とどこおるのは、仕方ないのです。
ゼミの発表がさし迫る、午後4時。
午後4時の「4」をどうしても半角に正したくなるという職業病。
すべてをPと捉え他の学問分野の理論を流用しまくる、その姿勢。 ....
{引用=
目が覆われて、きみと
わたしは
また他人同士になる
異質な
夜が、きみを
運んでいく
誰のためでも
なく、死にたい
の
夜をめざす、すべては
わたしが
....
今日、ひらりと
アオスジアゲハに会いました
モルフォ蝶などは
森で空飛ぶセロファンのようだそうですが
五月晴れした青空と
同じ色乗せた羽根でした
どのクスノキかで春を迎えた彼か彼女 ....
描きかけた まるい絵を
仕上げた事はなかった
曖昧な空に 風船を放つ
重さなどは いらない
この世界のたくさんの声が漏れて
帰り道、溶けそうな歌声に酔う
わたしはわずかに軽い
....
時折 許されない時の 鳥
さえずり鳴く 時の 鳥
その声は
電子音が響く都会が拓かれたより遥か以前より
遥か先までの時の扉を開き続けていると言うのに
時計 ....
もう一度冬の夜中を越えて
朝を迎えにいけたら
二人で昼寝をしよう
夜の次には必ず朝が来る
何て思って安心して寝てしまうより
朝が来ない事に怯えたり
狂った朝が訪れる事を恐れたりしながら ....
恒温動物である僕たち人間は正常に生きてる限り36℃前後の体温を維持し、起きていても眠っていても温かい。
一体僕らの何が熱を発しているのだろう。
流れている血か?
肉か?臓器なのか?
目に見えぬ ....
{ルビ東風西指=とうふうさいし}七日間
見えない時間に手を引かれ
終りと始めを繋ぐ日に
白猫、黒猫、青猫は
私を人だと思わない
私の穴は猫達の誰も知らない隠れ{ルビ舎 ....
あなたの望むようでありたい
でも
あなたの望んでることが
わからない
そんな探り合い
望んでないのに
いくら泳いでも、泳ぎきれない蒼の彼方
ちいさなブイが心細そうに、ゆらゆらとゆれている
あの水平線の彼方には、なにがあるの?
たずねても、なにも答えないあなた
蒼の色の底には、魔物でも住んで ....
誰に教わったわけでもないけれど
新しい始まりの予感は
そうやってくる
五月の風は
そんな淡い期待を感じさせる
芽吹きの音が聞こえてきそうな緑色で
あなたは窓から入り込んでくる風を
そ ....
{引用=草っていうのは
好きなことばのひとつです
あといくつか好きなことばがあるのですが
そこに石があってもいいし土も
あるだろうし水たまりもあるし
雨がふっていてもそれはそれで
....
部屋には誰もいない
椅子は何もいわない
凝った細工 剥げた塗料 底しれぬ存在感
空間を支配する四本の細い足
ひたすら、椅子は待つ
部屋があふれてしまえば
....
ことばが死産する
なまなましい胎児のあしが
私の穴からぶら下がる
無様なすがたに笑いもせずに
がらすの砕けたような瞳で
股の間を見下ろす私を
私が笑い
なるべくやわらかく慰めてやる あき ....
涙を流して見つめ合う
あなたは左のまぶたから
私は右のまぶたから
唇から白い花びらはらはらこぼれ落ち
その花が水に流れてゆこうとも
あなたは私を知る事はない
私もまたあなたを知り得 ....
女が父親と住んでる家に泊まった
父親はアボジで通称アボ
アボは晩から登山に出掛けている
ひとんちでこんだけ寛いでしまうのは才能だろう
大学のとき開花した才能だ
自宅生なのに家には一ヶ月に数度 ....
空へと続く
いくつかの道すじがあり、
それらはやがて
空を流れて
空になる
それゆえ
空への道すじを
川と呼んでもよかろうか
しずくはどれも
はじめは少 ....
こんなにつめたい夜のまんなか
あなたはなにをうたうのかしら
とおいところであなたはなにを
なにをおもってうたうのかしら
先ほどふったばかり ....
くるぶしを浸した
海の底の
遠ざかる砂に
裏返る
また少し君のこと
舞いあがる
風のゆくえに
どんな不自由をみたの
何もない空に
探してる
君の糸口
いくつかの土くれは
....
私は、かよわい手首
白銀の傷痕を握りしめるのがやっとのことだけど
「私って、キレイでしょ」
かよわい手首はコクリと頷くように
リンゴを突き刺した
「私の白銀の傷痕の切れ味 ....
流星に穿たれて
君は人魚になった
まだ名前を持たない朝に
瑠璃色の鱗を散乱させながら
尖ったガラスの破片で
静脈をなぞると
霧に包まれていた避暑地の白樺の
腕から熱い血が流れ出した
....
日々が声になって
声にならないものは
声にならない
紙の上の文字になって
出せなかった
手紙のように
ここにある
まだ捨てずに
取っておいていいですかと
やはり声にならず ....
{引用=故モーリス・ベジャール氏に捧ぐ}
魂が徐々に
輪郭を帯び
しなやかな闇の
波を抜けて
姿をあらわす
共に
時の砂はおち
動脈をめぐる
....
しつれんすると
ひとはねこになるのだ
みちばたに
はながさいてるのだ
どんなりゆうで
はなはさいてるのか
きみにこいをしたからさ
ほそいめをして
ないてる
....
090520
はやまいりやす
なにごかと
何事もない顔した男が
いつもの辻から
あわてて顔を覗かせる
大気圏外に住んで早くも2ヶ月
宇宙飛行士の若 ....
西日刺す
四畳一間
風呂トイレ無し
商売するぞ
叫んだあなた
よれた肌着に
短パン姿で
通りに立って
呼び込みしてた
おむつの試着
おむつの試着
そこの部屋で
出来ますよ
お ....
あの人のなかに
暗い眼をした少年を見た日から
わたしの中に刻まれた誓いは
不安定だけども心の底に残っている
同じように わたしの中にも
膝を抱えた少女がいる
深い底まで降りて
わた ....
緑黄色野菜が嫌いだった
ほうれん草の葉の胡麻和え、甘くして誤魔化すのがやっとだった
体育が嫌いだった
決まって体育が出来る奴がヒーローみたいになった
眼鏡が嫌いだった
余計根暗に見え ....
素数についての定義を言えば
「1と自分以外に約数を持たない数」になる
このとき1は約数に
数えても数えなくてもローカルルールなのかどうか
しかして果たして
「そいんすうぶんかいのいちいせ ....
コンクリートブロックを敷きつめた街に
私 は裸で腰かけている
見知った声が聞こえたので左手を上げて後ろを振り向いたが
誰もいないのを確かめただけだった
何故なのかを思い出すことは
当 ....
3727 3728 3729 3730 3731 3732 3733 3734 3735 3736 3737 3738 3739 3740 3741 3742 3743 3744 3745 3746 3747 3748 3749 3750 3751 3752 3753 3754 3755 3756 3757 3758 3759 3760 3761 3762 3763 3764 3765 3766 3767
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