終わりでもなく
始まりでもない
流れている時間の
中間にゆらゆらと
忙しく
慌しい
毎日を床に置いたまま
明日も考えず座り込む
ひとりであり
ひとりでなく
ねえ ドクター、聞いてほしいの
あたしの悩みはひとつじゃない
たくさんあるから どこかつらいの
ハロー ドクター、聞いてほしいの
あたしの心の一番近くにいる友達が
遠くへ行って ....
深い海を
まるで星が流れるみたいに
息抜きしよう
簡単だよ
眼を閉じて
何もかも
忘れてしまうの
産まれる前まで
戻って
身体
揺らして
気付かないのは罪ですか
わからないのは罪ですか
気が利かないのは罪ですか
私は罪を犯したの?
消されるほどの罪
まだわからないから
赦しを乞うこともなく
....
アネモネ (はかない恋)
あなたの気弱な指先でわたしを摘んで欲しい
わたしの一番可憐な時間を花瓶に挿して欲しい
あなたの意識の端をひとときでも彩れたら
ノートパソコンの ....
すっかり生ぬるくなったビールの向こうに
睡蓮の花が物憂げな顔で座っている
白い陶器の肌が青ざめて
透き通った光沢を放っている
その清楚な肌に触れることを許した
借金まみれの男の手が離れそ ....
闇は流れに沿って
やって来る
人が家路につくのと
入れ替わり
闇は
枯れた蘆原を
遠巻きにする
人のいなくなった
土手には
点々と
花びらのように
落ちている
要らなくなったの ....
もしかしたら今
泣かなければいけなかったのか
こころをぐっと鷲づかみにされ
大きく揺さぶられている
その振動があまりにも激しく
器だけ壊れそうで中身は動かない
小声で流せば ....
猫が泣いていた
ざんざんと降りしきる雨の中
こんな薄っぺらな看板に印刷されて身動きもとれないのが
きっと悲しいんだと思う
猫の瞳からとめどなく
涙はあふれていた
ぼくは言えないんだ
離れないで、と
そう言ってしまうとよけいに
きみが 忘れるような場所へ
消えてゆくようで
いつか指を伝って
届いたらいいのに
「とおくにいかないで」
それでも考 ....
この世の何処かにある空間の一点を
ただそれのみを 一心に求めてみたんだ
汗ばむ喜びだとか 骨の抜けそうな落胆
崖っぷちの戦慄だとか 常なる先行きの不安
そういうもののたぶん向こうにある
....
もうすぐ春が
来るのが怖い
桜の花が
咲くのが怖い
今年の桜は
綺麗だろうか
あたしは桜を
見られるだろうか
桜は許してくれるだろうか
花霞に ....
いい加減にしてくれませんか?
何なんですか?
どういうつもりですか?
何様ですか?
一名様ですか?
お煙草は、お吸いになりますか?
では、こちらへどうぞ。
ご注文お決まりになりました ....
モザイクのような街路に迷い込んだ
そこらの店の看板は
どれもこれも三日月だの 土星だの ほうき星だの
要するに天体のかたちをしている
それらの看板に書かれたそれぞれの店名は
たしかにどれも知 ....
フリーズ、
見たことのない、遠い地で
顔のない男がつぶやいて 直後に
先端が、わたしの中心を穿つ
貫かれた体内へと
ぬるい、分泌物の侵蝕が始まるのを
指折りかぞえるあいだ、ずっと ....
あなたとの最後の日
3月でまだ雪があった
別に大丈夫だと
たぶんお互いに思ってた
橋の下
あなたが泣いて
わたしも泣いた
大丈夫だと思ってた
「また会える」
そんな言葉はすぐに現実に ....
今日はセックスをした、気持ちよかった。
セックスをしない女性は信用もできない、
そんなゆがんだ心、
さあ演劇が始まった!
潜心病の青年クロード役で14歳の女の子ソフ ....
私は死におびえている
新宿アルコット 地下三階へ降りる階段で
伊勢丹ガールズのレストルームで
「緊急地震速報が流れたら伏せるなどの安全な体制をとってください」と
女の人の青白い声でアナウンスさ ....
せかせかと
生きてみたいと思う
今の私は
ただただ血液を垂れ流すがごとく
飛躍したい
どこまでも翼を広げて飛んでいきたい
そしてあの
あの白くもなく黒くもない
あの清ら ....
湖を散歩すれば
小鳥が景色で鳴いていて
枝葉がのばした手をそよいでいく
ぼんやりどこかへつま先を出すと
釣りをしている人を見かけた
道を見晴らして歩いていると
風が吹くたび小波が ....
イカス奴だぜ
ダボタン穿いて
シャコタン乗って
イェーイ
チェケイッアウト
このパスタはいかすぜ
ナンバーは8181
シボレー乗ってお出かけ
帽子は後ろにかぶり
ブレイクダン ....
ねぇ、君は
本当に死んだの?
.
下を向くな。そんなところにあなたの欲しいものは転がってはいない。
あなたがうつむいている瞬間にも、楽しいことはあっという間に駈けていく。
乙女よ、頭をあげて歩くのだ。
東は西西はまど瞳の力を抜く
見も知らぬ
濃い緑の葉を拾った
落ち葉では
あったが
少し表面が艶を残し
生きてきた軌跡を
浮き彫りにしていた
その人の言葉は
繰り返し響いた
....
100円ライターで火をつける
ローマ字記載の大量生産のどこにでもある匂いを
個人の匂いと認識してしまう
単純明快な自らの臭覚を
恥ずかしくなって
はじてはじてはじ ....
死んだ後のことばかり
考えている
それでひ孫が救われるのなら
構わないけれど
変わらなければ
と心に決めて
決めているふりをしてる
自分が嫌い
昨日と違う空を見上げたら
昨 ....
湧き上がる言の葉に
燃えさかるあの空を
再び
目にすることは叶わず
私の空は
静かに暮れてゆく
悲しみは
声にならずに
もう雨も降らない
あの日私が
太陽だと信じた ....
何を嘆くか、かよわき少女
陽はまた昇ると、うそぶく輩
周りの風景 見慣れぬ風景。
健気な体はここに置き。
隠された腕、引き抜く井戸
たちどころに消え失せる有象無象のやかましさ ....
いつも同じ風景だ
同じところに部屋があって
同じところにポストがある
目の前を通る人は違うかもしれないけど
それを見てるのは、いつも私
こんなに人がいるのに
この風景を見るのは私だ ....
3798 3799 3800 3801 3802 3803 3804 3805 3806 3807 3808 3809 3810 3811 3812 3813 3814 3815 3816 3817 3818 3819 3820 3821 3822 3823 3824 3825 3826 3827 3828 3829 3830 3831 3832 3833 3834 3835 3836 3837 3838
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
4.01sec.