フィドルの音に気付く
まぶたが開かないので
夢か現実かは自信ない
つま先が湿っているし
酒のことを考えてみた
急に悲しくなってしまう
大声で怒鳴りたいぐらい
私は一生懸命だったの ....
夏が始まる。普通の出だしだと、落語で言う枕と呼ばれるところだと、夏が終わる、なんてぇひとさまはよく話を切り出すもんですが、みたいな感じで始まるんだろうけど、残念ながら始まるのは話、そして夏、さらには上 ....
春の夜はいくらか気持ちがいい
ほのかに寒いところがいい
こうして一人でいるのは寂しいけれど
一本のタバコが忘れさせてくれる
落ち着く空気にまばらな光を数え
スモッグで見 ....
寂しいという感情は大切にしたい
人間臭いから
けど心細かったり
悲しくなるのは
やっぱり慣れない
誰かに抱かれたくて
誰かに慰められたくて
それでも孤独な僕がいる
....
何ら変わらずの日常で
朝日が落ちれば会いに行く
明かりが付いた暗い部屋
いつもの笑顔がまた見れる
そうしてPC見つめてた
何回やったかわからない
同じ笑顔を何度も見てた
繰り返し同 ....
蒼茫の光海
耳を欹てる
束帯の衣擦れの音
冠の梳毛
周りは、
相貌さえも不確かな群れ
過去の粗相など
我知らず
塊り
いつまでも騒めく
どこまでも
糟粕を ....
笑っているあの子
黙りこんでいる私
怒っているお姉さん
笑顔がいいね
一番だねとあなたはふつーにいう。
でも笑顔をつくるまでの間
私はどれだけ苦労するだろうか?
笑顔 ....
海辺を散歩して
耳を拾う
かつて貝殻と呼ばれた
それを耳に当てて音を聞く
波の音が消える
大きなその音が消える
代わりに
もっと大きな
大きな音が聞こえてくる
何 ....
生きた化石は大人気だ
ずいぶんと大勢の人が生きた化石好きに見える
古代魚も大人気だ
とにかく深海で/世界の片隅で
ひっそり生き延びてきたイメージがあるらしい
「今」は
いつでも騒が ....
私が死んでも同情してくれる人はいない。
こいつは病気だったんだから仕方ないで片付けられてしまうだろう。
思えばハタチ過ぎのころ友達とフランスへ行ったけ?
あの頃はこんな未来、誰が ....
あかやきいろや紫色の真空パック。
口に当てて押しながら息を吸い込むんだよ。
スポンと外れてこっちに来るよ。
奥のほう。
うまく噛めなくて喉の後ろでダンス。
噛んでもいいし、噛 ....
私とはひとつ違いだった
先生の評判を聞きつけて遠方から通ってくる
いわばミーハーな生徒さん同士
どちらからともなく話しかけると
すぐに古くからの友だちみたいに親しくなって
いわゆる「気の ....
優しさに寄生する
謝れない羽虫
霞んでも見えていた
つむじ風にさらわれて
消えてしまいそうな
細い腕を
抱き留められないのなら
この目に虹彩を埋めて
飛行
....
まだ色を持たない紫陽花は
ふつふつと泡みたいな蕾をつけて
くすんだ背景に溶け込む
重たく湿った空気の匂いがし
右足の古傷がしくしくと痛む
身体は正確に天気を教えてくれる
....
にんげんのおとことおんなが
にんげんのおとことおんなが
セックスを愉しむ
それはあるとき
必要以上に意味を持たされた儀式であったり
あいさつ程度の交わりであったり ....
隣の部屋から奇声が聞こえる
ヤイヤイヤイヤイ
俺のナルシズム、もうこれで終わりにしてくれボケ
烏瓜きゅうりウリウリ。
電動ノコギリで恥ずかしい思い出を、
お前ら意味あると思ってやってるやろ。 ....
六本木には、ラフとかPDFとかマージンとかいう言葉が転がっていて、
私はもうそういう言葉が身体化してしまったことに目を細める
いや、あるいは、風のせいだったのかもしれないけれど
何にせよ、
美 ....
埼玉で生まれた
記憶はない。生まれ持った見知らぬふるさと
横浜ですごした
記憶は曖昧だが、カトリックの幼稚園にいたみたいだ
少しいじめられっこだった
静岡で育った
....
窓には
色々な表情がある
内側から見えるもの
外から垣間見えるもの
人のココロの襞のように
内と外では違う
違うから人なのだ
だから
深いところで
おしはかろうとし
それでも
思 ....
見ているものの
文字や景色の正しさもなく
その見つめつづけていつづける
プールの体に続いていく
硬直する自分自身の
舞い散った桜のような
強制収容所の
自分の脊髄からのこと
歩 ....
トーストの焼ける匂い
床を転がるジャム瓶のふた
バーゲンセールの飛行船
戦場からの生中継
すべての朝に融けてゆく
コーヒー片手に棚の上
無限がそこに座ってる
....
あの娘の為に
喧嘩上等
掲げる拳
あの娘の為に
貴方は誰かを
傷つけるんだね。
貴方の為に
私は自分を
傷つけられます。
顕微鏡の中で人工のひかりをうけて
雪片が光る
結晶が無言でのびてゆくのを
ぼくは視ていた
浅くつもった雪の中を
きみを迎えにゆく
ローカル線の駅は雪につつまれ
こどもの夢のように光っ ....
セックス、ということばを軽々しく口にして
君は飄々と話をつづけるものだから
僕は何も考えずに「え、いまなんていったの」と聞き返すと
君は「え…バンゲリングベイ…?」とその後に言った言葉を言ったか ....
意識的な朝焼けに一人
静寂という音を聞き 町の色を知る
彼らは変わらぬよう努め また変化を望み
薄い空の端が濃く染まるのを さも当然と眺めている
鳥でさえ密やかに 犬でさえ弱々 ....
白熊が死んじゃう、と言って
つけっぱなしの電気を
消してまわる君は
将来、かがくしゃになりたい
という
撒き散らかされた
鳥の餌のシードを片づけていると
芽がでればいいのに、なんて
....
吊り下げられた鉛の球は
僅かにもぶれることなく
静止している
ざわめく空気の中にあって
微かにも揺らぐことなく
停止している
憧れと嫉妬の視線を受けながら
ただそこにある ....
大地は
ほんのちょっぴりしかなくて
わたしね
足どりはふらふらで
やっと此処にいるんだよ
先途は、
未踏の薄緑
陽も避ける森の蘚苔(せんたい)
生み落とされた前非の
広がる
千尋の万苦を覆い尽くす、侵食
闡明(せんめい)とうつむき
躊躇わずに
小径を逃 ....
言葉が感情を生むのであれば
迷わずネズミに戻りたい
汚れた道を歩むことだけ、
その仕事だけはこなすから
表情が感情を生むのであれば
迷わず臘で固めてほしい
素敵な笑みを永遠に残す、
....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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