邪悪に眼を細めてまず腕を切り落とすんだよ。いいかい、そいつが悲鳴を上げたらお前はうんと気持ちよくなるからね。嬉しくてにやっと笑うのさ。唇だけになった顔で。血にまみれたナイフの刃先をべろんべろんと舌で ....
笑いませい 歌いませい
孤独をひしと抱きませい
泣きませい
泣きたいのなら泣きませい
僕は一人じゃありやんす
僕は一人じゃありやんす
だからね
踊りませい ....
おかあさんから手紙がきました。
おかあさんは手が震えるから、看護婦さんが字を書いた手紙でした。
おかあさんの写真が2枚入っていました。
おかあさんはおしゃれできれいで自慢のおかあさんでした。
....
二人だけで過ごしたい
キャンドルナイト
夏至の少し長い夜は
甘い匂いが仄かに漂う
キャンドルの炎が
部屋の雰囲気を変えて
普段なら想いつかないような
会話に花が咲く
スローな夜 ....
080923
ガジュマロの気根
声を出して笑うが
踏み台に乗って
メヒルギの枝によじ登る
河の流れに落ちる音がして
耳の穴が砂まみれになる
空中回転をマスタ ....
冷凍庫の中で凍っている鍵
温める意味も無くなってしまったそれは
誰の為の鍵だったろう
部屋の掃除をしていると
古いアルバムが出て来た
よくある話
眺めているうちに日が暮れてしまった
....
俺はワニになって
敵を威嚇しようとして
立ち上がった瞬間
敵が短銃で
俺の腹を
貫いた
スローモーションで
仰向きに倒れ込む
その視線
その動線
身体がズシーンと
重 ....
猫が月を見ている
月も猫を見ている
光に流された草原の
嗚呼、あれは
光に流された草原の
最後の輝きだ
君と僕が消えてしまってから
いったいどれくらい経つのだろう
二人の涙に夜と草原は ....
すべての仕業を終えた夜、
星のしたたるアスファルト、
すべての所行を終えたなら、
狭く縮めて居るばかり。
ああ と
二音つづきの火に
寄り添うものは全て揺らめいている
短い言 ....
やらかい
くらやみのなかで
ないた
ぽにょぽにょぽにょさかなのこ
今年も海に行けなかったけど
ぽにょの海は素敵だったわ
ぽろぽろと
かわいらしい音を
たてて
涙は落ちる
はなび ....
女の子はかわいいです、
やられちゃいそうです、
私、脱いでもかわいいんです、
だぶるゆーゆゆーしましょう、
かわいいこがふたりもいる
ぜったいふれられない
ひかりが
ぼくを
じ ....
息子の成績が悪いということは
幸せなことだ
悪いということで
親父は あれやこれやと説教し
妻は ガミガミ小言を言い
息子は 神妙な態度でかしこまる
妹達は これはヤバイと脇目もふら ....
玉城さんから
微炭酸のようなひとだと言われた
その生きている証拠に
少しだけビリビリとしてみた
あぁ 美味しい
と 最後に
玉城さんには言って欲しかった
世の中
こ ....
宏子はどうした
だから婆ちゃん
姉ちゃん、癌になってしもうて
今朝死んでもうたやないの
宏子はどうした
だから婆ちゃん
婆ちゃん 耳が聞こえんから
分からんやろ
宏子はどうした ....
あたしは熱帯魚
あなたの愛のヒーターがないと生きていけないの
でも愛してるって簡単に言わないで
おなかいっぱいになるから
エサは少しでいいの
ただあたしを見つめていて
明日など来なくも良し
そう思えども
心の中にある明かり
その明かりを囲む闇
ただひたすらに埋め尽くす
涙
哀しいのか
哀しみなのか
苦しいのか
苦しみなのか
それ正しければ
何な ....
僕は、君の名前を思い出すことができない。
だから、名前を勝手につけて話をしようと思う、君の名前はノア。
美しい子供だったということは覚えている、ピタゴラスの定理のような美しさを持つ子供だった、
....
すべて投げ捨てられるのは今のうちだぜ
{引用=自分の凶器が尻を裂いて現れそうになる}
殺したいやつの一人や二人、誰にでもいるもんだろ
あの黒い瞳に一発お見舞いしてやろう
偉そうに俺の分身を ....
眼が痛む夜を
長靴を履いて跨いでゆけば
林檎の核に
赤紫色の朝は満ち
ランドセルは旋回
どこまでも途切れることのないジャングルジムが
徐々に可視化する
世界の不自由
狂気の科学者の質素 ....
直径十センチメートルのポットに
土をいれ
湿らせ
種を播いた
四日もすると芽が出て
青々と若々しい双子葉が
種殻を携えて立ち上がる
五日もすると本葉が生えだ ....
午前2時
乙な時間
深々と暗闇に腰かけ
背もたれから闇の奥へと沈み込んでいく
詩と視とシーッとCと死の 詩の時間
君は誰かが仕組んだゲームの中
右へ左へ上へ下へ
何かを見つけ ....
僕のことで
泣いてくれる君は
とても不思議だ
僕は
何が感動かもわからないけど
君がそばにいてくれると
僕はにんげんらしさを
僕はひとらしさを
....
檻の中にいるみたいにみつめている張り付く嘘のつめたい
足音はどうしたって響かせてはダメで
時間に蛍光塗料を塗りたくってやる
けれど、
下をむいて歩くばかりで、人ごみの中
目立つ蛍光に笑い声が ....
ハズレをひいた
がっかりした反面、ほっとした
出る杭は打たれ続けて
成長期は終りを告げる
尖った角は
穏やかな下流に着いた頃には
すべすべとして
どこにでも転がっていそうだ
まわり ....
只 線路は一直線に
遥か彼方の空と地平のすき間に向かって
突き刺さっている
ふいに
何処までも歩けそうな気のする僕等は
とてつもなく緩やかな引力に
否が応でも
いつか ....
どうせなら、何にも見えないくらい真っ暗になって欲しい。
どうせなら、何にも聴こえないくらい澄んだ空気に触れたい。
真夜中の公園でも、街の外れでも。
誰も居ない学校でも、夢の中でも。
....
去りゆく時の影青く
君の背中に青深く
波の名残りを追いかけて
君は夏から逃げるだろう
この手に触れたカナシミで
私は砂をまとうだろう
まとった白い砂のごと
夏は離れることはない
....
まぶたが無いので
眠っているのかどうかわからない
閉じたカーテン 夜のやみのなか
ポンプの音だけが部屋に低く響いている
水槽の底には赤い金魚が三匹
(いや 実際は一匹は赤くて あとの二匹は金 ....
ある日のある日が
ある日偶然目の前に来て
一足先に夜を飛び越し
昨日と呼ばれる日になってみて
君の常識とやらに挑戦状を突きつける
月のない満月の夜
星がささやくのは
朝日の悩みとくだ ....
黄金の蛙、まだ遥か未来。
遠ざかる赤は、地に落ちて鳴く。
高校の校門は、閉じられたままだ。
風に、夜は襲う。追いつけよ。
追いつけ!
この水と、黄金の蛙、
夕暮れまでまだ遥か未来。
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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