笑顔の種を育てる為に
大粒の涙を流すんだ。
私と君との間には
何が残っているのだろう
別れようと言ったのは
君なのに
何故そんな顔をするのか
私には解らない
ヘビースモーカーの君はいつも
煙草と香水が混ざった
君の匂 ....
本当はあなたが生まれたときに
おめでとうと言いたかった
私の知らないあなたの時間に
こんなにも嫉妬しながら
また季節を一巡りして
出会えた感謝を伝えたい
公園のブランコの影がのびて
....
湿った手の平がうっとうしかった
道には熱が漂っている
怠けた歩行者たち
通りすぎる自動車
吐き出される熱が見えるようだった
赤くなる空
血を吐く空の結末は
誰もが知っている毎日
繰 ....
少女は紙を丁寧に折り
いびつな筒を作りあげた
彼女はそれを器だと言う
満足げに頷いて
人差し指に口づけた
指で器の底を擦っては
また人差し指に接吻
水が漏れないように
続いてゆくた ....
なぜ、と
疑問を投げかけていたらきりが無いのですが
それでも脳内に渦巻いているそれらを
抑えておくのもどうも滑稽のような気がして
連絡帳を出すときにそおっと、
母の書いた言葉の後に慣れないボ ....
地に足が着ききらない物語
表面にとどまる心象描写
もっと深いところがあるんだ
と
したり顔で批評するのは
簡単だけど
人の声を得て
人の身体を得て
息を吹き返した言 ....
空を切る
豊かな梢
水色が蒼くて
空が悲しんだ
母のわだち
面影は
追いこす光
空を切る
豊かな梢
水色が蒼くて
空が悲しんだ
蝉が鳴いた
目眩する空
川の上を走る
望郷のわだち
夕べの愛欲
昨日の息子
空にこだます
光たちの臨界
蝉が鳴いた
目眩する空
下唇を噛み切って
何かになりきっている
派手過ぎる感情 優しい鼓動に包まれて
もうこれ以上何も伝えられない
血の囁きが 時に僕を抱き
眠りつく夢のなかで 私は幻を創った
脈の ....
お父さんは
となりにいるよ
夜、仕事を終えた次女が
君の病室に行くと
ほとんどの場合
君は眠っているんだけれど
次女が
病室に入ったとたん
なぜか
ぱっちりと
瞳を ....
クラゲはとっても化石になりにくい
と思われていますが
絶対にならないってこともなくて
なってしまえば化石です
オーストラリアには
クラゲの化石がたくさんでるところがあって
岩になった砂 ....
現代の電車は無人島にも行く
ガタンゴトンと無神経に
海の上をレールでつないで
深海魚を窒息させた
現代のゴミ箱は宇宙にも行く
すでに地下は埋つくされ
色とり ....
過去と未来は繋がっているけれど
{ルビ現在=いま}はその間にあるわけではない
時間という見えない軸のまわりを
ゆうらりと漂いながら
思い描くものが未来であって
脳裏に焼きついているものが過去 ....
東京の街に出てきましたという君がうらやましかった
*
そこにある建物が
中学2年生のころの記憶となくなってしまう
電車通学の
黒光る学生服が世界との接点だったころのぼくらに
溶けて ....
ノートPCの電源を切って、外へ出た。
この郷で、今年はじめての夏の夜。
夏の夜のこと
「詩人というものは実に立派なものだ。人々に現在の世界を伝えられる」
何処かの有名詩人が ....
いつも答えを探してる
路上の白線の上
電車の床下
人工の護岸
森を吹く風
だけど
最後の答えは
世界中のどこでもなく
この脳の中に生まれる
与えることと求めること
その間の
不確実さに揺さぶ ....
目を追った先の、
飛行機雲が描いた、
初恋の計算式
イコールが、ひとりぼっち
わたしは駆ける
みずいろの自転車に
またがり
草風がその前輪に巻きつき
死んでゆくのだけれど、
だ ....
砂を
体中の空いてる
穴に詰めていく
埋め立てた人工の砂浜の
ほつれたぬいぐるみが
さみしそうに息をしている
「あなたのコドモを産むよ」
と笑い
雨上がりの
草いきれで肺一杯にして
....
庭先にすずめたちがいて
すずめのてっぽうが生えていて
猫は砂利の上に寝転がって
ぎい、と蛙の声
ベルギー流の燗つけビールを飲もうか
中国流の人肌ビールを飲もうか
いや今日は
常温の日本酒 ....
<髪>
額にかかる倦怠を
耳元でうねる躊躇を
きっぱりかきあげて君は
さらさらと綺麗に笑った
<目>
ホントを見過ごしてしまったり
ウソを見破れなかっ ....
腋の下にブロッコリーを生やしたいと願う女
お前はほんとうの意味でどうしようもない女
腋の下にブロッコリーが生えて困っている男
わたしはほんとうの意味でどうしようもない男
そんな二人が惹かれあう ....
カニクリームコロッケを投げるのはやめてください
わたしのマンションの玄関ドアーに向かって
カニクリームコロッケを投げるのはやめてください
わたしの自家用車のボンネットあるいは窓ガラスに
カニク ....
絶対的にめしが不足している空間で俺は
カンフーの極意を知る尿と戦っている
知恵と勇気が通用しない相手に俺は
なす術もなく翻弄されているデイズ
尿瓶に満載された何者かの尿が
ガラス越しに挑発的 ....
氷の中では
時間も止められるし
欲しい物はいつでも
手に入れられるという
人類の傲慢だと
私は子宮で考える
若く清らかなうちに
冷凍保存が義務化されて
いつでも安全かつ確実に再生さ ....
どうしてこう
脈絡がついてしまうのだろうか
昨日みた夢は
いまはもうない実家の建物が舞台で
ベランダに猫が三匹いた
うわあおぎゃあうわああああ
この家の主人は病気かいと訊ねれば
うわあお ....
無機質な玄関で
蝉が震えていた
柔らかく透明な
命の中心を捕まえて
僕は木の根元で蝉を放した
けれどその木に蝉は止まらず
僕の掌を蹴って飛び立った
まるで七日間の全てを振り絞るよ ....
家の中では序列が決まっていて
お母さんが最初で次が君 そしてやっとお父さん
君が起きてくると休日でソファーに寝転がっている
父親の顔めがけて猫パンチをお見舞いするのが
挨拶代わり
「こら ....
俺は何がしたい
金が欲しいのか? 時間をムダに使いたいのか?
31歳 世間一般では立派な大人
結婚して 子供が生まれて
だが 世間一般ってなんだ?
好きなコト ....
むっとするような草の匂いをかぎながら
僕は雨を待っているんだ
こんなふうに湿った空気の朝は
何だか楽しくてしょうがない
もういいかい
まあだだよ
ほら向こうで呼んでる声がする
....
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