草刈の
虫のざわめく農道に
白いシャツをはためかせる
たちこぎの少年
雷雨にぬれる
つかわれない傘を握り
たぶんすこしにやけていた
長い髪の少女
生ビールをゆっくり
味わうよ ....
不安なことが押し寄せてくる
いつかが今になろうとしてる
口では余裕なふりをして
部屋ではガタガタ震えてる
揺るがない自分が欲しい
自分なんてものは
手に入れ ....
日陰の風が吹き
白い鳥が集まる
曇の淵
まぶたの上
雨は上がり
陽は遠のき
もうひとつの熱の雨も
水たまりを去ってゆく
上からの光が届かない穴に
花が ....
命の音
低いゆっくりと
脈うつ
安心する
力強い音
こみ上げる思い
恐れ
不安
喜び
望み
恵み
楽しさ
君と過ごせる秋の道を僕はそうっと踏みにじる
風が木の葉を散らしながらなにかを訴えてくる
君の言葉を
ひとつひとつが木霊して
僕を暖める
きつくコートを絞め皸 ....
「期待」する事は 日焼けの後の痛みに似てるわ
§黄緑色の花嫁
真っ白で真っ新のウェディングドレスに包まれて
あの丘の上で笑っていたのは
黄緑色の・・・
※ ....
新たな世界を告げる髪束
男性器に触れて 抱擁を爆発させる
雲ひとつないわ 粒ひとつないわ
雲ひとつないわ 粒ひとつないわ
新たな世界を告げる髪束
脳震盪握る手で 撫でしく鳴 ....
新たな世界を告げる花束
拡性器に触れて 抱擁を爆発させる
虹の詩を読む 天人の汚れ
男性器に触れて 喉を転がす
新たな光を掛ける花束
項に垂れて 白黒させる
腹の膨れた剥げた熟 ....
置いてきた
始まりは
よく考えれば分かる場所にあった
家の中なのだ
四つの言葉は伝染する
太陽に
抱かれて
今僕が生きている
まだよく分かっていなかっただけ ....
あふれてくるよ
書きたいことが
洪水のように
『超伝導』
『日記療法』
『窓辺の決意』
何を書こうかな?
どれから書こうかな?
温存していた言葉達に
早く日の目を当て ....
星がスクランブル交差点に静かに鎮座する
真夏の正午
すべては開かれ閉じられた
赤い道は軌道をはずれ
はるか
ケプラー氏の海の家
正装したカブトムシたちの
厳かな結婚式
少年たちの背中で ....
愛を語るにはまだ若すぎる
遠くで見ているだけの日々に
拘束され続ける体躯
心は既に限界を突破していた
誰も悪い訳ではない
一度きり
どこで選択肢を間違えたのか
何を履き違えたのか
....
いつも、つねに
私の体を流れる
“冷たい風”
どこから
吹いているかは、分かる
北 でもなく
ましてや 南でも ない
私の心の暗闇から、だった
二度と還りたくな ....
去年、サイパンの土産物屋で買った
十字架のペアネックレス
あの日、あの時
僕が彼女から眼を離さなければ!
教会の長椅子で想う
鳴り響くパイプオルガンが
頭の中で こ ....
雲があざやかだ
ほらそんな風に後ずさりする
風が糸をひいている
風が糸をひいている
ほらそんな風にあざやかだ
乳胸 見下ろす している
ビルの屋上はよくビルの屋上はいいというけれ ....
夏の星座も綺麗に見えない街で。
夜空を一人見上げて。
必死に星を探してみる。
一等星、直ぐに見付かって。
ちょっと空は広がって。
けれど、それしか見えなくて。
果て ....
恐いんだな。僕は。
3年前、知り合いが死んでしまったんだけど、
それは何の前触れもなく。
僕は彼の顔も覚えていて、
いい人だったことも覚えているから、
ただ、なんで、と思った。
僕の体 ....
{引用=
***
}
ベッドの下の人たちを看取る
{引用=
***
}
自動二輪の音がきこえるしんしんと
暗闇にほの白くうかぶアークは
かわらずまわっているのか
確実の ....
歩いてみようと思ったんだ……
朝、
ドア開けた。
心、まぶしくて。
大げさなことかな?
ほら、街、
眠たい目をしてさ。
い ....
早夏に 散り遅れた雨雲が
スコールよろしくざんざんぶらす
傘の下で
本当は投げ出してずぶ濡れたい
そんな大雨のなかでの抑え易い衝動が
傘の下で
本当は水溜まりで靴を ....
昨日ひろったきれいな小石
たとえば人は
磨かれる前の宝石の原石のようだということ
未完成なままの美しさを知っているから
だからそっとしておいてください
そんな淋しさ
....
落雷
暗転
部屋の中
懐中電灯が見つからない
手探りで
探して
探して
探り当てたのは
君の手のひら
静かだね
星が綺麗だね ....
全人口の5%はそういう人種なんだと コリン・ウィルソンは説いたが ほんとに5%なんだろうか どう考えても50%には達しているような気がする 50%が泣き叫ぶ 50%がわめく 俺の声を聴いてくれ あたし ....
猛吹雪
夏なのに
真っ白け
景色の方?
頭の方?
何も見えない
何も見たくない
頭脳回路をシャットアウト
浮いてる?
そうかもね。
....
目が覚めればキッチン
冷たい床に背を着けて
仰向けの天井を見ていた
天井でゆれる光、あれは
水面
キッチンを満たす液体
懐かしく吸い込んで
天井に(水面に
浮かぶ(ゆれる
花びら ....
昨日と変わらない
おはようのメールが
私の心を惑わせるの
勘違いした心が叫ぶ
私たちはまだ大丈夫だよ
期待して喜んで
嘘で塗り固められた
大きく膨らんだ心の片隅
冷 ....
ふと
君のことを思い描いて
世 界 に気付く。
本当に何気なく
ケータイをいじっている自分が
やっぱり空っぽで
どこか、
足りなくて
それらを埋めるためだけに
うず高く積んだ ....
ポータブル
OR
トイレット
??
う〜ん・・・・・・
う〜ん・・・
トイレ!!
三年ぶりに
セルフ ウンチョス
の、
意思表示
脱オムツ宣言
光の
脱オ ....
同じ場所に立つことも許されずに
思うだけの時間
声は届くはずもなく
微かに 指先をかすめる
ぬくもりを たよりに
苦しくても 悲しくても
乗り越えられるだけ ....
なにもない部屋の中で
ぼくがひとつ
転がっている
さっきまでふたつだったのに
いまはひとつになった
夏の夜は蒸し暑い
指の間にも汗かいて
まぶたのまわりもしっとりしてて
ひざの裏が ....
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