雲の行方は映写機のよう
ごぉーぅ、ごぉーぅ
あれは群集の音ですか?
ごぉーぅ、ごぉーぅ
いいえ、冬が嘆いていらしてよ
一度っきりの気休め
ごぉーぅ、ごぉーぅ
これは雨の音です ....
「19:46」
寸鉄
刺さらない釘になったのは
一度も
尖らなかったから
地下鉄
洞穴の夜に走る光は
何度も
懐かしい言葉で問いかけてくる
....
密やかな朝の光の中で
大きな呼吸をするランドセル
不釣り合いな体で芽吹く
今、始まりを知る
窓越しの大気が
優しい悲鳴を幾重にも重ねては
黒いスーツの背中を押す
今、歩くこと ....
ででだ ででだ 風に吊る 太陽に吊る
ででだ ででだ 窓はみぬ 朝日に吊る
切ったゆうじょうにしかかえらぬ
肢は90度しか曲がらぬ
魂がおちた抜け殻にしかこそ魂が入らぬ
ででだ でで ....
道端の隅に
排気ガスにまみれながら咲く
一厘の小さな草花
名前さえ
呼んでもらったこともなく咲く
その花
誰もが
気づくこともなく
通り過ぎていく
....
あなたに 幾たびも
愛してると話しても
あなたは淋しげに笑うだけだった
あなたに 心から
贈った指輪を渡しても
あなたが見ていたのは窓の外だった
あなたに伝えた ....
あなたのコピーを
さがしたんだけど
そんなのどこにも
売ってなくて。
しかたがないから
ほかのも試してみたの。
えらいでしょ。
でも、どれも
気に入らなくて。
遠 ....
月に二、三度会うだけなのに
どうしようもなく好きになってゆく
電話ではまいにち話をするけれど
ビジネスライクな俺だから
あなたはそれに気付かない
こんな感じがいいのだろう ....
勝手なことばっか言って
当たり前にそこにいると思って
甘えてばっかで
夢ばっか見て
些細な一言で傷つけて
それでもそこにいろって
時たま急に優しくして
あたま撫でたり
....
目が覚めたらもう八時。寝坊しちゃった、やっばー。
急いで歯磨いて、顔洗って、着替えて、髪の毛梳かしながら、行ってきまーす。
「あら、朝ご飯いらないの?」
「いらなーい、もうそんな時間無いし、 ....
純然たる君の回り続けるスカートに
くるまって君にしかわからない合図を送るから
光のつぶてで冠を編んで
この世界が、目まぐるしいこの世界が
つくづく目まぐるしいので振り返れば泥土でしか ....
出会うとは
一瞬のことのようで
奇跡のことのようで
もっともつれたもののようで
すぐに風化してしまいそうで
さくらが銀河のようだ
あちこちにピンクの小宇宙
こ ....
君を愛している
どんな言葉を当てはめても
今心は素直に受け入れるけれど
この世界にあるたくさんの言葉を組み合わせても
伝えたい気持ちはただ一つだけ
君を愛している
....
息が切れるほど
逃げているのに
繋がれた鎖が
食い込むように痛い
母校の玄関前の
階段に腰かけ
近所の青年達がキャッチボールをする
{ルビ人気=ひとけ}少ない校庭をみつめる
夕暮れの刻
瞳を閉じれば
22年前の夏
陽炎の ....
あっついお風呂に肩まで浸かって、頭まで浸かって。
どっぷりどっぷり、どんぶらこどんぶらこ。
目を閉じて、ずんずんブクブク沈んでいったら自分の鼓動だけ聞こえて、赤ちゃんの頃を思い出したのさ。 ....
車窓から眺める市役所の
時計の針は17時47分
僕は夜の映画館に向かって
ゆっくり走るバスに揺られながら
先生と再会したひと時を思う
日中、母校の校長室で会った先生は
....
街がある
人が歩いている
速度と距離がある
自動販売機に虫がとまっている
市営プールのペンキがはがれている
バス停に男男女男女
窓がある
死体がある
死体の側で泣いている人 ....
家に帰って、親が見ているテレビはいつもバラエティ番組だ。
あの番組のどこか娯楽番組なんだろうか?
昔みたいに視聴者プレゼントがある訳でもないのに。
本当に下らないと思う。
芸能人が身内で騒いで ....
ああ何て泣けるんだ
いや「泣ける」んじゃない 「泣いちゃう」んだ
「泣ける」なんて言い方は何か下品だ
思わず泣いちゃうんだ どうしようもなく泣いちゃうんだ
涙で世界が壊れそうだ いや壊 ....
夕暮れの
微風が
吹き始める頃
花びらは
薄闇を
舞い始める
別れ際の
短い言葉
言いたかったのに
言葉になる前に
掌から はらはらと
溢れ落ちてしまう
桜の花の
序 ....
今夜の星は
曇り空でわずかしか見えないが
僕にはそれだけでいい
一等星のように輝いて見える
それは
君だから
何万年光年離れているかもしれないが
僕にはすぐ頭上にあるような
....
唇は
春だった
柔らかくて
惨たらしかった
前髪は
夏だった
煩わしくて
あてどなかった
耳たぶは
秋だった
満ち足りて
素っ気なかった
鎖骨は
....
行き場のない情熱が蒸気を上げて動き出す
進め 進め 煙を上げて車輪を回せ
君の列車に僕は必ず飛び乗ろう
隠しきれない歓喜が音をたてて そこかしこに咲く
はじけろ はじけろ 散りゆく ....
午前五時と数分の
数回のまばたき
あなたを一瞬、見たような錯覚
カーテンから差し込む
光の乱反射
思い浮かべる
猫舌のあなたのしぐさ
ホットコーヒーのその香り
鼓膜 ....
バーバパパはディズニーですかって訊かれて
高校生の春がやってきた
地震が起こってからは 余震が幾たびも起こる
知っている人は皆 1/4波長ずれて泡となり
でも コークにはなれなかった そん ....
私を幸せにすることが出来ないと言うのなら
私があなたを幸せにしてみせる
男のプライドなんか知るか
あなたは一生
ヘタレでいなさい
そしてずっと
ずっと私の傍に居なさ ....
電車に乗って行く。
本を書くといろいろな人と出会うことができる。
本屋で僕の書いた本を売りたい。
音楽を聴くといろいろなことができる。
音楽を作るといろいろなことができる。
音楽を聴くと小説 ....
090406
胡瓜の缶詰
胡瓜の佃煮
胡瓜の好きな
塩辛
放り投げた
ロケット弾
爆発して撥ねる
高さ3メートルで
落ちる
火薬を詰めて
....
この絵に
足りないものがあるとしたら
瞳の奥に色を使うのを忘れ
きっとぼくは
二次元のような顔をしていたと思う
もしもこの中から
たったひとつ選べるのなら
今のぼくならきっと迷わ ....
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