さりさりと幼い
草はいく
草むらの中を
食卓に斜めに降り注ぐ
花のような物体
の匂い
それらはすべて
私の位牌なので
私は残さずに
食べなければならない
生きていくことは
....
ひとをまつと
もうこない
わすれていると
ひとはまた
まっている
まつということを
わすれた
ひとのことを
あんなに
ことばしか
なかったのに
うまれ ....
紡ぐ糸
織られた地図
航海図は広々として
目的地は標されてはいない
綴られた古代の文字は
解読されることを拒んでいる
幾重にも織り込まれた
あなたの秘密
....
からのおけに
こえをみたしていく
みあげるとあおいそら
おなじいろのふくをきた
しょうじょがわらってる
かぜのちょうじょうから
おちてくる
そのそくどで
うまれ ....
ねぇ
呼びかける
なんでもいいから
誰でも
花でも
木でも
鳥でも
空でも
雲でも
遠くても
ねぇ
呼びかける
声が ....
鈴が鳴る
鈴が鳴る
あの世と
この世が
繋がって
竿先
細かく
引き絞られる
鈴が鳴る
鈴が鳴る
掛かってしもうた
あの世のモノが
激しく
激しく
身をくねらせ ....
マンションが流れる窓に
身に染みて街を感じ
塗り替えようとしたけれど
立ちつくし
顔を上げて空を思い
逃げだすと
留まった日々に
とても疲れた
しかし
拒み続け固執する電車 ....
夏至間近
ニョロニョロを蒔くなら用意しないと
あなたのところのJAには
10kg袋がありますか
シロツメクサやレンゲのタネみたいに
おりしも父の日を控えて
裏庭にはオトウサンモドキ ....
どちらからいらしたんですか?
いいえ、こたえなくてもわかっています。
私には遠い場所です。
短い旅に感じられたのは、誰も時計などお持ちではないからです。
あなたの頭皮が赤く日焼 ....
ゴフォごふぉ
ぜろジェロ
苦しさがせき込む深夜
隣にいるからね
と、おでこにキスすると
にっこりして
ふうーっと瞳をとじる
朝日の射すベットのうえで
光のように輝く ....
あなたにとっての光って なぁに?
そう あなたを照らし出してくれる それ
道を示してくれる 光
キリスト?
池田さん?
お釈迦様?
まぁどれだって ....
その町はいつも晴れていた
暖かな日差し、爽やかな風
青い空に、柔らかな雲
町外れの湖には
それらの全てが溶けだし
大きな森を育んでいた
青年はその湖に足を浸しながら
いつも遠い、見知らぬ ....
街の灯は味方ですか
ショーウィンドウは砕けますか
たぶん
砕ける音が綺麗で
私は足を止め
喜んでガラスを集めるでしょう
銀座の空について考えていると
有楽町でした
思いがけず出 ....
どんなものにも命があればいいのに
どんなものにも言葉があればいいのに
俺は壁と話したいんだ
今、自分の前に立ちはだかっている高い高い壁と
お前には乗り越える価値があるのか?
お前の後ろには俺 ....
ほんのすこし前まで、私は湯水に浸かるように簡単にばらばらな言葉を組み合わせていって言葉を折って畳みそして広げたそれは呼吸するよりも簡単で、食事するより自然な事であった私は私が発した言葉が輪郭を失い音律 ....
「言葉以上に陳腐なものはない」
そう言ってボクはキミに
ちゅう
右の頬と左の頬がすでに熱くて
ばしん
これが初キスの味かぁ
なんて思う暇もなかった
うたれた方は
さ ....
わからなくなってしまった
デリートキーを連打すれば全てやり直せるのだと思っていた
赤い口紅を纏ったくちびるが「ショウジョヲソツギョウセヨ」と言ったのは九日前の事で
わたしはそれが日本語なのか英語 ....
俄か雨乞いなどするものでない、仰ぐ空色
吊り橋の片側に立ち尽くす思念たるや、遣らずの雨
宿雨が霞むほど気配が際限無く変わる
{引用=嗚呼、満身創痍
....
心地よいことは
細胞の記憶に
組み込まれ
嫌なことは
記憶の外部にある
と思いたいけれども
大概 嫌なことの方を
たくさん憶えている
叶ったことより
叶わなかったことが
桁違いに多 ....
殺してやりたい過去の自分は、山のようにいて。
殺してやりたい今の自分は、一人しかいなくて。
殺してやりたい未来の自分は、まだ存在しなくて。
過去の自分は殺せても、今の自分は殺 ....
もう会えないなら
心を開け放とう
原因や 後悔や なすがままに
それは ひどく散漫に
それは 体に纏わりついて
泣けてくる。
芸術家の名刺には絵が描いてあったらいいのに
プログラマーの名刺には数学が仕組まれていたらいいのに
ミキシングエンジニアの名刺からサウンドが出たらいいのに
釣り竿と漁師、それと船
....
隠さなければいけない過去
隠されてしまう過去
脂汗が流れるときだ
見付かってしまうポートレート
今朝わたしは一匹の蛾を発見した
それは見事な蛾だ
たれもみつけられない たれもくれやしな ....
焼けた石の上を滑らかにすべる水銀
光ったかと見えてそこにはない
それは一匹のトカゲ
生き物である事を頑なに拒否する
草むらに放られたまま忘れられたナイフ
発見からまぬがれる殺人事件の凶器 ....
すべてがどうでもよくなった
金色に輝くもの
それがぺらぺらと知ったから
英語をうまく喋る人は
カッコイイ!そう叫んでる
変わり続けても変われない
変わりたくても変われない
自分のカタワレ ....
雨の日の電車はさながら異空間である
外からは紫色の魚がプランクトンをつつくように群れ
中には放心状態になったぼやけた人々がずぶ濡れになった四肢を
無言で時折ぶるりと震わしている
そんな静寂 ....
詩になる映画を見た夜は
我が言霊も揺すられて
夢など到底見られない
言葉が秘めるその力
感じて夜空を見上げては
明日になるのをじっと待つ
詩になる映画を見た夜は
会えない友を思い出し ....
さざんかの咲いている道を下っていました
私は光るペーパーナイフをたずさえて
ナイフはとてもよく切れるのです
手紙の封
白い手紙の封をサクリと
その手紙には何が書いてあったのか
今忘れる ....
久しぶりに寝坊をした
いけないと思い
真夜中にフルボリューム
真夜中にクーラー21℃
今すぐやめよう
そのままにしてはいけない。
ヘッドホンかけ
窓を開けよう
裸になり
パン ....
恋やら愛やら仕事やら
友やら親やら人生やら
きみはいつも手の鳴るほうへ
渡り鳥みたいにいのちをかけて
宗教やら政治やらではないぶん
ずいぶんといさぎよく
伴わな ....
3704 3705 3706 3707 3708 3709 3710 3711 3712 3713 3714 3715 3716 3717 3718 3719 3720 3721 3722 3723 3724 3725 3726 3727 3728 3729 3730 3731 3732 3733 3734 3735 3736 3737 3738 3739 3740 3741 3742 3743 3744
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
4.67sec.