もうずっとずっと昔のことだ
公園でかくれんぼをしていた
わたしは見つからないように
自分よりも背の高いしげみに隠れた
しゃがんでふと斜め上を見ると
大きな蜘蛛が巣を作っていた ....
壁に向かって僕は歌をうたっていた
隣の住人は何も言ってこなかった
そして誰かが線路に飛び込んで
そして誰かが樹海で首を吊って
そして誰かが誰かを撃ち ....
昼に依存しゆく
拙い日常に 僧が 落ちていく
・・・あの火が 盛るのを見よ
頂に 熱があり
真昼は 淡く染まるものの
それらの 悪女に聞いてくれ
昼に 町があって 慰霊碑が 立ち行く
....
カルピス海に散る散る満ちる 初恋の味 舐めてから
甘酸っぱく浮遊するのは 赤く脈打つ つぶつぶ苺
檸檬の島に 蜂蜜色の夕焼けがかけられて
浮き足のままで ホップ・ステップ・柘榴石
....
ひこうきが雲にとけてゆく
ひこうきの中
人が座っているのね
お茶をのんでいるのね
テレビをみてるのね
家の中のわたしとおんなじね
わたしは
まいにちまいにち
しっぱいや
べん ....
胸の隙間に悪魔は住まう
銀色の透いた髪をなびかせて
くるりとした眼を緩ませて
ただたおやかに笑っている
狡猾な悪魔は隙を狙う
優しさを振りまいて
甘 ....
壊れそうだな、俺たち
でも壊れそうってわかってるのが救いだな
見えないひび割れなんてないからな
希望が必ず見つかるように問題点も必ず見つかる
人間を見くびっちゃいけない
俺たち人間 ....
わかっている つもり
だったのです
永く浸り過ぎたお湯の中
でも おそと は
さむすぎて
(見渡しても、白い群れに、拐われるの。)
静まりかえる
水 ....
ポケットから小銭を出そうと手をいれると
百円ライターが六つも出てきた
?
こいつらが
いつどうやって入ってきたのか思い出せない
赤 みどり 黄色 ラブホ スナック 水色
....
いくつかだけを覚えていれば良い
喪ってゆくというのも
何かを得るから喪うのだ
人間が生きていて忘れるのも
生きるために整理をしているだけなのだ
ほんの少しの脳の
我が ....
ぜぶんなよ、あんまり分け隔てるモザイクの。渡る道すがらアスファルトの熱あつい、夏だから。冬場はあたたかい温泉に入ります。細かく震える装飾音符です。せんぶん、イレブンPMを過ぎて立ち寄るコンビニエン ....
寒い寒い しんと冷えるね 今夜は雨か霙(みぞれ)になるらしいよ
肩が冷えて 体がカチカチだよ まいったな つま先はチリチリしているよ
だけどマッチの火みたいに私の心臓は燃えているよ
....
はじまりトおわりハ
隣合わせながら、
時々に手を結ぶ。
オワリの指が忍び寄り、
ちょぃ っ と 先を遊ぶと
始まりが、クユル。
僕は考える
今を考える
考える、真っ赤な炎に 人間に考える
でも 考えさせられてはいないのか
よく知らないが 青く
考えさせられるから 地球との関係に
フレイム! 武器を持って踊り ....
忘れない。
君のことを忘れようとしたってできやしないから
酔っ払った時くらい
好きな言葉を手繰ろう。
とどきやしない
言葉なんて、意味のなさな ....
あの日とあの人が
ひとつだった
あの頃を知っている
お父さんはおれで
お母さんはわたしだった
そしてぼくは
いつまでも
ぼくのままだった
もう戻れないかも
しれないけど ....
どこかの知らない住宅地で流れている
いびつなサウンド
それはまだ若い男が夢をあきらめず
努力ということをしている
それでも夢という狭き門に
自分は通れない事はし ....
しゃわしゃわしゃわしゃわしゃわしゃわ
山奥の合掌造りで
祖母は暮らしていた
冬は深い雪に閉ざされ
ひっそりと
何もないところだった
祖母がまだ少女だった頃
屋根裏では
蚕を飼っ ....
本家の従姉妹3人が集まって
一年忌の手伝いのことを話していた
はずなのに
気が付いたら彼女たちの話題は
秋にみんなで行く旅行の計画に変わっている
機関銃トークは女子学生の専売特許
....
鏡のふちに
霜が降りている
唇のはしが腫れはじめ
痛みがやむころに
枝先から影が落ちる
おもむろに声をあげようとして
言葉にならなかった音の破片が
ガラスを震わせる
あなたが
どこか ....
雲まで黒くて
月にはみえない
霧の畑に古いデミオが
案山子の山を見てまして
ワイパーもまあ静かです
株価がどうとかラジオが煩い
国道横の欅ちかく
電信柱がくすんでる
そろそ ....
石鹸は 清潔感の象徴であるにもかかわらず
汚い手にその身をもみしだかれ その身を徐々に徐々に削り取られ
自らの一部が 汚らしさの象徴である下水道に 徐々に徐々に流れていくのを
....
放浪中の乗り合いバスで
旅の鞄を開けたら
電池の抜けた
目覚まし時計が
ぴたりと時を、止めていた。
2本の針が指す時は
午前5時30分
あの朝旅を始めた僕が
心 ....
時計屋さんって
何を売ってる?
もちろん時計を
売っている
時計と一緒に
何を売ってる?
時間じゃなくて
時刻かな
とどめておけないものに
名づける
時刻も
ことばの秘密 ....
夜道に浮かぶ洋燈は
硝子の裡から暗闇を
今夜も仄かに照らし
人の胸にぽうと灯る
たましいの面影です
一昨日の朝食で
僕の耳に
ピーナツバターを
こびりつかせたまま
サニーレタスと一緒に
皿の隅っこに追いやったのは
誰だ
昨日の朝食で
僕の耳を
ホットミルクに
浸しこんだま ....
もう帰るね、とあなたは行ってしまった。今度いつ会えるかもわからないのに。
アスファルトが光っている。どうして光っているのだろう。
夜空よりも綺麗に輝いているものだから、あたしはきっと今、逆さまに生 ....
灰色の雲の切れ目から見えた月みたいに
夢のような現実と夢みたいな過去が覗いた
その儚さは孤独にも似ていて大嫌いな言葉を想い
夢ならばさて何処へと迷いこむ
さてあの時よと想い泣くのに ....
風に乗り運ばれる香りに
鈍感なわたしは気付かず
考えているようなフリをしながら
本当は何も考えていなかった
下校している小学生が
ランドセルをかたかたと鳴らしながら
跳ねるように歩 ....
僕は逃げる
戦うことは好きではないが逃げるからこそ戦っている
君に持たされたああ剣だ僕のことをよく知られていく
剣は光っているとても光っている…
君は異邦人だ
だからああミスチルからやっ ....
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