気泡を抱いて眠る
葉っぱの生る木に
今年も葉っぱが生ったよ
そう教えてくれた人の
顔と名前を思い出すのに
半世紀以上かかった
子供たちのふざける声が
外から聞こえてくる
季 ....
聞いてくれる人がいないと思えば話さない
聞いてくれる人がいると思えばこそ話すのだ
思うだけで構わない
壁に向かってしゃべってるぅ
大丈夫、スマホさんが理を通してくれる
しかし壁に向かって ....
(十九歳の長編詩 第二作目)
失う存在世界 天使と血人へ
船曳 秀隆
Ⅰ、軌道
間もなく たまらなくなります年老 ....
夢から覚めたら 辺りは白く
粉雪が舞って 街を着飾る
男も女も、老いも若きも
美しい 夢見る Oh Holy Night
みんなが笑って、幸せが来る
今夜は楽しみ 誰もが特別
悲しみの ....
花の種を植えようよ
そこに種があるかぎり
植えようよ
おおきな水が
うずまく火が
ようしゃない光の炸裂が
通っていったあとの
街の
そのあとの
地面を探して
土があれば
植え ....
カフェインが入っているのが嫌いだから、
と言って、君はデカフェを飲む。
そんなのおいしくなくない?
って聞いても、君はくすくすと笑うだけ。
肉体を極小のコンカッセにして、焼けたトタン屋根のプライパンで焦げるまで焼いたら一気に口の中に捻じ込む、硬い食感とハッカを混ぜ込んだような奇妙な味の中で、脳髄は普段開いたことのない扉の奥へと…これは ....
わかっていたつもりが
何もわかっていなかった
わからないことが多すぎる
本をどれだけ読んだとしても
まいにち新聞とにらめっこしても
あまりにも知らないことが多すぎる
ならばひとつの事象 ....
哀しんでる他人観ながら嘲笑い愉しむ
所詮人間
隣人に同情し憐れむなんて出来ない
自分より高いところへ
手が届きそうな奴がいれば
仲間と蔑む瞳向けて嫉妬に胸焦がす
所詮人間
己の罪を自覚し ....
仕事効率化
働き方改革
ホワイトな
案件を選ぶ
上手い話に
簡単に乗り
闇に捕まり
肩にかかる
悪のつま先
逃げ道なく
闇の効率化
命令どおり
働いて奪い
命令どおり
働い ....
肉身として
先ず在るこの私は 、
〉寒いねぇ、寒くなって来たねぇ〈
と身近な友に話し掛けながら も、
光の意識 、瞑目すれば
最早意識の内を常に不断に
自ずと光り輝かせる私
....
夫は
結婚記念日もクリスマスもお正月も帰りたくないと言う
私に会いたくないからだ、と
それなのに
俺を信じてくれと言う
矛盾してませんか?
会いたくないのに信じてくれ?
私はその ....
ぼくが20代の終わりくらいのときやったかな
付き合ってた恋人のヒロくんのお父さんが弁護士で
労災関係の件で、それは印刷所の話で
「年平均 6本」とか言っていた
紙を裁断するときに指が切断された ....
花が残した光は
手をすり抜け
我らはあの山に写る
白い衣と青空とともに
その時を待つ
夢に見た深青に染まるあの山は
陽の力を蓄える
セミが鳴くまでに
走り出さなければ
ああもうどっこいしょだ
と
自分に言い聞かそうと
書いてみる
ああ
抑うつ傾向が強いな
ずっと
舌がしびれるよ
なんか
あなた、
結婚指輪に刻んだ文字を覚えていますか?
わたしの指輪には
あなたの言葉
(永遠に愛す)
あなたの指輪には
わたしの言葉
(いつまでも一緒に)
あなたは ....
則 規
規 則
規
規
則 ....
さらさささ さらさささ
盛んな緑葉の群れ踊り、
受ける光を掻き混ぜて
風を受けて風流し
時空連続の体を為し
さらさささ さらさささ
留まることを知りません
あの子は深い思い遣りに
....
振り払っても
振り払っても
追いかけてくる
ぽっかり開いた暗い穴
闇はすぐ傍まで迫って来る
どんなにはしゃごうと叫ぼうと
光は駆け足で逃げて行く
そうだ
希望は失望から絶望へと ....
もとより文鳥は風切羽を切っているので
高くは飛べないけれども
不便はない、という
狭いこの診察室で暮らしていくには
ここには空がない
文鳥は空を知らない
ねえ
鳥の脚を見て
そこだ ....
不完全な僕にも仏性はある・・・
このまま忘れていけば煙草はやめられる・・・
永い夢をみていました
今でも夢をみています
自覚しつつ醒めない夢・・・
サーモスのカップを洗う
水が ....
カ」
memory
....
ようやく実った
黄金色の頭
明日刈るぞと号令が鳴り
身を構えながらその時を待つ
やっと出会えた実り
すぐに流れていく河
先が見えないこの頃に
涙は河として
心は字として
....
生暖かな膜に覆われ赤い紅い血を流す
その痛みは秘かに仄かに私の膜を破り
その反抗に少しばかり涙する
チクチク
ドクドク
ドンドン
痛みは哀しみとない交ぜになって私を誘う
ピンク色 ....
――その信念が彼の妄想を厳粛なものにし、
ぼくにとって真実と同じくらい印象的で興味ぶかいものにしています
メアリ・シェリー『フランケンシュタイン』
....
記憶は残酷
記憶は あいまい
ついこないだのことも
もう遠い日の出来事
低い声の鳥が枯木の上で囀っている
あんなに立派な樹木でも
さいごは枯死してしまう
むなしく心を費やして些事にこだわ ....
きみはもう成層圏の彼方に飛び去った
手旗信号も届かない
ぼくは今日 言葉を失った
涙の果ては無言電話のノイズになって
闇へと散った
しみという小説を読んで感想を綴ったら
それは実在した人物を弔った作品だと教わって
そこでやっと亡くなった友人のことを思い出し
忸怩たる思いにかられた
時々は思い出していたけれど
最近はすっか ....
蜘蛛が巣を作る技術は、とても芸術的である。
虫や動物には人間のように動きに無駄がない。昆虫や動物より人間は劣っているのだろうか?
しかし、人間にはその数多ある無駄の中を生きながらきちんと自分で ....
穏やかな夜だったかと問われればそうだったかもしれない、と答える程度の夜だった、考え事はあるにはあったが、何かに変換しようと思えるほどの動機になるようなものは特に無かった、それならそれで投げ出して眠 ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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