きみはあたまのいいひとだね
そういってとおざけているのは
ぼくのほうで
きみのそのあたまのよさを
うらやましいとおもうし
にくいし ずるいなっておもう
でもそれはとてもすてきだとおもう ....
お盆休みが来ると
街は色を変えていく
都会から若者が消え、生まれ育った静かな町が
騒がしくなる
目も覚めやらぬ
太陽がまだ2度寝をしている頃
私は家を出た
日 ....
句読点の多い僕の言葉がいつまでも果たされない遺書のように真っ白い画面の中でぶら下がっている。だらりと舌を出し、眠るような瞼の重さで。君の罵倒を編みこんでロープにしたら、その先にある扉を開い ....
これからぼくは
いくつのことばを殺すだろう
それを
知らずに生きぬいて
いつか必ず殺されるだろう
ことばへ死にゆく
ぼくなのだから
これからぼくは
いくつの ....
一回分の歯ブラシ
一回分の石鹸
一回分のタオル
一回分のアルコール
一回分のコンドーム
一回分の努力
一回分の愛
一回分の人生
そして一回分のタバコ
一度きりの時間が流れた
今 ....
私の好きな人は
嘘が上手な人で
必ず日曜日の朝
遠くに出掛ける
ガラスの中の生き物を
何時も大切にしていて
コーヒーを飲みながら
流れる曲線を見ている
....
暮らすように歌う
寒ゼミの最後の声が
あかるいよるの雲の腹の
内側であふれている
世界ということばがあまくかじられて
「明日死ぬかもしれない」と
しろい猫が鳴き
び ....
ゆるやかな緑の山稜から
墜落した日差しに
めまいがする
真昼の木陰はさらに黒くて
鳥たちも飛ばない季節風
私の見えないところにも
染みこんでいく
切り絵の空に逆光のきみが
遠く ....
ポーリン、ポーリン
なんて可愛らしいカタカナでしょう
ポーリン
大地を
舞い降りる先を失ったまま
花粉は漂流を続けます
旅の仲間はたとえば黄砂
たとえば排気ガス
たとえば
....
せまい部屋の
小さな飯台をかこむ
家族がいる
いつもの朝だった
祖父はよく
僕のおかずを間違えて
食べた
だれも
気づかない
静かに人が食べる
音だけの
朝がつづい ....
十字架の下で貴方に会ったとき、私、
言い忘れてた事があったわ―
ピエタに寄り添う
私の教会。
小さな村の、たった一つの教会。
大きな十字架の下に、
「ピエタ」がある ....
夜空に大きな花が咲き乱れ
詠嘆する人々の声は
熱気とともに季節を彩る
私はまたあなたと二人
ここへやって来ては
花火を見上げている
花火は桜のよう
咲いては散り
散ってはまた来 ....
かーわいーいー 声 でー 鳴ーくーけれーどー
ボーディはーハイーテクー 凄ーいー やーつー
腕ー にーはー 光ーるー コーント ローラー
おー腹—のー スピーカー チャー ....
ここは第六世界太陽系惑星地球・日本国東京都四丁目のバーの中。
私はバーテンに言った。
「二、三個前のさっき、私が飲んでいたカクテルは料理だね」
バーテンはシェイカーを振るのを止 ....
揺れてほつれた柔らかい糸
歩みは途絶えた
息絶えた骨は何処かへ
口角だけが笑ってる
螺旋
水溜まりの中心はもう見れない
温い体温と垂れたこうべ
矢は折れてもなお突き刺さる ....
君のみどり色のところを
ぜんぶ
静かにしてしまおう
僕たちのゆびさきは
それはきれいな舵だ
このすこしの世界では
なくこどもと
あくたの色はもう見えない
ただ
朽ち ....
どうなってしまってもいいんだ
何時に目覚めようが
青白い光が
何時間も何時間も
眼球を痛めつけたあとで
朝焼けを見た
満たされてゆくようで
何も満たされないような
疲弊して ....
夢追い男
パチンコで
一攫千金を夢見て
スカイジェットに乗って
ベジタリアンの坊主
本当にいるのかな
妻帯者の坊主
やる気があるのかないのか?
ここは夢の世界
赤い薔薇で敷き ....
いちご味のアイスクリームが
水たまりに落ちて
七色の油が
水面を走って拡散していく
その上をコンビニのレシートが
巨大タンカーみたいに
悠々と流されていく
アスファルトにひざまずいて
....
渦を巻き
留まった一瞬に
気づいていながら
私は見て見ぬふりをした。
スカートを膨らませて
無邪気に遊ぶほど
少女でもないと・・・
吹き溜まっていた
何度も 何度も
ガタガタ ....
国道を南下すると
海がひらける
それは
わかっているつもりだった
潮の香りがしている
目を細めて見つめている
+
波打ち際で
砂をかく
砂をかくと
掘り起こされてしまう
....
夢を見た
舟で落ち合う約束をした
あのひとはちっともわたしを迎えに来ない
わたしはちっともあのひとを迎えに行かない
愛について
わたしたちは思い違いをしていたのか
そして
体をひ ....
ピーナッツバター
塗りたくって
朝がくるよ
オレンジの太陽
頬張って
目を覚ますのだ
あおい空と
あおい海
いつか
水平線がなくなって
すべて
とけてしまうのかな
....
動物園でしか見たことのない獣の前で
動物園でしか見たことのない夢を見ていた
あれがニンゲンのコドモだと
舌うちされたのを覚えている
そうあれは
舌のある獣だった
消費した肩で
かつて ....
珈琲を飲むとスッとする
読み終えたばかりの分厚い本の背表紙を撫でながら
浮かび始めた著者の思いを身体から逃がすように
ズッと音をたてて珈琲をすする
紅茶を飲むとほっとする
薄い湯気の ....
鳴き方を忘れた
紙の羊の代わりに
今日は僕が
鳴いているらしい
窓の外には
長方形のホテル
清掃局の車が
積乱雲を
斜めに横切っていく
この国には
たくさん神様がいて
全てのものには
それが宿っているんだって
太鼓と笛の音が聞こえて
僕はウキウキしていた
金魚やヨーヨーや
味噌おでんやチョコバナナ
好き ....
{引用=実り豊かに微笑する大地であり、アジアのアルカディアである。自力で栄えるこの豊沃な大地は、すべて、それを耕作している人々のしょゆうするところのものである
日本奥地紀行 イザベラ・バード ....
ゴゴゴゴゴ
ズズンゴゴゴゴゴ
発射される
みじかいカーニバル
青い空、青い海。
列島を4センチに見立てて
ゆきすぎる、没。
ゴゴゴゴゴ
ズズンゴ ....
深呼吸した肩を髪がくすぐる
淡い黄緑色のタンクトップは
夏を呼び出して
甘やかな目覚めに
ひとり 影遊び
片手でつくられたハートは
いうなればカゲロウ、
4043 4044 4045 4046 4047 4048 4049 4050 4051 4052 4053 4054 4055 4056 4057 4058 4059 4060 4061 4062 4063 4064 4065 4066 4067 4068 4069 4070 4071 4072 4073 4074 4075 4076 4077 4078 4079 4080 4081 4082 4083
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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