その鏡に映るのは私だが
その姿はあまりにも美しい
十六歳の私は扉を開け
そして二度と戻らなかった
その姿はいまだ保存されているが
その言葉はあまりにも醜い
あざらかな夕映えは
....
悲しすぎる日々に
傷つかないように
心 緩慢な水のように
それでいて敏感で
すぐ涙で満たせるように
永久に 縮まらない
数センチを
夢中でつめていて
それで 幸せだった。
080624
灯心草
藺草のことなんですがぁ
蒸し暑い午後
開け放たれた
座敷の真ん中に
寝ころんで
真新しい ....
さっきの話は聞かなかったことにして
君を悩ませるつもりはなかったんだ
僕のことは気にしなくていいんだよ
君は君の幸せを選べばいい
ピエロの仕事は笑わせること
泣いてる姿は見 ....
リンゴを食べたことがおれたちの罪の始まりだなんて
ストラトキャスターを掻き鳴らしながらあいつが歌う
トランプで掌を切ったおまえが部屋の隅で泣いている
カシュクールの胸元から覗く真っ白い肌と青の下 ....
一、
まっくら まっくらがりが まず
鎮座、回転、連続回転
わからない
わからないよ
どうしたって、
まっくら
まっくら
二、
放射している
いがいがのとげ ....
だれかがしんだとき
おわるなにかがある
こころのなかにぽっかりとあく
あなたのスペースは
なににもかえられない
たいせつな、たいせつなものです
いなくなったのに
いなくなったきが ....
幸せというものが
限りなく平穏で安らかなものであるなら
私の死もまた限りなく幸せなことなのだろう
すこし昔の話をしよう
僕らがまだ幼くて
あまりに子供だった時の事を
覚えてるかな
手のひらにのせた楓の葉を
引き裂き 引き裂き
空に舞い上げた日の事を
母さんが好きだった桜の花を
....
あなたがいてくれたこと
私が未来を見つめられたこと
泣きたい時 辛い時
すぐそばにいてくれたこと
何気ないもの そのすべてを
楽しいものにしてくれたこと
あなたがいてくれたから
今の ....
心にあふれてくるのは
ありがとうの気持ち
すなおになんて 言えないから
おてがみ 君に
いつだって どこにいたって
離れてたって 会えなくたって
つながってるよ だから
おてがみ ....
自分の存在すら
掴めてないケド
何となく
感じてるんだ
・・・私は あなたが 好きです・・・
でも
この気持ちは
誰も幸せにできないから
大切にしまっておくンだ
今を
....
そぐわないものに心惹かれるのです。
アスファルトから伸びるたくましい雑草や、
青々と茂り視界を遮る街路樹や、
花束の中で枯れてしまった一輪の花に。
その景色に溶け込んでいない存 ....
雲がうごいて
その子の足の下に
影がやどった
その影に
モーツァルトの顔が
透けてみえるのだが
彼は影にだけ気づいていて
自分をのみこむ大きな影にだけ
気づいていて
無垢 ....
極道のパシリのような学生運動の残党を
羨ましく思いながら
確かに当時、吐け口も見い出せなくて
いつもボクは何かに飢えていた
掴むことさえできない訳の解らない悔しさ
曖昧でどうしようもでき ....
八方の声に伴って
いしを砕く渇いた音がする
毒がまわる
のたうちまわる
回転木馬のしんぜうを
握り潰した私の
血と涙に違いはあるか
精神の死を願う
空を飛ぶ夢を見た。
見 ....
花屋へ行って 鈴蘭を買って来て下さい
野生の鈴蘭が咲くまで
私は待っていられないのです
どんな花よりも 鈴蘭は
私を和ませてくれるのです
優しい気持ちにさせてくれるのです
あの小さな釣 ....
満月の灰皿に
吸殻を押し付ける
真っ暗な犬
大きな体が闇に溶けた
此処に居るぞ、と
吠え立てる
ネオンに映える
スパンコールが
一瞬の流れ星
赤い車が
クラクションを響かせ ....
王子さまが早くあたしを見つけてくれたら
こんなにやきもきしないんだけど、
王子さまは近眼なのか、
なかなか見つけてくれません。
あたしはここにいるよ。
あなたは今、どこにいますか ....
ヒトと戦車 そして騙しあい
限りないその束を 何度も窓から棄てましょう
愚者と路 そして嵐
そんなに苦しいなら もう一度生まれ変わりましょう
偶然と音楽 そして貴方
もう触れないかも ....
なまなましい透明な輪郭ばかりが
声をともなって底からわきあがってくる。
止めようと思ってもとまらない
体が、ふるえる、ふるえる。ふるえながら
私はあなたのゆびばかりをしゃぶった。
止まらない ....
憂鬱色の瞼のような
夕暮れが降りる頃
うすい光をまとった
ひと群れの唇が窓のそとを過ぎる
「モクテキは何か」
「今 何をユウセンすべきか」
「シテンをどこに置くかが重要だ」
(なんて
ゴシドウくださるおかげで)
くちゃくちゃの紙クズみたいな
オツムの中は
ひ ....
数学教師の話を子守歌に
退屈の海に浮かべた夢の船
教室の窓から飛行機雲をなぞって
誰よりも高い空を見ていた
放課後はバスケのフリースローで
誰がジュースを奢るか賭けていた
....
電車の中で
電車の窓越しの僕越しの影をみていた
影越しに僕からは湯気がたちのぼっていた
制服を着た男子高校生二人がアイスを食べている
ふと、どういう季節なのだろうと思った
左端から、→どうし ....
空の名は
曇ることが ない
大雨だろうと
快晴だろうと
空は、空
不純なものの一切を
それとは知らずに
ながらく含み
おそらく とわに
静止をしたまま
....
伝えたいことを一気に打ち込んだら
何て書いてあるのか解らなくなった
変換キーを押すたびに
簡単なセリフが難しくなってゆく
それでも送信する
不思議と
何かを伝えた気になり
不 ....
彼女の誕生日は七月七日
七夕の日です
そのせいかどうか
彼女は星がとても好きなのです
星のブローチとか
星の携帯ストラップとか
もしかしたら
三つ星のレストランとかも
でも彼氏は
せ ....
何時か見た映画の様に
害虫は焼き払えばいい
連中の頭上から爆弾ばら蒔いて
何時か見た映像の様に
害虫は叩き潰せばいい
地割れと瓦礫のサンドイッチじゃないが…
そうさ
俺には関係無 ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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