五月の夜の石畳に

月の色のような店の明かりが

ぼくはひとりで歩いている

ツツジの緑の甘い息を

幸福でも嗅ぐように聴いている


あれはどこだったか

手をつないで歩い ....
普通に分かると思っていた

この没落された国家が

何の機能もしていない

パンドラの箱だということを

沸点をこしてもまだ沸騰しない
涙のアパートは

決して崩れるといった選択 ....
水平の闇が
けものの声を響かせて
よじれるように傾(カシ)ぐ
見えない神事のために
鳥居の下を
泣きながら
往き来する巫女の袴
拝殿の奥の
不規則な
太鼓の音が
夜の鼓膜を
共振 ....
近すぎるよ
近すぎて、
世界ときみとの境界が曖昧だよ
私たちが細胞でできているように、
世界が私たちでできているのならば、
私たちはさっさと境界を捨ててしまおう
間違うなよ、
縁取ってい ....
失いゆく中でのグラデーション



喧騒より逃れた、感性からなる淡い理性....



アルコールの影に揺れる


  溶けて消えた真夜中の針



移ろいゆく時は褪せて ....
わたしの心は凍てついて
透き通って
淋しいくらいに鋭くて
全てを見失いそうに
なる

その先の方で
あなたの心の奥に
突き立ててしまったらと
考えることすら
ひたすらに侘しいのに
 ....
言葉を鋭くしたくて鉛筆を削る  青空

もういいかい
まあだだよ

雲さん かくれんぼ

鬼さん こちら
とう かぞえるよ

お日さま ひとりぼっち
あか鬼さん

夕がた 来たら
たき火もするよ

 ....
「ずっと想っていられる自信なんかない」
「永遠の愛なんてありえない」
「今は好きでも明日はどうかわからない」

***

明日 アナタが死んだとしても
私は明日もアナタを愛し続 ....
禍々しく106ミリ無反動砲を六門装備した
巨大な蟹のようなM50オントスの装軌式車両が一台、
まったく人気のない夜の街を過ぎて
ビルに潜んだ甘い夢を殺しに、兵士たちは散った

すべての忌わし ....
北半球の地上の大多数がセンチメンタルにぬかるみ泥に足をとられながら
もうなにも考えてない白目の部分に霧をあびながら歩く
誰かを殴りながら笑う子供たちや大人たちが事実的に母親をレイプしたり父親を殺し ....
僕の心の中にある引き出しは
誰に見られてもいいように
いつも綺麗に整頓してある
みんなはそれを見て綺麗だと言う
たまに散らかしたままでいると
らしくないねなんて言われる
だからみんなには話 ....
彼女がいない
友達とは電話で
話すのみ
ペットもいない

時間がない
金がない
暇がない
余力がない

飲む事
食べる事
歌う事が
唯一の楽しみだ
番いの猫を見た、真昼の雨の中、二匹は体を寄せ合って、互いの毛並みを舐めあうように、お互いを確かめ合うように、彼らは存在した。短く、途切れ千切れて、俄に声が聞こえる。わたし達は繋がっている、いちばん下の .... 足首から透かして真っ青な血潮が猛るように遡ってくるのが、
みえるよ!
気付いていたかい?知っていたんだ、きみは!
今摂取した食物が喉を通って捻れ巻かれた管を通り越して、
降り注ぐことを!
 ....
朝、目が覚めたら
右の手のひらがチクンとした
キップだった
日付はちょうど1年前の今日
行き先は書いていなかった

チクン

今度は胸が痛かった
その日付を忘れるはずがない
忘れら ....
 幸せ者
 行って来い

 笑っていられる人よ
 幸せ者、行って来い
 泣いている人よ
 幸せ者、行って来い

 歩ける人よ
 喋れる人よ
 病人よ
 怪我人よ
 幸せ者だ ....
背が高いとは限らなかったよ
ちいさいやつもいた

まあちいさいのもでかいのもばかだった
さわらなきゃいいのに火にさわるのはやつらだった
火傷したくなけりゃ
火からすこしだけ離れていたらすむ ....
私を染める桜ひとひら
瞳を閉じた奥に在る
確かに抱く淡い想い

手をすり抜ける夢がひとひら
素直に語れないのは何故
確かに在ったはず…消えゆく未来

移り変わる季節に乗って
私はどこ ....
 
