柔らかな肉をはむ様に
どうしたって優しくしなくっちゃ
毎日が退屈になっちゃうから
目の前で小さな虫が跳び跳ねる様に
何かの儀式みたいに意味も無く踊りながら
風が涼しいね
夜だから
....
日常にあふれる音の数だけ
日常は動き続けていることに気づく
それが小さな虫の音や
少女が練習するフルートの音色だったり
どこかの家族の会話だったりして
そんなかすかに聞こえてくる音に安心 ....
食事を始めた
一口目に
山盛りポテトフライの皿の
隅っこにのせられた
パセリを食べる
噛み切れない小さい葉達が、苦かった。
今日も世界の
あちらこちらの食卓で ....
彼女はシャワーを浴びながら歌を唄う
水の流れに乗せて悲しい歌詞を
まるで日曜の午後のようなのどかな声で
でもどこか切実に聞こえてしまう
すごく心地よいのだけれど
ジーンズはベランダにぶら下 ....
どこから来てどこへ行くのかって、普段は気にも止めないような事想う、最終電車。
地下鉄の景色は真っ暗に長く、速く、見失いそうだから泣きそうになった。
笑いながらバイバイって言うんだ、
....
080812
57577 57577
戦闘画面では
画素数を減らす
諸君には理由は
敢えて述べない
のべないのべますと
5段活用変化を思いだす
擬 ....
すき。ということばを頑なに使わなかった時がありました。
七月の夕暮れ。ひとしきり降った雨の上を歩いていました。
貴方を捨てるとか、愛を叫ぶことができないとか、そういった話ではないのでし ....
銀色の包みのチョコレイトを
いつかあなたにあげたくて いつも鞄にいれています
優しいあなたを温める一粒は 日に日に形を変えて
この夏に溶けていくけれど
秋にはまた新しいのを用意しますね。
....
50を過ぎた看護婦さんが
休憩時間も惜しみ
寝たきり患者の爺さんに
パンを千切って食べさせる
勤務を終えた夕方
棚に書類をしまう
白衣の背中から
電池が一つ、ぽとんと落ち ....
「オクターブ」という
ぼくの素敵な詩友の本
表紙を照らす
オレンジの陽だまりが
不思議な熱で
夏風邪に冷えたぼくを
温める
頁を開くと、追悼詩。
若 ....
図書館の斜め向かいにある、小さな喫茶店
いつもはここで暇をつぶす
ところが
普段はカウンターの中にいるはずのマスターがいない
どうしたんだろ
あれ?
何か物音が ....
細胞の一つ一つまで見たくなる
ちりぢりにほころんだその一部を
手にとる
たしかに死んでいる
外側はくすんだサーモンピンクに近い
端に至っては白く生気を失っている
水から引き ....
Je suis..
Je suis avare
Je suis drole
Je suis impoli
Je suis egoiste
Je suis dangereux
Je s ....
春を待つ草花みたいな瞳が
曇りガラス越しの
雨の季節みたく擦れていく
渇いた心を刺激する
はっか飴の匂いも
氷が融け尽くした甘いジュースみたく
紙タバコに薄れて解けてゆく
どうした?
....
080812
家族を困らせたいが
家族も居ない人たちが
枠のない世界に飾る
キミドリ緑の花飾り
お買い得のお値段で
道行く人に売りつけた
キミドリ緑の擬い ....
コンクリートの隙間へ
手をひたすとき、
かなしい人魚の
ほほえみが
過ぎる
その、
行方を追いかけやめた目の
放ってみせる空には
青のにじみが
よく似合う
....
音の陰の音たち
ゆうるりと振り向く
何もない場所に
署名はかがやく
落ちそうな首を片手で支え
どうにか眠り
どうにか覚める
音を見るたび さらに傾く
....
さよなら
大丈夫、泣いてなんかないわ
わかってたもの、ずっと前から
さよなら
大丈夫、だからそんなに泣かないで
わかってたでしょ、ずっと前から
さよなら
何よ、泣きたいの ....
080812
抜け作が傑作書いた
村中大騒ぎ
金メダルを贈ろうか
それとも奨学金
検討委員会が作られて
抜け作の進路を決めることになる
抜け作 ....
誰もいない路地裏の街灯の下
空を見上げて呟く
少女 一人
星も月もない夜に
膝を抱えてうずくまり
火照った脈を測りながら
忘れ去られた夢を食べながら
獏は大きくなった
誰も望みもし ....
まだ伸びきっていない手足
幼さを残した横顔
君は頬杖をついている
窓の外には退屈な午後の空白
夏を控えた空はしかし
君を少しも動じさせない
期待と倦怠は同じものだと
その瞳は語ってい ....
氷河の夜に
人、鳴動
かつて吼えたのは犬であった
白雲に閉ざされた暗色の宙を透けていく声は長い頭ゆえに耳の有無を己が羽で確かめることができない自称フクロウの考究に一抹の進歩をも ....
梅干めく祖母のたなそこに御影犬が四千歳
私は自分の頭を内側から食い破りつつある
きゃつ
きゃつ
噛み音に苛まれるのは忍ぶとしても
犬が耳から侵入しては心配
と祖母の詰めてくれた梅の汁が染み ....
わかってた
ずっと前からこうなる事
わかってた
だけど
毎日空が綺麗だから
もうちょっと
もうちょっとだけだと
言い聞かせて
見て見ぬふりをしてきた
だから
君 ....
僕たちは気づかないうちに
夜の闇に飲み込まれていて
人混みに流されていた
ほんの些細なすれ違いから
互いに伸ばした指先も
届くこともなく
雑踏の中に互いの姿を見失う
あとほんの ....
彼はもう夢の描き方を忘れてしまった
自分で生きることを忘れてしまった
流されることの気楽さに慣れてしまった
痛みをまぎらわす悪戯に慣れてしまった
彼はもう夢など描かないと思っていた
....
なにしろのろわれた生というやつだ
男文化へとへと
君のねーちゃんは
「男だってよ」の電話に
ぎゃんこぎゃんこ泣いたんだぜ
蝉がないてた
ねーちゃんもないて
あんちゃんたちは ....
付き合うだろうな、が
付き合ってしまえば
別れるんだろうな、になってしまう
いつものことだから
せつなく楽しむ術も身につけた
高速道路
よく冷えた車内
F ....
一枚の葉がふくむ記憶は
みどりにそまり
やさしく香る
かぜは
ときおり険しいけれど
その手をのぞみ
樹木はそよぐ
世のなかに
なごみの満ちた
晴れ間がつ ....
震える それは初めて
線が食べて 半分 解らない
性欲 抑えきれない
さまよう 抑えきれない
望みが弾けて
それでも 浮かぶ
このまま 忘れない
目では視えない 目の裏側に
....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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