てのひらの痛みを
紙風船のようにかるく
空へとけこませ
誰がここまでたどりつき
誰がこの境界を踏み越え
誰がその先の景色を見るのか
吹きすぎて丘を走る
すれ違った季節たち
付加 ....
日焼けしたひざ小僧が
クスクス笑ってる
行かなくちゃ
もうじきに
太陽にお辞儀した向日葵や
キラキラ光る海煌めき
命燃やすような
蝉の歌が 聞こえる
....
誰とも話さず曇りになって
ざんざんと夕暮れが過ぎる日は
きまってしじまがおとずれて
そういう日に
ステレオは死ぬんだ
くちのわるいひとが 正しいこといってる
やさしいひ ....
シャボン玉
悲しい歌とお母さんが教えてくれた
風々吹くな壊れるな
虹色に揺れながら
くるりと回って
弾けて消えた
洗濯のりを入れると壊れないよと
お父さんが教えてくれた
だからね
....
海図を広げ ありえぬ海域をめざす
日没には出発せねばなるまい
もはやこの港も甘い乳色の波が立っている
錨を上げ 滑らかな鉄にしがみつく牡蠣をとる
晩餐に間に合うように
夜が帆にも甲板にも ....
あなたのひざっこぞうの
上でおどりたい
あなたのジャージの
がざがざにもぐりこみたい
わらってるなら
あたしをたべてよ
その歯のひとつひとつの
感触を覚えとこう
手をつ ....
手、に
繋がれるようにして
あの丘、の存在する、現象の側面に
咲く一面の菜の花の、群衆
触れてはいけない、母の言い付けは破られて
指先は、きりりと痛む
それら、の一面の
膨れ上がる群 ....
白いワンピースの裾を翻して少女は丘を跳ねる
〜ヒラヒラヒラ
アメリカンジャスミンの木陰まで
〜ヒラヒラヒラ
甘い香にウットリと眠る
〜サワサワサワ
....
授業中
屋上でトランジスタラジオ聴いてた誰かは
出張先で
セックスフレンドと寝てる
隠し事がでっかくなっちまう
考えることがまたひとつ増える
Re:なにかあったの
というサブジェクト ....
高名なる賞 高名なる賞 ジャスティス
泥臭いパンタロン トリッキーなレイアウト
やたら密度の高い または やたら空白の広い
まるでブックオフで買う皇室カレンダーのよう
井の中の蛙をそのままボイ ....
塗り絵のカウボーイに色を付けた
帽子は青と紫
ズボンは赤 靴はオレンジ
肌は黄色に口は黒
服は黄緑 チョッキは真緑ボタンも緑でベルトは水色
そして口の中は真っ黒
そこに隠さ ....
人の子たちは時間をうまくやり繰りして
表側を重ねるだけのヨーグルト(乳清だらけ)になってしまったね 昼間から
ほのかに腐った匂いにときめけ すぐに腹を下せ
ば
酔いから醒める 体脂肪も減る
....
湖面にさざ波が立って
透明な魚がうまれた
それは夏の風
開け放した窓に
大群となって飛び込んでくる
君は薄い身体を持つ
果物をひときれ口に入れる
今朝もあまり食べないんだね
病んで ....
岬の白い道を歩いてゆく
突端をめざして一歩一歩
五月の空は
高らかに晴れわたっている
風が吹く
記憶が吹く
波が聴こえる
記憶が聴こえる
岬は細く長く
なかなか突端にはたどり ....
朝焼けの方角に
あなたがいることを
突然
私は思い出す
世界が
太陽にしがみつき
生きているように
そして
忘れているように
あなたを
思い出さない一日が
ひらり
乾い ....
灰緑の目を拾い
ひとつ聴き
またひとつ拾い
またひとつ聴く
頬の上にあるのに
見つけられない
遠い遠いはざまから来る
遠すぎてかたまりの音の群れ
笑みや ....
ホームに立っていると
不意に背中を包む非道い手の感触
音が消失していき
皮膚が離れていく
トン
と、背中を押されると
バランスを崩した肢体は
地上を離れていった
近づけ ....
芝生の上で
ファーストキッス
ラブレターの嵐
家の前に犬の散歩
マフラ
バインダー
ビーズ細工
チョコ
秘密の会合
フォークダンスで握った手
待ちぶせ
人造ルビーのお守り ....
転調する夢の中に
あなたは また
夢の中のあなたを
訪(オトナ)う
澱んだ夜に
薄く流れる血の
膜を 刺のような
視線で突き刺す
と あなたの表情は
わづかに歪む
あなたは ....
花をめでる綿雲があった
その綿雲を抱擁するそらがあった そして
その深いそらからは 天使の梯子が降りていた
そんな昔はわすれよう
....
赤、青、黄色、黒、白
切って、
泳いで、
胞子、
そこに命はあるか?
太陽、月、花、動物、死体
本当は優しくて、
淋しがり屋の女の子
目を逸らさないで
しみついたカーテン
コール・オーダー・リピート
あいているノブに触れないと
指紋がわからなくなるから
その先にまぎれる長椅子の影しか
入れないすみに 磁石を落とした
耳たぶにくい込めない鎖 ....
星と星の狭間を
人差し指で、なぞり
名前を生み出して
明日の何処かで
煌めく胎児達は
新しい呼吸法を習い
希望に満ちた
我が儘な産声を上げ
人差し指、から伝わる
愛 ....
わたしはどこにでもゆける
わたしはいつだってゆける
あなたの手のひらが、わたしとつながらなかったとしても
それがわたしの大地を肥やす水になり、炎になるだろう
あなたは嘘をつ ....
{引用=シロップに
涙を溶かして
ノンアルコール
カクテル作ろう
夜を飾る星
三日月の船
誰にも似つかない
孤独のアクセント
君はまだ
夜更かし少年
なんにもないか ....
夕暮れまで遊んで
楽しく笑って
喧嘩して泣いて
何と無く時は過ぎて
帰ろうとする
私の手をとり
「もっと遊ぼうよ」
震える手に
私も肩を震わせた
本当は
「バイバイ ....
俺は笑っちまったよ
死ぬわけねーものが死んだ
そんなん誰かの都合のいい嘘さ
おお
あんたが死ぬことなど無いさ
つまらない嘘が消えるまで
あああああああああああああああああ
いまわ ....
ゆっくりと伸ばした白い板の上で
それでも会議は終わらなかった
鉛筆をぐるぐると動かすと
難しいことばかりがかたち、になっていく
僕らの体は水に溶けるように出来ていて
ペットボトル一本分で
....
バスドラムを踏みすぎて
ブラッドベリィはくたびれた
チャーリー・パーカーが着くころには
心は真白い駅舎の中
誰も悲しい夢を見ない
あるひところの黄金時代を
取り戻そうと音楽は
....
良く晴れた真昼に
思うのは
きみのこと
汗ばむ
背中
首筋
手の平
私の体の
いたるところに
きみを思う
3746 3747 3748 3749 3750 3751 3752 3753 3754 3755 3756 3757 3758 3759 3760 3761 3762 3763 3764 3765 3766 3767 3768 3769 3770 3771 3772 3773 3774 3775 3776 3777 3778 3779 3780 3781 3782 3783 3784 3785 3786
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
4.26sec.