くて、かっこよくて、やさしくみえる
そんな魔法を
きみにかけているつもり
きみの前でやらかしちゃったときは
きみの目をみて確か ....
三原色のフィルムを通して
お前は見ていたんだろう、それらを
整備不良の1200ccで擦り切らしながら
走っていくものだから
スクリーンに映した虚像みたいだ
光速に呻き ....
傘までも逃げ散る月曜に
体温を奪われた透明傘
水玉越しの水溜まり
電線は交差しない方が良い
映り込む景色を真っ直ぐ走る
線、雨上がりの青い天井
別世界へ潜りたくて
足を踏み入れて拒ま ....
つ、たん、とわずかなタップダンス、軒先を転がるようなリズムがして
時のながれをひとあしおいこして行く
あのひとは、いまごろ猫だろう、思いのほか自由な四肢で世界を掻い ....
このところ
夜の音は風のなか。
風のなかなのに
風の音をきいても
夜はいなかった。
心が 心が
心のままでいられなくなりそうです
今 今私
光の速さで
後ろ歩き
だだだだだー
{引用=何を思い出した?
うん。そうだね。
あのときの涙。
うん。 ....
梅雨どきに疲れがでるんだなんて
あなたはやっぱり年をとったんだね
地球がうまく見えないんだなんて
ちょっと余裕なさすぎなんじゃない
かんぺきな芸術
あとだしジャンケン ....
雨のそぼふる
路面に一人
いつまでも濡れている
あの丸い小石に
僕はなれるか
息を吸うては、吐き
息を吸うては、吐き
ヘッドフォンで塞いだ
左右の耳に流れる
素晴らしいメロディ
( 魂 )の、充電。
自らもうたいながら
日常へ踏み出す、 ....
電車に乗ってどこかへ行こうとしていた
何処へ向かおうとしているのかは分からない
病院だったような気がしないでもなく
山奥の施設のような気がしないでもない
見たことのある風景同士が
直 ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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