コンクリートを、駆けるように失われる優しさ。
切なげに、大げさに、フラットに。
そうして僕たちは冷たい同情を得る。
そうして、僕たちは寛容という名の無関心に尽くす。
はだけた服のすきま ....
テレビドラマを見ていたら
あまりにもつまらなくて
消してしまった
今までの人生を見ていたら
あまりにもつまらなくて
自殺してしまった
***
そんな彼女の
ラス ....
このからだをすぎるものらの
なんとせわしく弱いことか
流木が凍り
骨の道に沿う
いくら望んでも
いくら願っても
手のひらより大きくなることはない
....
ただ わたし
いるしかできなかった
ふもとで足が
すくんでたのかなあ
呼ぶこともできなかった
さけぶことも
云うことも
かみ殺すことも
ただ わたし
ここにいるしかできない
こ ....
だから私は何度も何度も言い続けた。
"もしもし? もしもし? 大変です――もしもし?大変なことが起きたんです――もしもし? 人が刺されたんです――聞こえませんでした――私には聞こえ ....
これからもきみが好き!
って叫ぶわたしに笑ったきみ
俺もずっと好き!
って嘘でも
信じてたんだよ
バカみたいに
ひたすら
きみを
あなただけを
愛しますと
天国のおじいちゃ ....
僕は許せないでいる
そのことに執着している
それは精神的にも肉体的にも
道徳的にも絶対によくないことなのに
そこから抜け出せないでいるのだ
じぶんがどう見られているのか
そんなことに価 ....
疲れてるの
と聞かれると
疲れてると
言ってはいけない
気がしている
休日も
休日以外の日も
そのどちらでもない日も
ある海で
休んでいると
網に掛かってしまっ ....
思い出すと
なんだか
苦しくなるから
思い出したりしないけどね
遠くから
ぼんやり
眺めていたなら
よかったのにね
恋は
いつでも私のそばで
楽しそうに 可笑しそうに
....
でも
雨になりたい
土になりたい
大気になりたい
海に、葉脈に、光に
石に、風に、雷雲に
なりたい
暗闇の中魚を狙うゴイサギの真っ黒な目玉に
森の中草を踏んで歩くゴリラの低い声に
海 ....
夏のにおいがした気がして
夜のカーテンを翻す
ヒタヒタ星が汗かいて
慌てたカエルがもがいている
梅雨はまだ来ないのに
あのコはかっぱを毎日着ている
彼はやじろべえ
あっちにぽ ....
薔薇を見に行かなければいけないね
薔薇を見に行かなければならない
薔薇なんて柄じゃないなんて言わずに
心と体を
自分の気持ちと五感とを
ひと一人分
薔薇の中に置きに行かなければ
....
瞬間瞬間が身と心を削るように降りかかる。
御霊よ御魂よ
この地に降り注ぐ力の火が
凍る明日を逆に照らし、曇る昨日を無に還す
人の世が辛いなら
今こそその日のけじめの日
狂った人と凍った ....
開かれてしまったら
もう、あなたには見えない
最後に映るわたしは
どんな
顔、なんだろうか
まばたきのシャッターを閉じて
(すとろぼが、みちて
それから
。 ....
わたしはおどる
ひとりでまわる
くるくると
まわる
まわる
わたしはひとり
まわるはわたし
くるくると
おどる
おどる
だれにもふれられないように
まわる
まわる
....
元気ですか?
何を見ていますか?
こんなに
近くにいるのに
なぜか遠くに
感じますね
お互いの
道を
歩み始めたから
うれしかった
....
あ、また鍵かけ忘れちゃった。
まだクライ地下、皆、開放していく。
その音は、やけに耳に響いて
カチャリ
また一つ、カチャ
私だけ掛け忘れた。
ふと手を伸ばすと、
頭のてっぺんから、
ど ....
ふかいみどりのやまのおく
しろい蝶がとんでいました。
あまりにもしろくて、
やまのみどりに映えていました。
わたしは誘われるように
蝶を追いかけました。
わたしは誰かに置いていかれてし ....
砂の城はなくなっていた
僕のイヌもいなかった
私はとても、もったいなく思って
階段のところで踊った――
成人しても未だ 僕は少年で在った
擬似恋愛と云う名の 温い乳白色の海に泳いで居た時
也以上此処に居れば全身がふやけてしまうと思えど 離れ難く
慰めに水を掬って小瓶に詰め 家へ持ち帰ったのだった
....
090521
五重塔と三重の塔
どちらが偉いのかと考えた
五重塔
がっしりと重厚な三重の塔
十兵衛が守る背高の五重塔
守られなくても強い三重の塔と
....
治りかけの痔が
痒くて気持ちいいのだと
祖父は言った
痔は治りかけてるのに
とも
祖父は言った
私は誰もいない公園の
ブランコに乗り
治りかけの痔について
考えて ....
あの年の夏
私たちはよく太陽の下にいた
出会ったのは夜
でも私は
青い空と太陽の下で汗を滲ませるきみが好きだった
ずっと近くに感じられる気がしていた
風もない森
真昼の白い太 ....
鳥になります。次はきっと、鳥に。
きみの部屋の窓辺に降りて、
ガラスをこつこつ鳴らします。
きみが窓を開けても、飛び立たない。
それがぼくです。
逃げない鳥がぼくです。
スズメかな。メジロ ....
赤い電車も地下を走る
インバーターの
メロディーを奏でて
浅草/日本橋/銀座/新橋と
旧き佳き時代の繁華街を結び
雑多な電車が駆け抜ける
三浦半島から成田空港へ千葉NTへ
インタ ....
煙草を吸わない
喫茶店で
コーヒーの夢を見る
紅茶を頼む
鞄からはみだした
赤いマルボロ
煙を吐く
終電を見てる
あなた宛の手紙を書く
消えてしまったものは
戻ることはなかった
生まれだした言葉たちは
流れていくだけで 意味もなく
誰にも届かず
しずかに
消えた
私は
しずかに
うつむいた
....
ある日の夕方
わたしはひとりになりました
花に水をやっていたら
いつのまにか
みんないなくなっていました
わたしは
声を出してみました
その声は音になりました
どこかで鳥が鳴きました
....
季節のしるしを見つけたくて
うろうろと瞳を泳がせ歩いていたら
夢とうつつの小さなすき間に
足をとられて転んでしまった
うつぶせで顔を伏せたまま
両手をありったけ広げてみる
土の匂いが身 ....
僕ら互いに理解できず
すりきった体は
紅く染まっていたよ
わからないから手を離す
分かりあいたいから手をつかむ
僕はどこにいる?
さぁどこだ
今いる過去の渦の ....
3726 3727 3728 3729 3730 3731 3732 3733 3734 3735 3736 3737 3738 3739 3740 3741 3742 3743 3744 3745 3746 3747 3748 3749 3750 3751 3752 3753 3754 3755 3756 3757 3758 3759 3760 3761 3762 3763 3764 3765 3766
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
4.14sec.