君の手に護られている
悲しい音楽が聞こえないように
僕と君は互いが反存在で
触れると世界もろとも消し飛ぶ
だからいつも“ワタシ”という
紙一重の嘘を隔てて
互いのカタチを確かめ合うんだ ....
それは
湯に浮く垢のようにも見える
やさしく両手で包みこみ
素早くすくい上げれば
強烈な表面張力によって拡散し
くみ上げる事ができない
押す難しさ
引く難しさ
複雑に仕込ま ....
木の枝葉は肉食性、蜘蛛の巣のように光を捕食する。親である光は木の濃度に熔かされて死んだ。光の遺児は静かに渦巻き始め、魚のような復讐に、軋んだ泳路を貸し与える。遺児の波長が復讐の長さを測る単位となる。遺 ....
好きな色の花を好きなだけ集めて花壇を埋め尽くすと
使わなかった色が急に気にかかってくる
流行なんてそんなもの
好きな色と思っていたものは
そのとき売り場で売られていた流行で
そのときの欠落と ....
昨日、暗くなってからした喧嘩は
今朝のうちに
昨日使った天ぷら油と
一緒に固めてしまうことにした
まだ熱いうちはなかなか固まらなかったけれど
なんとかゴミ出しの時間までに固まったので
きち ....
どんてん曇天
ときどき雨がぱらついて
深夜の暗さに似て
出かけなければという強迫観念からも赦されて
こんな日は
ひとり自分をかきまわす
昨日の君の笑顔
メールの返事もよこさなかっ ....
「死にたい」と呟いた声は
生きる気力にさえ及ばない落差で消えた
誰も彼女の言葉を聞こうとはしない
世界はそう言うものだと彼女は{ルビ嘲笑=ワラ}った
「切ない」と咲き ....
駅から徒歩9分の帰り道を
僕はネクタイを弛めて歩く
商店街は今日もにぎやかで
電柱に括られたスピーカーから
童謡なんかが流れている
人が通りすがりに上を見た
僕もつられて空を見上げる
....
たいようが
しずんでいくのを
ずっとみていたい
うみのほうで
かぜにふかれて
こころをなくしてみたい
・
キスなんか
されなくたって
わかってるよ
きみが平常心 ....
夏の雨が帰ってきた日
電車の行き交う河川敷で
嵐が運んできた枝で
薪には困らないなあ…って
ぼんやり過ぎ行く時間に蓋をして
現状のあまりのかなしさに
涙の雨も降らなかった日
写真にはやぎ ....
ピアノ、ばらばらに弾いて、分解
あたしのものにはならない音が
誰かの耳に聴こえる
ばらばら、ってきもちいい?
部屋にはぱらぱらと散ってゆく音なのに
あたしの指は一生ばらばらにならない
....
天気予報
みごとに当たって
朝から雨
スルスルスルスル
地球は宇宙の中心か
水蒸気が空に充満して
マグマオーシャンに
雨が降り注ぎ
地球は海を持って
水惑星となった
あ ....
たったいま完成した
きみの思考の円錐
てっぺんからひん曲げて打ち崩したいから強く
強い骨をつくるために
わたしは泥臭い牛乳を飲もうと思った
信じられないほど白い液体
きみを信じられないと思 ....
朝起きると雨がざあざあ降っていた。僕はハッと気づく。「雨じゃあ、フリマ中止じゃん、今日はキャンセルかあ・・・」、せっかく小学生のよーにお年寄りのよーに早寝早起きしたのだけれど。
「今日は逢うの止めに ....
わたしに銃口をむけたら
あなたよりも速く撃つ
その瞬間を待って
わたしは草陰にひそむ
マシンガンのような武器は持たない
細い糸を張り巡らせて
その瞬間を待つ
あなたよりも ....
駅のホームで
乗り換えの汽車を待つ
少し味の濃い
月見そばを食べながら
かけそばにしようと思って
左ポケットを探したら
小銭が思ったより入ってたので
長い線路を
そばのよ ....
水を恐れる人々がゆく。
プラスチック傘にしがみ付き、
ばらまかれた、
ゴム球みたいに、
震え、慄く、
それぞれの人工色を、
ぶつけ合いながら。
地上への抑圧された憎しみを、
天は暗 ....
こんなに
別れが辛いなんて
出逢った時には
思いもしなかった
出逢いは偶然
別れは必然
切ないよなぁ
世紀末が、
遠すぎるなら、
自分の手で。
揺れている、部屋。
揺れている、ドア。
揺れている、窓枠。
揺れている、天井。
揺れてい ....
080925
キーボードの音が
かたかた鳴った
もう一度
カタカタ鳴って
ぽつんと切れた
夜になったが
キーボードの音を
待ちくたびれたのか
時季外れの ....
いつでもそうだなと
思うときに熱くなる胸の芯を掘り出す
それはいつも白くて冷たい指で
見知らぬリングをはめている
掘り出されたものを
届ける先を知らないので結局
夜の繁華街
閉店 ....
君から微笑んで
僕から挨拶をした
君から冗談を言って
僕から笑った
君から見つけて
僕から近寄った
君から走って
僕から追いかけた
君から好きに ....
大地ごと隆起した新しい山にはひまわりが生えていた。首に下げておいた虫かごを放っておき覗いた二つのしろい穴から確認した。草むらをかきわけ見たこともなかろうガゼルとかけ巡り、いつまでもあほらしさに包まれつ ....
空
....
《《《きみがどんな夢を見ているか想像できないほど君が好きだ》》》
了解域の最初から淡水系は家庭での水の使用状況と用途は
男たちのミノタウロス
肩に熱水(ねっすい)が答えた
せつないモル ....
{画像=080325021315.jpg}
ぼくはNを持つよ
引き合う力が強く
反発する力が強い
君はSを持つんだ
不器用なところが似ている
お互い引き合う力が強いだけでは一緒に
....
母は逃げ出した
母は我慢強いひとだ
景色を失ってもどこまでも失っても
触手のぬかるみをものともせず闊歩する
母はとても強いひとだ
母はわたしたちを愛している
母はわたしたちを置いていけるは ....
秋になると 空を歌う詩を書きたいと思う。
私たちは皆 秋空の下に定義される
と今年も思う。
淡い水色に澄み切ってどこまでも広がり
幼い頃 故郷の山へ例えばアケビ取りに出かけた
記憶にま ....
正直今日の日はえぐれるような1日だった
いろんな意味で
あたしはもっと強くなっていかねばならない
昨日よりももっとぐるぐるめまいがした
あたしはもっと強くならなければならない
....
ラピスラズリは、青い。
惑星に似た丸い石は、原石のまま磨かれずにいて、
濡れてもいないのにいつも冷たい。
時々、水脈を聞く。
明かりを知らない水の奏でる音楽を。
明かりの届かない ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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