悲しくもないのに
それは
言葉を遮るように
あふれでる
ぬくもりはいらない
冷たい雨に震える
手のひらに
寂しく孤立する
ゆびさきのルージュが
なみだにぬれる
なみだを止めようと
....
言葉遊びをして感情を吐き出していると。
様々な人が羽やすめにやって来る。
皆、寂しい人達だった。
初めに声をかけてきたのは18歳の女の子。
彼女は俺を林檎と呼び、
俺は彼 ....
何も要らない・・・
そうやって何も求めない振りをしながら
本当は総てを欲している
何時からだろう
喉が渇いて仕方が無い
どんなに飲んで ....
正しい空の色なんて誰が決めたの?
私は私の空が好き
誰にも気付いてもらえなくたって平気だよ
だって私は気付いてあげられる
もう始まっていたんだ
....
ヂモト駅のコンビニのオバちゃんは
ボクの事をまだオニイチャンと呼ぶ
オニイチャン今日は早いはね
暑かったでしょ
明日も暑いらしいはよ
タバコと
発泡酒と
オツマミと
千円札で
オ ....
「あんなもんなのか」
と舅は言った
夫の祖母が亡くなって
納骨も終わって
夏が始まろうとしていた
できたばかりのわたしたちの庭には
ちょこちょこと
なんやかやが芽生えだし ....
きみの日記だけは
誰に侵されるわけでもなく
ぼくとの季節さえ綴られないまま
風の移り変わりだけが
閉じこめられれば良いと思った
いたずらに慈しめないのは
ぼくが所詮
あらゆる欲望を覚 ....
白く焼かれる陽がある
入り江に巣くう朽力が、
いつも私の思睡を誘う
浜では確かに生き物たちがそれに抗い
夏を時限と耐えている、何故か
天は、夏色のターコイスに拓(ひら)かれ
今にも落ちてき ....
*
昼に停まった季節の便りは
いつぞやの名残を含んだセピア色の背景に、日向に生まれ落ちたパステルの淡い配色と、幼子の視線のラフなスケッチとなって
単色に描かれていた風景画を小さな額縁の中から取 ....
長たらしくめぐる思考 泳ぐようにさえずる波
ごちゃごちゃのしぶきの中 くっつく磁石を探って
反射を知らない深海で 手探りに拾い上げる
そのたったひとつを これしかないと握り締めて
照れくさいか ....
忘れ去られることは
滅び去ることと同義ではなく
ときに月夜の雨のなか
朱色の花の
面影が咲く
雲を織りなす風たちは
水の巨像を築き上げ
やわらかな片目の
や ....
時間が一定に進むものが現実で、不規則なのが非現実だと、会った事もない奇人が言っているものだから、
皆の代わりに僕は言ってやったんだ。
「貴方は恋をした事がないのですか?」
....
目覚まし時計より早く起きた朝
君は台所で食器を洗っている
テーブルの上にはトーストとサラダ
シーザードレッシングとマーマレード
カーテンの隙間から太陽が呼んでいる
零れ落ちる光の粒をすく ....
僕は僕の皮を剥いてゆく
そろり そろり
痛くしないように ゆっくりと
不安 欺瞞 恍惚
嘘に包まれた僕を ゆっくりと剥いでゆく
随分痩せっぽちだったのに 今じゃメタボリ ....
眠れない夜に
咲いた一輪の花
いつの間にか 過ぎる月日
姉の後ろ姿を映しながら
煙を纏う
美しい肌に
はり
....
ふいに思いついたタイトルを
そのまま即興書き下ろし
綺麗に飾りつけたおばさんよりも
ノーメイクのおねーさん
化粧の濃い香水香るおばさんよりも
ノーメイクのおねーさん
もしくは縁 ....
オブラートに包まれたものを
一つ残らず剥ぎ取ってみる
綺麗に加工された宝石から
生身の原石など取り出しても
美しさを損なうだけだと言うのに
某の背徳を感じつつも
衝動片手に掘り進め ....
人には恋がある
ウサギにもあるのかな
人には歌がある
コオロギもうまいよね
人には夢がある
イルカにもありそうだよね
人には翼もある
ペガサスみたいにさ
人は悪魔にもなる
神 ....
摩訶不思議な自然にぐるりと包囲されて
板ばさみ
三分の一
いや、二分の三
なんだか無性にガリガリ君が食べたくなってきた、と言って
わたしはわためかな、と返して
あの雲はきっと竜の巣だと ....
*
抽象をなぞる指先が、無色透明な肌に存在だけを記して
昨日の空に溶けて行く、輪廻を正しく辿って行けば
全ての人の記憶は一つになると
ついさっき、知りました。
だから、君の香りはどこか懐かしいのだ ....
虚無でいっぱいに
みたされて、きみの額に
いくつかの
傷が
刻まれる、神を
欠いて、祈るために、痕跡を
読むために、きみは
断絶そのものとして
彼方に
移動する
....
それぞれの速さで歩む人の群れ
その何割が自分の速さでであるいていて
その何割が他人の速さに合わせているのだろうか
僕が生きている内にすれちがった人は
世界のの人口の大体何%かな ....
会合を終えて神戸から倉敷に移動するともう11時だった
ホテルにチェックインしても脳みそはまだ高速をぶっ飛ばしている感じだ
2時間ぶりの煙草を喫煙コーナーで吸う
11時40分からマッサージを予約し ....
前髪を切った
雨上がり
庭先でミツバチと出会う
胡瓜の黄色い花にモンシロチョウが舞う
土の匂いが肺の奥まで届くようだった
見上げれば空が雲と調和して
すべてを見わたしていた ....
突然のことを「風」と名付けた
まだ受け身を覚えてもいない
優しい、と言われるほどに優しくはなく
平均化された僕らは、どこにでもあった
人がいなくなって初めての夏はとて、も暑かった
ぶら下 ....
大した苦労もしないでたどり着いた
夢の入り口に足を踏み入れたら
それが本当に自分で望んだことなのか
わからなくなってしまったんだ
理想と現実のギャップに落胆して
無垢な憧れを汚してしまう ....
ダメです、ダメです。ぼくはダメです。
ふろ場にて
堕ちる
堕ちる
風が きもちいい
景色が ひずむ
堕ちる
堕ちる
どこまで行くんだろう
終わりはあるのかな
ひゃっほ ....
君が手を握り返してくる
ほどけかかった髪を
気にもとめずに
夢中で遊んだ帰り道
陽が傾きかけた
商店街で
君は目をキラキラさせて
さっきまで握っていた手を離して
駄菓子 ....
寝苦しい 湿気
疲れ まとわりつく 汗
振り払うことはできない
すべての事は、人は、
嫌いになりたくない
でも、
でも、
嫌悪をいだかざるを得ない
瞬 ....
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