 
考えても
仕方のないことを
考えている

スターバックスコーヒーで
名前を
間違えてしまった

マクドナルドの
喫煙席で
あなた宛の手紙を破る
 
 
ひかりたからか
からか からか
穂の息ひそめ
言の火ふらす


窓のふくらみ
煉瓦の道
こだまする影
屋根に立つ影


風のなか揺るがぬ星や星
足の指がつ ....
前は、会う時は少しでもかわいく見られたかった。その日の一番ベストな状態であなたに会いたかった。

あなたの気持ちが手に取るようにわかったから。今日もいいなと思われて私も嬉しかったよ。

だけど ....
 
 
わたしの家にある
不思議な窓が
開閉を繰り返すと
屋根の背中を
見覚えのある川が
流れている

見分けのつかない一日の
傍にある一筋に
長い影を落とし
少年は一つしかな ....
いつか本当の
「もうやめて」
が聴けると思って

何度も何度も
手首を滑った
白くて赤い線

やっとで
気づいた
本当の孤独

それは
孤高に独歩せねば
ということ

 ....
雨に濡れた髪を
タオルでクシャクシャしていると
テレビから

「明日は日本全国晴れ模様です。」

などと言っている

今日が夕立と聞いていたら
外に出なくてよかったのに


路 ....
僕の前を通り過ぎる
僕の横をすれ違う

神様と悪魔が
〜悪魔しかいない〜

天使と堕天使が
〜堕天使しかいない〜

交差点から悪意が噴き出している
駅から悪意が噴き出している
町 ....
果てしなく続く宇宙の中で

この場所にいる自分は

果たして本当に孤独なのだろうか

そんな些細な疑問さえ

宇宙は飲み込んでしまう

まるですべてを知っているように

私はた ....
 声、途切れた理由を
 知ることをためらった
 まだ若かった私たちは
 過ちを犯すことに
 慣れていなかった。


 他人の言葉をかたどることも
 容易であるかもしれないけれど
 か ....
ぱしゃり、と水音をたてて
あなたは私を抱きしめる
二人きりのぬるま湯に浸っていると
まるで双子のようだと思った



「交わることのなかった二人が
一瞬だけ出会 ....
皐月の緑は
翡翠のパレット
雨のひと粒ひと粒が
瞬間の王冠を
レインクラウンを飾ります

まだ淡い若葉は
ペリドットのピリオド
春はもう終わりです
ものみな落ち着きを取り戻しなさい
 ....
自由詩
タイトル 投稿者 Point 日付
甘い香り吉岡ペペロ109/5/9 20:20
パンドラの箱こめ709/5/9 20:00
巫女フクスケ109/5/9 19:40
距離鈴木まみどり409/5/9 18:00
グレイグース(ウォッカ) イメージ一平123109/5/9 17:46
氷柱笹子ゆら109/5/9 16:42
今日もまた光井 新2*09/5/9 16:02
小詩三篇乱太郎16*09/5/9 15:56
嘘つきな愛人。wister...0*09/5/9 14:45
甘い夢 ☆atsuch...15*09/5/9 14:13
売春モリマサ公409/5/9 13:55
引き出し1486 1...1*09/5/9 12:55
寂しい日々ペポパンプ4*09/5/9 12:38
蝶つがいaidani...209/5/9 9:43
件の愛209/5/9 9:43
キップルナ1409/5/9 7:33
幸せ者へdoon109/5/9 7:15
かわいいやつら佐々宝砂11*09/5/9 4:53
桜、謳歌相羽 柚希4*09/5/9 3:37
スターバックスコーヒー小川 葉609/5/9 3:29
降り来る言葉 XLII[group]木立 悟709/5/9 2:30
不明つゆ3*09/5/9 2:05
小川 葉209/5/9 1:18
無言309/5/9 0:46
夕立ちark-ey...0+09/5/9 0:32
困ったときの神頼み?至希009/5/9 0:23
宇宙の中の孤独ヒロシ1*09/5/8 23:24
さいごのフラッシュバック灯和309/5/8 22:45
ゆげロリータ℃。1009/5/8 22:17
草冠とレインクラウン/よりどりの緑海里309/5/8 22:02

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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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