二月は冷たい熱をまとった光
包まれた小枝は銀色の針金
青々とした空に刺さっている
そして導かれて小さな蕾がこの世に顔を出すだろう
優しかった過去の手を想う
手も語ることはないけれど
私 ....
雲間から
ひと筋の光が射し込む
いつの日か
君とならふたりで居られる
そう信じていた
いつかの日のこと
心とは裏腹に
涙がはらはらと舞う
こんなにも冷徹に
君の行く末を見ていた
....
冬の日差しを背に受けると暖かでした
布のブックカバーはザックリとよい手触りです
賑わう道の際にある私の影の中で
詩集のページを開いてみました
ある詩をゆっくり二度読みま ....
神様が人間の事を気にかけているとすれば、その理由は
人間が自分の肉体を健康に保とうと気にするのと同じだ
信仰のない蛇は神の肉にはならない
蛇が神様を信じないのは蛇には神が見えるからだ
そこに見 ....
腹の立つことがあんまり多いと
もうただ笑って過ごそうと思う
怒りに任せて喚いて怒って泣いて
それでもなんにも解決しないから
もうただ笑うしかないんだよね
笑ったからってなんにも解決し ....
遥か記憶に刻み込まれたモノ
この人生から溢れ出て、
とりとめなく茫然と巨大な 私の住み処。
この むげんのひろがり を
この むげんのやすらぎ に
微細な雨 降って来る時 ....
どこか彼処に 青銅で拵えた
どこか窶れた 悲痛な相貌が
響くように 叫んでる気がした
判断を乞うような壊滅の序曲を 頻りに引っ掻いて
それは、永く痒がっている
一群れ ....
今宵 この小部屋にて、
老いてシワ塗れの白顔に
眼 黒々輝き
厳しく切実に輝き
憧憬が郷愁が
有する その力
今宵 この小部屋にて、
冷たく醒めた呪いの声
喉震わせ発せ ....
どんなに望んでみても
あの懐かしい潮風の吹く
岬まで
翔べるカモメには
出逢えません
京の都で鴨川に
架かる橋桁くぐり抜け
川縁を舞う
ゆりかもめ見て思います ....
駅前で
交通遺児のための募金活動を
眺めていて
私の起業家精神に火が着いた
「こ、これだ!」
恵まれないと言えば
私だって相当恵まれない
気の毒この上ない人なのだ
「恵まれない人(私) ....
問わないで居たかった
全てが目の前で消えてく瞬間は一瞬の咆哮だと知っても
命の形を知っても命の行方は知らないで
問わないで居たかった
知らず知らずになぞった鼓動の形に拍が宿る
その数はや ....
今日を通り過ぎゆくひとびとを 意味もなく折り曲げ
小道に広がる落ち葉を拾って帰る 死相が耳朶を覆うという
――だれもいないところへ
メタルフレームの一角から、寂しそうなカラダが、だな
私以上の ....
「太陽の寿命は100億年くらいです」
「ニュージーランドも核攻撃を受けることがあります」
あたしたちの体は原子によって作られています
ノートや鉛筆星や銀河に至るまで
すべて原子でできていま ....
買い物を終えて店を出たら雨だった
あちゃ 雨かい
昼間はあんなに青空だったのに
寒の戻り 冷たい雨 ボタンを掛け直す
ポツポツ ポツポツ
コートの肩に雨が落ち ....
○「梅の花」
だらだら長生きするよりも
たとえ短くても美しく死にたい
いや、だらだらでもいい
この世にはまだ未練がある
まだやり残したことがある
いやいや手塩にかけて育てた息子 ....
いいわけ
良心を説明してもとんちんかん
気づいている人は気づいていて
わからん人にはわからんままで
天井の亀裂につけられた名前は俺と同じだった、衝動的な絶望が蝗の群れのように襲い掛かって来る、大丈夫…少なくともそれには鋭い歯はついてはいないさ、午後、化粧板を張り合わせた室内ドアのような、午後…俺 ....
チンポコを
どうコネくりまわしても
うんともすんとも言わない
第一性欲がない
AV見ても何にも感じない
しかもだ!
食欲もないときてる
この俺から
性欲と食欲を取ったら
一体何が残る ....
そこにある
あの砂浜で拾った貝
潮の匂いがちょっとしていた
手軽なゲームと云い放ち
強がってみたあの夏の恋
目が合った
数だけあなたを好きになる
隠し ....
夜は
すこし寂しくて、すこし孤独です
だから、朝を待ち
できれば、静かな眠りを求めています
それが、なかなか、うまくいかなくて、
眠れない夜を過ごしていますよ
....
ぼさぼさとした月曜日に浮腫んでいた。振り下ろされた槌のように言葉はズキズキと痛かった。白くふやけている溺れ死んだような朝の水深が深くなったようにツンとしている。なんてつめたい足をしているのと言うよ ....
自らを
奮い立たせる
{ルビ焔=ほむら}を胸に
我が道を往く
私たちの地下鉄は地下を進む
地下を進むからいつしか
地下鉄と呼ぶようになった
図鑑で虫の名を当てて遊び
折にふれ季節の果物を食した
軋む音、擦れる匂い
鼓動と呼吸の合間を縫って
....
春風よ はるかぜよ
この子の香りはおいてゆけ
春風よ はるかぜよ
この子のピンク色を乗せてゆけ
春の色づき感じさせる
今日も青空 ひろがり
優しい無関心な青空、
ぽかんとひろがり
何者だろう?
何物だろう?
ナニモノダロウ?
道端に薄茶に色褪せ
猫じゃらしの ....
○「青春の回想4」
僕にもあった
若い頃
僕にもあった
それなりの恋
今は見る影もないが
青春の思い出は
記憶のアルバムに残してある
アルバムを開けば
一瞬のうちに青春の思いがわ ....
この会場を削ぎ落とすと、
すりガラスの枠線は平行軸を乱立する
無法地帯の生命
誇張した砂漠の雨を冒す瓶の 唇の重奏は確かに
胡蝶を小箱に 短銃を染まうばかりだ
かたちとは、
径路のない ....
○「生きている質」
長生きが
めでたい
とはかぎらない
大事なことは
質である
生きがいは何か
目標はあるか
趣味はあるか
友だちはいるか
夫婦仲や親子仲はいいか
お金はあるか
....
朝8:50 水を入れたタンクを加湿器にセットする
聞こえてくるトクトクトクという音が仕事の始まる合図
おはようございます
おはようございます
おはようございます
....
●ぼくの金魚鉢になってくれる●草原の上の●ビチグソ●しかもクリスチャン●笑●それでいいのかもね●そだね●行けなさそうな顔をしてる●道路の上の赤い円錐がジャマだ●百の赤い円錐●スイ●きのう●ジミーちゃん ....
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