自由の翼が手に
入ったとしても
額縁の絵の中を
飛ぶことぐらい
しかできないし
お洒落な足かせ
をガチャガチャ
いわせながら記
号でお喋りして
いたほうが楽し
いかもしれな ....
帰って来なければいいのに!
死んでくるといい!
ああ、なんと華やかな餞{ルビ=はなむけ}のことば
なんと充実した旅立ちだろう
ぼくの胸は、一点の隙もなくみたされている
午前4時45分の昧爽
....
例えば
柵があるとして
気軽に助走をつけて
ひらり、と跳ぶひともいると思うんだ
でもボクは
柵の前で
怯え躊躇して
うずくまってしまう
そして
耳を澄まして
遠く遠くの ....
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「火の森というものがある」と父が教えてくれた。私が火山の調査のためヘ ....
血のかよう夕焼けを深海魚がよこぎる
ひたり
ひたり
と
胸びれを動かすたびに
その下で影踏み鬼をしている子ども達も
走り回ったり
息を休めたりする
ブラインドの隙間をかい ....
石けんの香り
ゆらいで
沐浴
朔日、
娘が生まれました。
張りつめる乳房の
端から
わたしの血液を
ふくませ、
ふくませ、
新月のひかりで
臍の緒を断ち切ります。
....
眠り続けるあなたは、齢をとらない。
あなたは、いつまでも少女のまま。
ときどき、ほんの片時目覚めては、
少女のあなたは、いつも今を生きる。
眠り続けるあなたは、学生のまま?
あなたは首を振る ....
ひとりにしてください
綺麗にカーテンを閉めた
皺ひとつ残さず閉じこもった途端
カンバスに降り注いでくる
ハッキリした
蛍光色の
わたし
なんて伝えやすい
ルビの振られた感情でし ....
この手がなくても、この耳が聞こえなくても、この目が見えなくても
この足がなくとも この唇がなくとも 性器がなくても 僕の心がなくても
僕が存在しなくても、君が好きです。
end
舟、
から落ちた
青年の眼は
右往左往し
私に助けを求めた
私は
まるで彼だった私を探し
見つける
見つけたのだが
すでに、息をしていなかった
死んでいたのだ
死んだ体で ....
車道を行く
ひたすら行く
迎えは居ないが
歩く、ただただ道程をたどって
後頭部からカット・インしてくる
車両の音
踏み切りのベル
仕事帰りの会社員の独り言
二階から自販機に家族 ....
{引用=彷徨うお前のたましいからもしも右手が差し出されるのならば、}
泣いたり笑ったり
他愛無い言葉を交わしたり
時に交わってみたり
逆立ちしてみたり
泣いたり
笑った(ふり)を
し ....
冷たくなってく星の輝き
流れる命を忘れないで
今は見えないミルキー・ウェイ
結ばれる二人を待っている
熱い渦巻き 誕生の時
始まりは突然に
産声は音もなくこだまして
ぼくの胸は震 ....
靄に晴れ間に
溶けだしたのは
枯れた山
梅の僅かな温かみ
鼻を刺す北風が
少しおいしい
浮かび上がる傘の影に
葦より細い電信柱
ぽっとほころび
緩やか細道
宵になれ ....
空は
広いから
協力して
いっしょに
塗ろう
白く
青く
もっと
広く
....
あなたとはもう何回も
っていう気がするから
しない
例えば三年前
あなた会社の後輩だったわ
あんまり可愛かったからつい
五年前のときは
友達の結婚式の二次会で
あなた新郎の友達だったで ....
見とれてみたり
奪われてみたり
抱きしめてみたり
キズ付けてみたり
そうやってボクは人生をサボっている
つぶやいてみたり
吐き捨ててみたり
なぐさめてみたり
ないがしろにしなが ....
ぼくはもう駄目だからあとは頼んだ。このゲームがいつまで続くのかはわからないけど、行けるとこまで行ってくれ、投げたくなったら投げればいい。一度降りたら戻れないのは分かってるし、それなのに君に任せるってい ....
もう長いこと
ここで漂っています
聞こえるのは
絶え間ない波の音
時々通る渡り鳥の羽音
見えるのは
太陽と空と雲
360度の水平線
たまに遠くで跳ねてる、くじら
一応持っ ....
やることがないからネットしてる
何時間もクリックとスクロールを繰り返している
途切れたリンク先で後ろ向きの矢印を叩く
ここはいつか歩いた
糸くずが指先に絡まっている
ここはどこだろう
....
忘れているつもりは、なかった
ちょっとうっかりしていたのだと思う
言い訳がましいね、何だか
本当にごめんね
いい天気が続くと
空を見るのに夢中になってしまう
雲の流れには気付いても ....
「わたしたちのテーブル
なめらかなはだかの木目
そこに並べられた食器、グラスたち
ずっと交わらない視線」
隣で私のくわえる煙草を指して――
「浄化された石、」それは
不在の表層に羽根を生む ....
氷の川を
停められるのは
時の流れにせせらぐ命
つめたさを
うたう刹那が底にあり、
静けさを
砕く車輪が
渡りゆくから、
氷の川は
停まらない
....
揺れ続ける
揺らすものは止まない
だから揺れ続けている
揺れながらも見ている
止まって見える全てを
自分と同じ全てのもの
自分の足でしかとたつ
揺らいでうつる一体は
それを ....
ぺかぺか
あなたは最初にそう言いました
指折り数えることは嫌いだと言っていたのに
ついつい、不幸の数を数えてしまったから
自分への戒めにあなたは指を4本ずつ切り落として
....
地天空海
淵の無い
ただ透明な心の地上に
経験を飾り付けても
溢れることの無い
想いと願い
薄皮一枚で
道端の意識の化身が
草の息を見せる
....
爪の先だけ
宇宙へと飛んでいく
あなたが何度も触りたがるから
爪先以外は東武東上線沿いに
置いていくことにした
私の左手親指の爪先は
宇宙人との会話に成功して
ひとつ大人の階段を ....
繊細な細い君の人差し指であたしはまるで少女のように動かされる
「いちばんすき」とはなんて残酷な言葉なんでしょう
あたしにはなにもない。それでも一緒にいてくれますか?
君の前にはこんな ....
生まれる前の僕は壁に囲まれていた
生まれると同時に天井で蓋をされ
それからここはただの暗闇
立方体の箱で僕を飼いながら
肉体は日々の中で生存し続けた
目は目として、耳は耳として、口は口と ....
貴方の写真の撮り方は気持が悪いから
ベッカムないしディカプリオと代わって頂戴
そういう無茶を言う金持ちの女と付き合いたい
貴方の歯茎の色が今一つ悪いから
ビタミンを含有した歯磨き粉を差し上げま ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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